末裔 の商品レビュー
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家からしめだされちゃう話。主人公一人暮らしだけど。 見つめなくちゃいけないものがあるので外でちょっと考えてきなさい、って家が主人公を締め出した感じなのかな。 …読んだのちょっと前だから結構忘れてる…。アントキノイノチよりは後によんだのに…。
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100ページ目あたりまで来て涙が出てきて困った。そこからまた50ページぐらい進めるとまた涙が・・・ 私は絲山さんのものの中では「海の仙人」が一番好きで何度も読んでいるが、「末裔」は「海の仙人」に近いものを感じさせた。この本もこれから何度か読むことになりそうだ。 絲山さんがご自...
100ページ目あたりまで来て涙が出てきて困った。そこからまた50ページぐらい進めるとまた涙が・・・ 私は絲山さんのものの中では「海の仙人」が一番好きで何度も読んでいるが、「末裔」は「海の仙人」に近いものを感じさせた。この本もこれから何度か読むことになりそうだ。 絲山さんがご自身の「絲山」という名前の由来について語っているのを読んだのはどこの文章だったか。それを読んだ時に「先祖」といったような言葉(もしくはそれが誘発するイメージ)に対して格別な思いを持つ作家であるのだなと感じたことがある。 私の亡くなった父方の祖父なども教養人というわけではなかったように思うが、その本棚に大岡昇平の「レイテ戦記」などが入っていたのを見て、これを昔祖父も読んだのだろうか、という気持ちと、これを読んで祖父が得られたものは私に伝わってきているのだろうか? 伝わってなかったとしたら祖父の死と共にこの本にまつわる思いも消え去ってしまうのだろうか、という思いを抱いたことがある。 小説を書く動機というのはいろいろとあると思うが、過去に出会った人の歴史を残しておきたい、という欲望も一つだと思う。亡くなっていく人の記録を残していくのは、まさに今生き残っているものにしかできない仕事であるからである。そのような強い意志を私はこの小説から感じ取り、個人的にだいぶ心を揺さぶられた。福田和也さんが「海の仙人」の解説で書いているように、絲山さんはとても「倫理的」なものを感じさせる小説家なのである。 奥泉光さんはどこかで「歴史というのは書かれないとなくなってしまうのです」と発言されていた。そんな言葉も「末裔」を読みながら頭をよぎった。 小説のラストへの向かい方に見られるサービス精神のようなものも「海の仙人」などと共通していると感じられた。
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妻に先立たれ 子供たちも巣立った 独り身の公務員 ある日 帰ったら 鍵穴が消えて 家に入れない… そして ゴミ屋敷を整理することで 自分と家族 一族を見つめ直す 軽いタッチで1日で読めた そして 鍵の謎はこの際考えないでおこう ちょっとキツネにつままれた不思議な余韻
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新刊出てたの知らなかったから見つけた時びびったよね(← 私は絲山さんが描くアラサー女子主人公が好きなので、おじさんが主人公かぁーって初めは思いました。が、いがいと好き。 後半が好きですねー。 あと、 町中にいる普通のおじさまたちにも(もちろん若人にも)、皆に人生のストーリ...
新刊出てたの知らなかったから見つけた時びびったよね(← 私は絲山さんが描くアラサー女子主人公が好きなので、おじさんが主人公かぁーって初めは思いました。が、いがいと好き。 後半が好きですねー。 あと、 町中にいる普通のおじさまたちにも(もちろん若人にも)、皆に人生のストーリーがあってラブストーリーがあるんだよなぁ… と、しみじみ考えてしまった。 当たり前のことなんだけどね。 忘れがちだからね。 ルネ可愛いねー。
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一度読みはじめて、すぐ挫折。。。 わけ解らないだもん。 でも、その解らなさを突破すれば一気に読めたかも。 現実感がない感じもするけどね。
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2011.10.2読了。 世のオヤジが好きだ。昔の話をしてくれるところ、精密機械に疎いところ、身体の匂いを気にするところ。照れたり開き直ったり落ち着かなかったり、その辺の若者よりよっぽど可愛くて素敵で。
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最初読み出したときはそうでもなかったのだが、途中から飽きてくる。 誰かの見た長い夢の話を聞いているようで、鍵穴が消えた秘密がいつわかるかと読み続けたのだが、さして解明されなかった。
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最近読んだ高橋秀実さんの『ご先祖様はどちら様』とラフカディオ・ハーンの『怪談』をシャッフルした感じでした。怪談は怖くもあるのですが、因果関係が明らかになると怖さが半減し、化け物に対し、いとおいしい、いたわしい気持ちを持ちます。ご先祖様と自分の間に連綿と続く何かに気付いたとき、同じ...
最近読んだ高橋秀実さんの『ご先祖様はどちら様』とラフカディオ・ハーンの『怪談』をシャッフルした感じでした。怪談は怖くもあるのですが、因果関係が明らかになると怖さが半減し、化け物に対し、いとおいしい、いたわしい気持ちを持ちます。ご先祖様と自分の間に連綿と続く何かに気付いたとき、同じ気持ちになるのではないかと思いました。
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