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ピエタ の商品レビュー

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292件のお客様レビュー

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2011/10/02

18世紀のヴェネツィア。 孤児を養育するピエタ慈善院。 そこではかつて、作曲家のヴィヴァルディが<合奏・合唱の娘たち>を指導していた。 時を経て、ピエタで暮らし続けるかつての教え子のもとへ恩師ヴィヴァルディの訃報が届く。 無くした一枚の楽譜、エミーリアはピエタから街へその行方を捜...

18世紀のヴェネツィア。 孤児を養育するピエタ慈善院。 そこではかつて、作曲家のヴィヴァルディが<合奏・合唱の娘たち>を指導していた。 時を経て、ピエタで暮らし続けるかつての教え子のもとへ恩師ヴィヴァルディの訃報が届く。 無くした一枚の楽譜、エミーリアはピエタから街へその行方を捜しにでる。導かれるように出会う様々な女性たち。 孤児であったことは幸せなことだったのか、貴族の家に生まれれば幸せなのか・・・流れる音楽のように美しい会話が紡がれていく。 意外なところから現れる、無くした楽譜。 よりよく生きよ ヴァイオリンが歌声が聴こえてくるような、そんな清々しい思いでいっぱいになるひととき。

Posted byブクログ

2011/08/01

ロマンティックでドラマティック、なおかつミステリアス。なのにこの喜びの光に満ちあふれた幸福感はどうだ!読んでいる間、私は21世紀の日本に住む主婦書店員などではなく、18世紀のヴェネツィアに住む親に棄てられた孤児でありヴィヴァルディに音楽の手ほどきを受けたピエタの娘そのものであった...

ロマンティックでドラマティック、なおかつミステリアス。なのにこの喜びの光に満ちあふれた幸福感はどうだ!読んでいる間、私は21世紀の日本に住む主婦書店員などではなく、18世紀のヴェネツィアに住む親に棄てられた孤児でありヴィヴァルディに音楽の手ほどきを受けたピエタの娘そのものであった。そう私の魂は時空を超えていたのだ。美しいものは限りなく美しく、悲しみや苦しみさえもまた美しくあったヴェネツィアの、華やかな仮面の裏にある真実。それを神の奇跡として体感させてくれたこの小説のラストはクリスチャンでもなんでもない私でさえ心の奮えを止められなかった。

Posted byブクログ