麒麟の翼 の商品レビュー
日本橋中央の「麒麟像」前で倒れていた男。胸にはナイフが刺さっていた。数時間後、事件現場近くで被害者の財布を持った男が発見される。男は逃走中に車に撥ねられ意識不明の重体に… お馴染み《加賀恭一郎シリーズ》第9弾。 被害者及び被疑者から直接情報が得られない状況の中、加賀持ち前の直感...
日本橋中央の「麒麟像」前で倒れていた男。胸にはナイフが刺さっていた。数時間後、事件現場近くで被害者の財布を持った男が発見される。男は逃走中に車に撥ねられ意識不明の重体に… お馴染み《加賀恭一郎シリーズ》第9弾。 被害者及び被疑者から直接情報が得られない状況の中、加賀持ち前の直感力と粘り強さで事実を積み重ねながら、徐々に真相に迫っていくプロットが面白い。被害者家族や被疑者近親者の葛藤する心理描写も交えつつの人間ドラマもリーダビリティ高く一気読み。 一方で、真相は無理矢理感が大きく、真相に繋がる伏線も不十分なので、謎解きの面白みに欠ける。終盤、加賀がある人物を糾弾するシーンこそが、著者が最も描きたかった主張かな。 前作「新参者」に引き続き日本橋が舞台で、加賀とコンビを組む松宮刑事との関係は「赤い指」で触れられているので、事前に読んでおくのがオススメ。 “東京都日本橋”と言えば、“ガリガリ山のパン屋さんとツネコサン…”くらいしかイメージが無かったが、「新参者」と本書を通じて歴史ある下町情緒溢れる街なんだろうなと想像を膨らませている。 “水天宮”に“人形町”、日本の道路の起点となる“日本道路元標”に“麒麟像”、いつか訪れてみたい場所だ。 週刊文春ミステリーベスト10 7位 このミステリーがすごい! 20位 ミステリが読みたい! 11位 《加賀恭一郎シリーズ》 1.卒業 2.眠りの森 3.どちらかが彼女を殺した 4.悪意 5.私が彼を殺した 6.嘘をもうひとつだけ 7.赤い指 8.新参者 9.麒麟の翼 10.祈りの幕が下りる時 11.希望の糸 12.あなたが誰かを殺した
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刑事の推理力に感動すると共に、人として大切なことを教えてもらえた本であった。何か悪いことをしてしまった時に、人間誰でも誤魔化して無かったことにしようとしてしまいがちだが、そのことから逃げるのではなく、向き合っていくことがとても重要なことで、これから生きていく中でも忘れてはいけない...
刑事の推理力に感動すると共に、人として大切なことを教えてもらえた本であった。何か悪いことをしてしまった時に、人間誰でも誤魔化して無かったことにしようとしてしまいがちだが、そのことから逃げるのではなく、向き合っていくことがとても重要なことで、これから生きていく中でも忘れてはいけないことであると改めて思った。
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いつもながら温かく、粘り強い加賀さんの捜査に脱帽。被害者である父と息子の関係…そこに母の存在がないのが悲しい。家族での会話、ほんと大事ですね。
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単純な殺人事件だと思っていたけど、中身がこんなに広げられるのは本当に才能 加賀恭一郎シリーズ好きすぎます
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加賀恭一郎シリーズ最高傑作だな 「悪意」も好きだけど、こっちの方が長編な分軍配が上がる 麒麟の翼像からよくここまで話が広がるよなぁ 日本橋へ見に行きたくなる
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映画で見たことがあった。 キリンの意味や、折り鶴に込められた願いなど、ミステリーの中に きれいな真実だけれど、悲しい真実も隠されている。
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年末に、久しぶりに東野圭吾らしい本を読みました。映画を以前に観て、読みたいと思ってました。 加賀さんみたいな、刑事さんいいでさすね。 立派なお父さん、こんな大人がいればと、自分を含めて反省します。
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新参者がとても良かったのでこちらも読んでみました。 日本橋の麒麟像の傍でナイフで胸を刺された状態で見つかった男性の事件。 東野圭吾さんは遺族と加害者側の心境や関係性を かなり細かく描写しているイメージなのですが 今回は全体的にぼんやりしていたように思います。 なんだかシックリ...
新参者がとても良かったのでこちらも読んでみました。 日本橋の麒麟像の傍でナイフで胸を刺された状態で見つかった男性の事件。 東野圭吾さんは遺族と加害者側の心境や関係性を かなり細かく描写しているイメージなのですが 今回は全体的にぼんやりしていたように思います。 なんだかシックリこない部分が多かった。 ちょっと無理矢理すぎないか?という場面もしばしば。 それでも、やはり考えさせられる内容ではありました。 今回のテーマは償いなのでしょうか? どうすれば自分の犯した罪や過ちが許されるのか。 自分と向き合えばいいのか、謝ればいいのか、祈ればいいのか、それとも忘れ去るのか。 それをすれば全てを許されるのか、そんな簡単な話なのか。 最後のページを読んでそんなことを思わせられました。 いつも思うのですが東京は土地勘がないので 日本橋やら道の説明やら何が何だかです。。。 地名の読み方も分からないのでフリガナ求む。 いつもGoogleマップと格闘して読んでます(笑) 2022年最後の読書本はこの麒麟の翼でした。 みなさま良いお年を。
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明らかに犯人は、最初に逮捕した人に間違えないと誰もが思ってしまうところだったが… 大人としての愛情(水泳部顧問の行動は、正しいとは言えないけれど、生徒のことを思ってだったのだろう。)子供たちの未熟さ。 最後に、青柳の息子に父親の思いが伝わったことが、唯一の救いだった。
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新参者の続編。 事件自体は凝ったものではなく、複雑に絡み合った要素を紐解いていくもの。 展開は少し急なところがあり、タイトルの意味が分かるところ=一番の泣き所なはずなのだが、あっという間に通り過ぎてしまう印象がある。
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