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倫理とは何か の商品レビュー

4.4

18件のお客様レビュー

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2024/07/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なぜ他の動物でなく猫なのか、を通して動物のみえ方がなんとなく学べるかもしれない…。敢えて言うのであれば自分は自分以外ではないのだから原理上根源的な意味で自分以外の人間となにかを共有することはあり得ないハズである(その出発点を履き違えないことが大事なのだろう)。しかしそれでも敢えて語りかけるということがいったい何を意味するのか…(皮肉かつ愛)という。雑な表現をするのであれば即興的な所謂「繋がり」を求め続ける限りそれは非本来的なあり方なのだろうか

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2024/05/03

一般的に「他人にとって悪い」という意味で「してはいけない」とされることを、人は「してもいい」のではないか、といった意味だ。 (自分のために生きるのであれば、他人(人ではない)など関係なく、他人の目線に立つ、なんてことをせず独我論の立場に立って考える) 囚人のジレンマ ギュゲスの...

一般的に「他人にとって悪い」という意味で「してはいけない」とされることを、人は「してもいい」のではないか、といった意味だ。 (自分のために生きるのであれば、他人(人ではない)など関係なく、他人の目線に立つ、なんてことをせず独我論の立場に立って考える) 囚人のジレンマ ギュゲスの指輪 自己目的化 金科玉条 「そういえば、神の存在を信じるようになった人は、自分がなぜ神を信じるようになったのか、そのプロセスが思い出せなくなるらしいよ」 本当に神ご自身の導きによってなされたんだよ! 掃除好きな人が義務論的で、綺麗好きな人が帰結主義的か。 そのことを忘れて、掃除が自己目的化したほうがより綺麗になるんだとしたら? 事実判断には価値判断が内属しているか? 「全体の幸福といっても自分の幸福の内部でのことにすぎない、人類全体の幸福といえども、俺の世界の内部でのそれにすぎないから、とね。」 イワン・イリッチの死 毒もみのすきな署長 功利主義論 自由論 ゴルギアス 美徳なき時代 理由と人格

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2022/03/31

1.哲学について学ぶ機会があったので、似ている領域の倫理も学んでみようと思いました。 2.ある講義を受けながら2人の学生と1匹の猫が会話形式でやり取りしていくストーリー形式で倫理について学んでいくことができます。タイトルから分かる通り、倫理とはそもそもなんなのか、今身近に起こっ...

1.哲学について学ぶ機会があったので、似ている領域の倫理も学んでみようと思いました。 2.ある講義を受けながら2人の学生と1匹の猫が会話形式でやり取りしていくストーリー形式で倫理について学んでいくことができます。タイトルから分かる通り、倫理とはそもそもなんなのか、今身近に起こっている問題はどうやって解決していくのか、善なのか悪なのかそのようなことを話していく一冊です。 3.正直、全然理解できなかったです。元々、この手の領域が苦手で使っている言葉が難しすぎること、答えが当たり前のことにたどり着いてしまうことで混乱してしまうという負のループを生んでしまうのが悪い癖になっています。 悔しいけれど、今の自分には早すぎる本だと思いました。

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2021/01/03

普通の人は道徳的に善いことをするかわからない。しかし、それ以上に直接的に善いことをしているかというと、さらにわからない。 それなら、逆に、悪いことはどうだろうか?こちらは道徳的にも直接的にも、人を縛るように思う。 価値中立的なことをするのが普通ではないか? 善いこと、悪いこ...

普通の人は道徳的に善いことをするかわからない。しかし、それ以上に直接的に善いことをしているかというと、さらにわからない。 それなら、逆に、悪いことはどうだろうか?こちらは道徳的にも直接的にも、人を縛るように思う。 価値中立的なことをするのが普通ではないか? 善いこと、悪いことの内容がない限り、倫理学は何も言えないと思う。 行動主義的な立場から見れば、同じようにしていることが心の内部では道徳的に善いことをしているか、悪いことをしているか区別がつかないからだ。 犬は道徳的に善いことができるだろうか?私はできないと思う。高度な嘘を使えることが必要だと思うからだ。善いふりをして悪いことができる必要がある。今の政治家はまさにその例だ。 正直に生きることが最も人間的ではない。それがわかった。

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2020/09/05

『マンガは哲学する』に出会って10年近くがたたうとする。あれから、『転校生はブラックジャック』を読んでみて何が何だかわからず自分の問ひの正体に気づけず、しばらく離れていた。 けれど、時間が経つて、再び永井先生の本を読みだして、今度は自分の問ひの正体がはつきりとわかつた。考へるとい...

『マンガは哲学する』に出会って10年近くがたたうとする。あれから、『転校生はブラックジャック』を読んでみて何が何だかわからず自分の問ひの正体に気づけず、しばらく離れていた。 けれど、時間が経つて、再び永井先生の本を読みだして、今度は自分の問ひの正体がはつきりとわかつた。考へるといふことにかけて、本当に哲学をされてゐる、世にも有難い存在であると感じる。これが哲学といふ学問をもつて生きてゐるひとなのかと思ふ。自分の思考が、まだまだいつでもどこでもあてはまる真理を探究するのに厳密でないことを感じ、もつと考へ続けてゐたいと強く望む。 倫理について、意識してしまつた以上、考へずにはゐられない。さういふ意味で、哲学といふのは誰にでも開かれてゐるが、誰もができる学問ではない。なぜ善いことはするべき、悪いことはするべきではないのか。いつたい誰にとってのいつの時点での善さなのか。その時の自分にとつては善いことがその時点での他のひとにとつての善さではない。いくら将来のためといつて今の自分にとつて善くなくてもいいのか。倫理の問題といふものは、時間とそしてこの自分といふ存在に深く根差す問題である。 哲学といふものは、一周回つて見渡したとき、当たり前が当たり前であることに対する感動であり、驚きだ。自分の善さも他のひとの善さもそのとき初めてどちらもほどほどに受け入れることといふ中庸の言い得て妙な具合に気づける。 なので、これは決して倫理に対する思想でもなければ答へではない。倫理といふ問ひに対する哲学だ。この問ひを共有できるかどうか、これが哲学における愛だ。

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2019/09/22

この本は、 「なぜ倫理に従わなくてはいけないのか」 を古今の哲学者の学説を交えながら、 三人の登場人物が議論していく対話形式の本。 答えがないのが答えなのか、と感じた。 だが、倫理には従わなくてはいけないとも感じた。

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2016/04/12

奇特かつオーソドックス。刺激的な倫理学の入門書。 きちんと読み込めなかった部分もあるが、最後にかけての2章は圧巻。 タイトルの「倫理とは何か」にもあらわれているが、この本はまさに「倫理」の本質に触れるものだった。 倫理という、社会を前提にした概念ではあるが、 真に人が倫理的、...

奇特かつオーソドックス。刺激的な倫理学の入門書。 きちんと読み込めなかった部分もあるが、最後にかけての2章は圧巻。 タイトルの「倫理とは何か」にもあらわれているが、この本はまさに「倫理」の本質に触れるものだった。 倫理という、社会を前提にした概念ではあるが、 真に人が倫理的、道徳的な真理にたどり着いた時、その人は社会から排除されてしまうとする言説(うまく説明できているか不確かだが)には知的快感が著しく刺激させられた。 勉強しなきゃなーと思いました。

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2014/02/17

倫理学についての良書。倫理的観点を網羅的にその成立から論じていて、矛盾も多く指摘する。「嘘が無い」というのが一番の印象。猫のアインジヒトは前提とする倫理的観念がほとんどないので、外部からの貴重な視点を読者に与えてくれる。その意味で倫理の本質をしっかりと教えてくれる本。マイケル・サ...

倫理学についての良書。倫理的観点を網羅的にその成立から論じていて、矛盾も多く指摘する。「嘘が無い」というのが一番の印象。猫のアインジヒトは前提とする倫理的観念がほとんどないので、外部からの貴重な視点を読者に与えてくれる。その意味で倫理の本質をしっかりと教えてくれる本。マイケル・サンデルの「これからの「正義」…」などに護教論的なものを感じ取った方には、正直な本書がおすすめ。特に社会契約に関する章は鋭いと思う。

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2013/12/05

「人間には、道徳的に善いことをしなくてはならない理由や必然性はあるのだろうか?」  学生時代に倫理をとっていなかったので、ちょっと勉強しようと思ったけど、難しいのは疲れるからわかりやすく簡単に倫理全体が分かるような本をと思って買ってみました。  ひねくれてるけど可愛い猫のイラス...

「人間には、道徳的に善いことをしなくてはならない理由や必然性はあるのだろうか?」  学生時代に倫理をとっていなかったので、ちょっと勉強しようと思ったけど、難しいのは疲れるからわかりやすく簡単に倫理全体が分かるような本をと思って買ってみました。  ひねくれてるけど可愛い猫のイラストと、猫が子供に倫理を講義するって書いていたので、これならと思って買いました。  で、読んでみたんですが、いたって普通な倫理の本でした。メモを取りながら何度も後戻りして読まないと頭がついていきません。  顔に似合わず、この猫が北方謙三ばりの語り口で説き伏せてきます。  アリストテレス、ソクラテス、プラトン、ホップス、ロック、ルソー、カント、ニーチェとそうそうたる偉人の道徳哲学を教えてくれますが、教える度に猫がチャチャを入れてきます。この猫は、道徳的に善い事をした方がいい理由に誰も答えていないと噛み付きます。  皆がぼんやりと思っている、道徳的に善いことは自分にとっては善いことではないという感覚はじつは正解で、道徳的に善いことを行うベキ理由なんて見つかっていないと噛み付きます。  道徳とは積極的に選ばれることではなく、仕方なく消極的に流されるようなものなのだと、スッと腑に落ちました。  

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2013/05/31

哲学めいたものにハマるきっかけとなった本。この本に出会ってはじめて、考える、いや、ただ考えるんじゃなくて、「自分の思考の足場を再考する」ような観点に気づいたのだと思う。 これが読みやすい本で本当に良かった。読みにくい本だったらそもそも思想にハマることにはならなかったかもしれないか...

哲学めいたものにハマるきっかけとなった本。この本に出会ってはじめて、考える、いや、ただ考えるんじゃなくて、「自分の思考の足場を再考する」ような観点に気づいたのだと思う。 これが読みやすい本で本当に良かった。読みにくい本だったらそもそも思想にハマることにはならなかったかもしれないから 。

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