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プロタゴラス の商品レビュー

3.8

30件のお客様レビュー

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2019/01/22

 2011年5月23日(月)に阪大生協書籍部豊中店にて科研費で購入。同日読み始め、25日(水)に読み終える。  訳文も読みやすいし解説もすばらしい。これは訳者というよりも光文社翻訳編集部に対する意見だが、たしかに訳者もあとがきで書いているようにプラトンの『プロタゴラス』は藤沢令...

 2011年5月23日(月)に阪大生協書籍部豊中店にて科研費で購入。同日読み始め、25日(水)に読み終える。  訳文も読みやすいし解説もすばらしい。これは訳者というよりも光文社翻訳編集部に対する意見だが、たしかに訳者もあとがきで書いているようにプラトンの『プロタゴラス』は藤沢令夫訳が出てからすでに50年以上経っており、「光文社古典新訳文庫」が謳う「いま、息をしている言葉」ではなくなってきているのかもしれない。だとしても、誰でも手軽に読める文庫で新訳を出すのなら、『ニコマコス倫理学』とかもっと優先度が高いものがほかにもあるような気がする。  今度から藤沢訳と交互に読みたい。

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2019/01/17

[高橋一生が演じているかのような生き生きとした鼻持ちならないアリストテレス] ソクラテスの対話編を読むのははじめて。それ以上に古代ギリシャ哲学について書かれた本を読むのもはじめて。 しかし神業のような翻訳によって、まるで脚本 宮藤官九郎、ソクラテス 高橋一生というようなイメージ...

[高橋一生が演じているかのような生き生きとした鼻持ちならないアリストテレス] ソクラテスの対話編を読むのははじめて。それ以上に古代ギリシャ哲学について書かれた本を読むのもはじめて。 しかし神業のような翻訳によって、まるで脚本 宮藤官九郎、ソクラテス 高橋一生というようなイメージで一気に読んだ。 いきなり冒頭から、最近自分が入れあげている美少年についてのろけるソクラテス(35歳)に大笑いする。 とにかくうざい高橋一生版ソクラテス。 ・揚げ足とり ・はい、論破ー 新進気鋭のネット番長、ソクラテス35歳が著名作家プロタゴラス(60歳)に粘着リプライを繰り返す話。 物語のコアは、人間の徳(プラトー)は教育によって教える事が出来るのか?という点。 これって、今の学校教育でも言える。 多くの大衆は思う。「学校で教わる事など人生で役に立たない。知識、知恵を活かすよりも、人は小隊不明の非論理的衝動にかられて行動してしまう」 衝動とはなにか? 衝動と徳(アレトー)は異なるものなのか? 徳(アレトー)は教えられるものなのか? これは哲学問答なので、答えは提示されない。 でも、これこそが今の学校教育に不足している事なのかもしれない。 教えるのではなくて、問う事。 そして、いい加減、高橋一生が「夕べの美少年良かったわぁ」としたり顔をする幻覚から肺胞されたい。

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2018/12/19

・哲学者プラトンが書いた初期対話篇です。 この書を読めば、如何にソクラテスが「知」というものを重視し、また自分は何を分かっており、何を分かっていないのかの線引きをハッキリさせる事に真剣だったかが理解出来ます。 新訳なのでスラスラ読めました。おすすめです。

Posted byブクログ

2018/08/19

プラトンが、ソクラテスとプロタゴラスの対話を描いた本。 大いに繁栄していた紀元前5世紀のアテネ。これだけ抽象的、哲学的な対話がされていたというのは流石だなぁと、今更ながら思いました。 対話のテーマは、人間としての「徳(アレテー)」とは、人に教えることができるものなのか?というも...

プラトンが、ソクラテスとプロタゴラスの対話を描いた本。 大いに繁栄していた紀元前5世紀のアテネ。これだけ抽象的、哲学的な対話がされていたというのは流石だなぁと、今更ながら思いました。 対話のテーマは、人間としての「徳(アレテー)」とは、人に教えることができるものなのか?というもの。 ソクラテスは「教えることはできない」立場、プロタゴラスは「教えることはできる」立場で対話が始まって、徳(アレテー)の性質について論じていたのですが…、最後は確かに意外な結末で終わってしまったなぁと感じました。読者にバトンを渡したってコトなのでしょうか。 文章は新訳のおかげで意外なほど読みやすく、ストレスに感じる箇所はほぼありませんでした。 個人的には、哲学者って一本筋が通っていて、どれだけ対話をしていても考え方がその中で変わることは無いものだと思っていたのですが、言葉の定義を定めようとする中で主張が変化していく様を読んでいくと、これが本当に哲学的で本質に迫る議論だったのかなぁ…と釈然としない気持ちになりました。 大学時代に哲学をカケラほども齧らなかったので、もう少し素養と教養があれば深い読み方ができたのかもしれません。いつか再読してみたい本。

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2017/12/17

徳(アレテー)について。ソフィストのプロタゴラスとの対話。アレテーとは何か。アレテーは人に教えることができるのか。哲学とは、生きるとは対話(ディアレクティーク)。プラトンに貫かれている真理だと思う。 17.12.17

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2016/07/30

 ソクラテスは、知者として高名なプロタゴラスに対して最大限の敬意を払い、持ち上げると見せて、彼の演説の中の、一見些細なことにも思える問題点を指摘する。はじめは余裕で応じていたプロタゴラスも、ソクラテスから次々と繰り出される質問に次第に追い詰められ、最後は自分の発言の誤りを認めざる...

 ソクラテスは、知者として高名なプロタゴラスに対して最大限の敬意を払い、持ち上げると見せて、彼の演説の中の、一見些細なことにも思える問題点を指摘する。はじめは余裕で応じていたプロタゴラスも、ソクラテスから次々と繰り出される質問に次第に追い詰められ、最後は自分の発言の誤りを認めざるを得なくなる。そんなプロタゴラスの様子と、ソクラテスの鮮やかなやり口に、昔見た米国のテレビドラマ「刑事コロンボ」が想い起こされた。プラトンの著作の中でも、読み物としての面白さが特に際立つ作品となっている。  「徳は生まれつき備わっているものではなく、教えられて身につくものである」というプロタゴラスの主張には、納得できる部分もあるように思う。だが「徳は知識である」というソクラテスの主張についてはどうか。作中のプロタゴラス同様、違和感を抱かざるをえない。だが知識でないなら、なぜ教えることができるのだろうか。  一方、プロタゴラスの主張に反対していたソクラテスも、プロタゴラスとの問答の末に、徳は知識であり、したがって教えられるものであることを証明する結果となってしまう。二人とも自己矛盾に陥った格好だ。  ソクラテスが言うように、議論のどこかに誤りがあるのか。あるとしたら、それはどこなのか。答えは読者に委ねられる。哲学するきっかけを読者に与えるという点でも、本書は優れた哲学入門書といえる。

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2015/03/05

ソクラテスの弁がいかに凄まじいことがこのプロタゴラスでよくわかった。ソクラテスの弁明では、何かのテーマに対する実際の弁はなかったから。 ソクラテスとプロタゴラスとの対話が展開されていくのだが、読み進めていくと頭脳がが筋トレされてムキムキにバルクアップされていくような感覚になってい...

ソクラテスの弁がいかに凄まじいことがこのプロタゴラスでよくわかった。ソクラテスの弁明では、何かのテーマに対する実際の弁はなかったから。 ソクラテスとプロタゴラスとの対話が展開されていくのだが、読み進めていくと頭脳がが筋トレされてムキムキにバルクアップされていくような感覚になっていく。 一つ心に刻みたい事が語られていた。 それはソクラテスがある若者に忠告する言葉。 「君が体を大切に思っているのはわかる、しかし心はどうだろう?目に見えない知識や情報などは物よりはるかに危険が大きいのだよ。なぜなら心に一旦入ったら物と違い、突き返すことができないのだから」

Posted byブクログ

2014/07/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「人間の徳(アレテー)は、教えられるものなの か?」「ソフィストとは、そもそも何者か?」。若 くて血気盛んなソクラテスは、アテネを訪問中の プロタゴラスのもとにおもむき、徳をめぐる対話 を始める。しかし、議論は二転三転。次第に哲学 的色彩を強めながら、やがて意外な結末を迎える ことになる。プラトン対話篇、最良の入門書。

Posted byブクログ

2013/05/08

「借」(大学の図書館)。 アレテー(徳)とは、なんぞや それは教えられるものなのか について、プロタゴラス(当時最大のソフィスト?)との対話。 哲学勉強シリーズの第2弾。

Posted byブクログ

2013/02/23

ブックオフ、¥400. 厳密に厳密に言葉を定義していく議論に辟易しつもつ、読みやすい訳文に助けられ読了。時間をおいてまた読みます。

Posted byブクログ