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そうはいかない の商品レビュー

3.5

23件のお客様レビュー

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2010/12/29

1992年までの連載を収録した本ということは、生前納得が行かなかったためにそのままにしていたということも考えられるかなあと思い、複雑。 実際、佐野節の繰り返しのようでもあり。 とはいえやはり佐野節は名調子!!

Posted byブクログ

2011/09/03

これで最後なのかと思うと読み終わるのが惜しかった。佐野さんのエッセイの中で、たびたび出てくる財布の中に札束を入れておいて、女の人をひきつけるという作戦を実行していたのは沢野ひとしだったんだということがわかった。

Posted byブクログ

2011/07/16

先月(2010年11月5日)亡くなった佐野さんが最後に手を入れた本なのだと思うと、読み終えるのが惜しかった。中味は20年以上前にいろいろな雑誌に寄稿していたエッセイとも創作とも取れる読み物だが、本にまとめるにあたって大分手を入れたらしい。収録された33編の物語は、いずれも佐野さん...

先月(2010年11月5日)亡くなった佐野さんが最後に手を入れた本なのだと思うと、読み終えるのが惜しかった。中味は20年以上前にいろいろな雑誌に寄稿していたエッセイとも創作とも取れる読み物だが、本にまとめるにあたって大分手を入れたらしい。収録された33編の物語は、いずれも佐野さんの鋭い観察眼と批評精神が見事に発揮された素晴らしい読み物となっている。虚実ないまぜのストーリーの中に、どこかにご自身の生活の断片が散りばめられているようで、ドキッとするような場面が再三ある。辛辣で意地悪く毒舌を放つ主人公の姿に、つい佐野さんを重ね合わせてしまうのだけれど、そのわざとらしさに却って佐野さんの、感情だけに左右されない醒めた人間観察力がうかがえるような気がする。母を語る何編かの物語がいかにも佐野さんらしい。こういう毒の効いた文章を巧みに紡ぎだす人がいなくなったことは実に残念だ。佐野さんのご冥福を祈る。

Posted byブクログ