食える数学 の商品レビュー

神永正博【著】

2011/01/27

読みました。著者の言いたいことは以下の２点

・数学科数学はあまり重用されない
・数学の基礎を知っていれば役に立つこともある

あとは、エピソード中心です。

2011/01/04

情報数理工学科という数学と工学を何とかするという学科を出たので、作者の思いはよくわかる…気がします。(^_^;

しかし、数学者の純粋性とか工学者のレシピとしての数学とか思い当たる節がいっぱい。

「言語設計者たちが考えること」（オライリー）を読むと必ず「数学は必要」といわれてますので計算機系の人と普通の工学は違うんだろうなあ。

教養としての数学は情報系工学の人は必要だと思いますんで（この本もでも情報系は外していますが）現役のみなさん、がんばってください。

ディスカバー21の本は若干胡散臭いんで（かつまーのせいだ、きっと(^_^;）ちょっと避けてたんですが新年1発目としてはおもしろかったです。変な偏見は持たないようにしよう。

2010/12/29

● ＲＳＡ暗号の安全性の基礎は、「掛け算はやさしいけれど、因数分解は難しい」ということにあります。これだけです。

● ビリー・ビーンは、一見するといい選手に見えるけれど、実際にはよくない選手、つまり、打点が高く、守備もうまく、盗塁もなかなかいける、でも三振が多く、出塁率が低く、長打のあまりない選手を他球団に売りつけ、出塁率の高い、真の優良選手を安値で買いました。

● うまい表現かどうかわかりませんが、数学においていちばん重要なのは、「わからない状態をどれだけ楽しめるか。そして、自力でわかろうとするか」ということだと思います。

2010/12/16

神永正博著。高校や大学で必死に勉強した数学は社会で役に立つのか？役に立つ。ただし、それに気づくことはまれである。

学校の教育では、手段は丹念に教えるが、目的はなおざりにする。
目的がなければインセンティブは生まれないし、実践での適用例を知ることが出来ない。

まずはこの本を読むべき。

そして学校で教えられないなら自分で調べればいい、
今はネットで簡単に調べることが出来るから。

2019/01/16

個人的には共感するばかりの内容でした。
数学のいろんな意味の難しさ（学問的ではなく）も感じますね。

自分が工学よりも理学系だ、ということを再確認しました。

2010/12/03

数学が社会に応用される実例を紹介していた。話の流れはスムーズでスラスラ読めました。数学をどう勉強するかについても書かれており，工学系と数理系の考え方の違いをよく述べられている。数学が土台になってるんだと言いたいのだろうか，それとも，数学をよりイメージしやすくし，人々に勉強してもらいたいと書いているのか…。数学ほど抽象的なものをいかに具体化して教えれるかが指導者の腕ですね。そして，人はどうしても成し遂げたい目的に対しては周辺知識を勉強しながら到達できるってことを感じました。

2011/05/28

大学の旬教授が書いた数学の本なので、もう少し細かいところまで
突っ込んだ話ののかと期待したが、ちょっと残念です。

因数分解が暗号を解く鍵になり、suicaなどのICｶｰﾄﾞに
どのように応用されているのか興味深かったのですが、
軽くふれているだけで、理解するには程遠いものでした。

フーリエ解析など、いろんなところに応用されていることを知ったので、
一度高校の数学をもう一度勉強してみようと啓発されました。

2010/11/21

現役の大学教授が、現場の問題に数学を生かしていこう、というメッセージを発信していることに、まず勇気づけられた。

全編を通じて「数学はこんなに実用的なんだよ」という内容で、自分が本書に期待していた、「どうすれば数学を使って食えるようになるのか」という点についてはあまり触れられていなかったのが残念。