砂の王国(下) の商品レビュー
【上下巻のレビュー】 ユーモア封印に作者の本気を見た 久々にお得意のユーモアを封印して挑んだ意欲作。ホームレスに身を落とした男の起死回生の作戦は宗教を興すこと!?紆余曲折を経て会は軌道に乗ったかに見えたが、巨大になり過ぎた組織はやがて暴走を始める。ラストの信じられるものが誰もい...
【上下巻のレビュー】 ユーモア封印に作者の本気を見た 久々にお得意のユーモアを封印して挑んだ意欲作。ホームレスに身を落とした男の起死回生の作戦は宗教を興すこと!?紆余曲折を経て会は軌道に乗ったかに見えたが、巨大になり過ぎた組織はやがて暴走を始める。ラストの信じられるものが誰もいなくなる状況への追い込みが恐い。
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こう言う感じで終わる小説をあまり読んだことがないから読み終えた時に頭に?が出てしまった。物語を終わらせないっていう終わりもあるんだ。 中村くんに迫られたこととか、なんで中村くんが違法者として木島をさらしあげたの?とか、結局元嫁は?とか、謎が多すぎる。 伏線だと思われたことが一個も回収されずに終わったからモヤモヤがすごい。あの長い文章はなんのため?想像力が乏しいので、こうなったからこうだよって、誰か教えてほしい。 時間がかかったけど最後まで飽きずに読めた。
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えぇぇ?!っていう終わり方だった。仲村くんがパソコンで語り出したあたりからおやおやって感じになったかな。続編とかあり?
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飽きる事無く下巻まで読了。 下巻後半からの木島の現実なのか夢なのか妄想なのか曖昧になってくる描写をもっともっと曖昧にさせてしまえばより恐怖感を煽れたのではないかと。ラストの結末からするに希望を残したかったのかな。 盲目的に何かを信じる事の恐さ。 そしてそれが集団になり巨大化し...
飽きる事無く下巻まで読了。 下巻後半からの木島の現実なのか夢なのか妄想なのか曖昧になってくる描写をもっともっと曖昧にさせてしまえばより恐怖感を煽れたのではないかと。ラストの結末からするに希望を残したかったのかな。 盲目的に何かを信じる事の恐さ。 そしてそれが集団になり巨大化していく。 巨大化していくにつれてどんどん排他的になってくるのはなぜだろう。排除したり敵を作る事でまとまるチカラがより強固な物になる。ベクトルが合う。でもそれでまとまった組織のチカラは所詮砂のようなもの。ただ、宗教となると、それが価値観の全てになってしまう。そうすると自然と攻撃することも排除することも=善い行いになってしまう。正当化しやすくなる。思考停止の恐さ。 講談社 2010年 装画:鳥山由美 装幀:鈴木成一デザイン室
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【2011より転載】 上巻からどんどん話が加速していって、下巻のスピード感はおもしろかった。話を2年のことでまとめたのも良かったと思う。やっぱりこの作家さんの長編はおもしろい。 宗教を題材にするのも、なかなか勇気がいるような気もするし、アスペルガーばりばりだし。うん。 2011/...
【2011より転載】 上巻からどんどん話が加速していって、下巻のスピード感はおもしろかった。話を2年のことでまとめたのも良かったと思う。やっぱりこの作家さんの長編はおもしろい。 宗教を題材にするのも、なかなか勇気がいるような気もするし、アスペルガーばりばりだし。うん。 2011/5/5読了
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「大地の会」は大発展していくんだけれど、大きくなればなるほど、教義のあいまいさや、教団の内実など、暗黒の部分が露呈して、主人公の木島=山崎がまた、人生真っ逆さまに落ちて、ホームレス以上のひどい生活。 というか、警察に捕まってしまうんじゃないか? って、ずっと胃が痛くなるような、ひやひやして気分で読んでいました。 なので、逆に教団から追いかけられて、危険な状態ではあるけれども、殺人やあくどい金儲け等をする事なく、抜けられて本当に良かったと思いました。 木島が抜けた後の、「大地の会」はまさしく、オウム真理教そのものに、なりそうな怖い予感しかわきません。 私には作者が何のためにこの本を書いたのか? 真意が全然わからなくて、読んでいるのが辛かったです。
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ホームレスのナカムラと辻占の龍斎とともに作った宗教「大地の会」は,木島と名前を変えた山崎の戦略どおり,着実に拡大していくが,少しずつほころびも出てくる。 結末はあっけないが,それまでのエピソードはいかにも実際にありそうなもので,引き込まれる。
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巻末の参考資料、コールドリーディング関係2冊だけって…。これだけホームレスやマルチ商法や新興宗教について綿密な描写があるのに資料少ないですね。 ゾクゾクさせられる展開でしたが、虚像がくずれ落ちていく会話(飯村や佐々木など)からはスリリングさが感じられませんでした。 長編なので読者のこちらも思い入れができて、期待値が高くなってしまったんでしょうね。 元妻がどう関係してくるかと思ったら、あまり描かれませんでしたね。 希望の糸の1つとして、余韻を残したのでしょうか。
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大地の会は教義より仲村のカリスマ性で大きくなったんだね。信者が増えてからは、まるで別組織みたいになっちゃった大地の会。急激に組織の規模が大きくなって手に負えなくなってきちゃった。せっかく練りに練って作り上げた城なのに、端から端からズルズル崩れていく。 ほらね、やっぱり龍斉は信用できなかった。 できるだけ合法的にやっていこうとする木島と、どんな手を使ってでも極力ラクしようとする龍斉。もうちょっと早い段階で龍斉を切ることできたらよかったのに。 ラストはそうなっちゃったワケだけど、重たい荷物がなくなって、逆にスッキリしたんじゃないかなぁ。次は無理せず自分らしく。這い上がれるかどうかは、わからないけど。
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ふぅ、やっと読み終わった。 荻原サンにしてはユーモアが少なかったなぁ。 いつもはけっこうクスクス笑えるんだけど、本作は上下巻ずーっと不穏な空気。。 仲村の素性があきらかになったとこだけはスッキリしたけど、、仲村もなんだかなぁ。。 バッドエンドだろうとは思ってたけど、不完全燃焼なラ...
ふぅ、やっと読み終わった。 荻原サンにしてはユーモアが少なかったなぁ。 いつもはけっこうクスクス笑えるんだけど、本作は上下巻ずーっと不穏な空気。。 仲村の素性があきらかになったとこだけはスッキリしたけど、、仲村もなんだかなぁ。。 バッドエンドだろうとは思ってたけど、不完全燃焼なラストでモヤモヤ~。 ラストは大地の会の崩壊を期待してたんだけど、残念。 それにしても、宗教ってこわい。
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