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木洩れ日に泳ぐ魚 の商品レビュー

3.3

701件のお客様レビュー

  1. 5つ

    68

  2. 4つ

    191

  3. 3つ

    289

  4. 2つ

    100

  5. 1つ

    10

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2024/07/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

-そして、私は恐ろしいことに気づき始めていた。私は、急速に、彼に対する興味を失いつつあったのである。- 兄弟だと思い込み、それでも恋愛感情を持ってしまった相手、ちひろが実はいとこであるとわかったアキ、近親相姦という障害が無くなり恋愛感情が冷めていく姿は、恋愛は障害があればあるほど盛り上がるという証拠である。 恋愛をしているときは相手を好きだと錯覚しがちだが、実は自分が今置かれている環境や、相手を取り巻く環境に恋をしているだけということはよくある。そんな環境にいる自分が好きだっただけということだ。 アキがちひろの弱さを見透かしている言動はゾッとする、恋愛感情が冷めた後の女性の冷ややかさをまざまざと表現している。 "発作的"に全てが嫌になること、わたしもある

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2024/07/18

引き込まれる恩田さんの作品。ノンストップで読み進めた。 ふたりの世界。かけ違えたボタンを正す毎に違って見えてくる世界。 終わり方もきれいだった。

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2024/07/06

いやこーわ。息が詰まるような苦しさ、重さも孕んでた。別れ話をする単なるカップルの話かと思いきや、各章の最後の一文が想定外の連続で、衝撃を受けつつ、重みとともに沈んでいくような…そんな読後感でした。

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2024/06/30

ミステリーとしてかなり楽しめた作品。特に、前半は展開が激しく、ドキドキしながら読み進められた。 兄妹である二人の葛藤を抱えながら恋愛感情の置き所を探し、苦悩する姿は自分には理解ができないが、感情を揺さぶられた。 チヒロの父親が亡くなった真相がチアキの予想とは違う真実があったら面白...

ミステリーとしてかなり楽しめた作品。特に、前半は展開が激しく、ドキドキしながら読み進められた。 兄妹である二人の葛藤を抱えながら恋愛感情の置き所を探し、苦悩する姿は自分には理解ができないが、感情を揺さぶられた。 チヒロの父親が亡くなった真相がチアキの予想とは違う真実があったら面白いなと思った。 あとは、本来はじまりを意味する太陽だが、本書では終わりを意味することとして描かれていたのが皮肉的で面白かった。

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2024/06/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小さい頃に離別した双子が、大人になって自然に再開し、恋愛感情をもってしまうが、禁断の恋に苦しむ2人。 父親に会う可能性のあるツアーに申し込み、偶然、いや、必然的に集まった。そしてこの日を境に狂ってしまった。 結末を知り、これほどまでに強い繋がりのあった2人が、禁断の恋ではなくなった途端に醒めていった様子は恐怖すら感じた。 現実を突きつけられるような気持ちになる本でした。

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2024/06/28

続きが気になるから早く読みたい、だけど大切に少しずつ読んでいきたい、そんな気持ちになる本。光などの情景描写が丁寧で美しい。じわりじわりと2人の記憶に溶け込んでいくような感覚。美しくて不穏。

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2024/06/24

これからどうなるのか、先が気になって一気読みしてしまう。読み終えて、ああ、これが恩田陸ワールドだったと思い出す。気になっていたのは、誰が犯人かということでも、2人が別れなければいけない理由でも、これからどうなるかということでもなく、2人の魂は何を求めているのかということ。 昔、夜...

これからどうなるのか、先が気になって一気読みしてしまう。読み終えて、ああ、これが恩田陸ワールドだったと思い出す。気になっていたのは、誰が犯人かということでも、2人が別れなければいけない理由でも、これからどうなるかということでもなく、2人の魂は何を求めているのかということ。 昔、夜ピクを薦めてくれた友人から借りた。こんな独特な語り口から始まる物語を、一度読んだのにまた買ってしまったというその友人の魂は恩田陸ワールドを求めてやまないらしい。

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2024/06/22

単なる別れた男女の別れ話かと思ったら、亡くなった人と事件、家族や出自の話に繋がり、何度もどんでん返しがあった。最後まで読むと爽快感がある。

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2024/06/21

内容を知らずに優しい題名と装丁から購入。 ページをめくると、不穏な空気、ミステリーともとれる展開、登場人物の関係性が交差していくスリル感、、、 なんだか爽やかな装丁とイメージ違うぞって思って進んでいくと、なんて切ない2人の関係。 たった一晩の話で、真相を知った途端に2人の関係が...

内容を知らずに優しい題名と装丁から購入。 ページをめくると、不穏な空気、ミステリーともとれる展開、登場人物の関係性が交差していくスリル感、、、 なんだか爽やかな装丁とイメージ違うぞって思って進んでいくと、なんて切ない2人の関係。 たった一晩の話で、真相を知った途端に2人の関係が崩れ落ちて変わっていく様がハラハラした。 泡を掬っても弾けて流れて消えてしまうもどかしい様をこの2人も味わってるのかなあ。

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2024/06/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初は男女の別れ話?と。なかなか進まず。 途中の一文で、え?となり そこから2時間ぶっ通しで読みました。 多重人格なの?ともおもったけれど、ちがった笑 結果とても面白かったです。

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