太陽が死んだ夜 の商品レビュー
全ての始まりは過去に。 洗脳に近いものだったのだろうが、せっかく生き延びた命を捨てるなんて悲しいことだよな。 立候補し行ったが最期だなんて、事件に巻き込まれるまで誰も予想しなかっただろ。
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ミステリー 二つの時代を得て悲劇は繰り返される 面白かったし、読みやすい。ミステリーの怖さと少女の青春冒険もののと対比も面白い。ニュージーランドにおける歴史的背景や人種認知のあり方など、勉強になる面もあった。これを機にその分野も調べてみたいかも。
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先に読んだ『世界が終わる灯』の前作にあたる物語で、主人公ジュリアンとバーニィの高校時代の話。 今回も典型的なクローズドサークルに密室トリック、見立て殺人とミステリーのお約束が詰め込まれた作品。 捕虜収容所での事件、41年前の事件、現在の事件、あわせて5つの密室が登場する。そのト...
先に読んだ『世界が終わる灯』の前作にあたる物語で、主人公ジュリアンとバーニィの高校時代の話。 今回も典型的なクローズドサークルに密室トリック、見立て殺人とミステリーのお約束が詰め込まれた作品。 捕虜収容所での事件、41年前の事件、現在の事件、あわせて5つの密室が登場する。そのトリックは特に目新しいものではないけれど、この作者さんは密室ものが好きなのかな。 脱走した日本人捕虜に端を発するからか、切腹(ハラキリ)が物語の鍵となる。そのため遺体も腹部を切り裂かれ、内臓がはみ出し、と結構凄惨な感じ。その割にはあまりグロさを感じず、さらりと読める。 色々詰め込んで、過去の事件とも複雑に絡み合って面白いんだけど、肝心の動機がちょっと弱いのと、少しご都合主義というか、偶然が重なりすぎな気がするのが残念。
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ニュージーランドの厳格なカソリックの女性寮で起きる密室殺人。つかみは文句なし。しかし、そもそも最初の殺人事件が起きるのがほぼ半分過ぎたころ。そこまでは41年前の日本兵暴動とその脱走兵の話が長々と絡む。過去との絡みは良いし、伏線がしっかり張られているのもいいが、一方で無駄な描写が多いし、会話があまりにも説明調で堅苦しい。着想もトリックも悪くないのだから、もう少しスッキリさせたら面白くなったのでは? 終わってからもダラダラと話が続くのももったいない。 次回作に期待。
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先日読んだ「世界が終わる灯」の続編。 ・・・ではなくて、その前の話。 先にこちらを読んでいたら「世界が終わる灯」も、もっと味わい深く読めたかなと感じた。 ニュージーランドの全寮制女子校に、親友と共に編入してきた ジュリアン。 女子校のいい雰囲気出てた。物語全体に漂う雰囲気もいい感じ。そこで起る殺人事件。41年前に起きた殺人事件とも関連があるよう。しかも、大好きなクローズドサークルもの。 なのに。 何だかイマイチ感が否めない。 まず、殺人の動機が理解できない。月原渉って女性だと思っていたけど、男なのか? 最初のペンネームは「月原少年」だったようなので、やっぱり男なんだろうな。 あの動機で女性は女性を殺したりしない。殺意は、確実に男性に向かうはず。それに百歩譲って女性を殺すにしても、一番標的にされるのはベルだったはずで。 しかも無意味に残酷な殺し方。残酷な割には、描写が稚拙でリアリティに欠けるし。(ま、だから安心して読めたのだが。あんまり気持ち悪いと、気分悪くなるし。) 日本人捕虜のコゴロウがあまりにも周囲とのつながりがありすぎて、逆にアリエナイ感じ。 だって、よくよく読むとベルとジュリアンって・・・。 う~ん。 タイトルや物語の雰囲気がいいだけに、もったいないなぁと思う作品だった。
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舞台はニュージーランド。第二次大戦中、捕虜収容所と全寮制女子校で起こった「ハラキリ」殺人事件から四十一年、同じ状況でまた殺人事件が繰り返される、といったおはなし。 設定はとても好みなんだけど、女生徒たちのキャラクターの書き分けが単に地の文における説明によるものでしかなく、各人が話すセリフ上に表れてこない。みんな同じ口調で誰が喋っているのかわかりづらい。どちらも聡明なベルとバーニィの会話は特に。 そして犯人はすぐわかる。動機が雑。トリックについては、実現可能かどうか正直よくわからないのでなんとも言えないけれど、なんかモヤっとする。いくらなんでもコゴロウはちょっと×××しすぎなんじゃないかとおもう。 などなどのモヤモヤポイントがいっぱいあったものの、意外と楽しめたので次回作も読んでみるかもしれない。 ニュージーランドで日本人捕虜が暴動を起こしたというフェザーストン事件は寡聞にして知らずだったので、その知識を得られたという点ではとてもよかった。
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鮎川哲也賞を受賞されていて、期待して読んだ本作品。 表紙からして重い印象を受けましたが、 戦争の頃のお話で、中々読み進められませんでした。 祖母の謎、秘密と言い換えてもいいかもしれません。 を解くために全寮制の学校に通うことにした主人公。 そこで様々な、秘密に触れてしまいます。 謎がとけたと思った最後の方に明かされる秘密。 最後まで後味が悪いお話でした。
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流れるような文体は読み易かったですし、少女達の生活、心理等がリアルに描かれていました。第二次世界大戦中に起きたニュージーランドでの捕虜事件は初耳だったので、大変勉強になりました。 全寮制学園という設定や事件は魅力的でしたが、真相は説明不十分でモヤモヤ感が残りました。ミステリーとし...
流れるような文体は読み易かったですし、少女達の生活、心理等がリアルに描かれていました。第二次世界大戦中に起きたニュージーランドでの捕虜事件は初耳だったので、大変勉強になりました。 全寮制学園という設定や事件は魅力的でしたが、真相は説明不十分でモヤモヤ感が残りました。ミステリーとして不満でした。
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女子怖い…殺し方がえげつない…! と戦慄しました。 何か所々怪しいなあと思う部分はありましたし、アケチコゴロウって明らかに偽名だろ、と突っ込みどころ満載ではありましたけども、 まあ上手くまとまっていたのではないでしょうか。 ただ、主人公はお人よしと言うか暢気すぎる。 日本人の女の子が凄い頭がキレる設定で、なんだかなー、とも思ったんですけども、 生き残り具合が如何にも意図的な感じでむにゃむにゃしてしまいました。 いっそ、そこら辺殺しちゃっても良かったと思う!と思って仕舞ったのは、 主人公だけ大切なことに気付かないまま、学生時代の恐怖体験として安穏と日々を過ごすことになるのだろうな、と思わされるような結末であったからだと思います。 まあ普通ー、から、あんまり好みではなかったかも、くらいの中間くらいかもしれないです。
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■この作品も海外が舞台。それも第二次世界大戦中のニュージーランドと現代を行ったり来たりする設定。 ■トリックの巧妙さというか複雑さが強烈。っていうかかなりピンポイントすぎて現実感が...ってあたりが「ちょっと」いや「かなり」惜しいかも。
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