1,800円以上の注文で送料無料

夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです の商品レビュー

4.2

139件のお客様レビュー

  1. 5つ

    50

  2. 4つ

    46

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/08/18

 今度は軽い本。村上春樹のインタビュー集。  僕は、村上春樹を含めて小説は読まない。今は、その時間があれば、ほかの勉強をしたいから。しかし、村上春樹が各国で翻訳されて人気がある事実自体は、なんとなく関心がある。  彼の執筆スタイルでおもしろいと思った点。 (1)彼は、何度も...

 今度は軽い本。村上春樹のインタビュー集。  僕は、村上春樹を含めて小説は読まない。今は、その時間があれば、ほかの勉強をしたいから。しかし、村上春樹が各国で翻訳されて人気がある事実自体は、なんとなく関心がある。  彼の執筆スタイルでおもしろいと思った点。 (1)彼は、何度も、小説を書く作業を、地下に掘り進んで、水脈を探り当てる比喩で説明している。少し僕の考え事とか発想の仕方と違う。僕は、必要な情報、知識を頭にどんどん詰め込んでいって、それが発酵して、あたらしい形になるのを待つ感じ。 (2)邪悪な発想、落ち込むような結末を避けるためには健全な肉体がいるという。なんとなく、わかる。やはり頭が健全に機能する前提として、というか、頭と両輪で身体の健康があると思う。 (3)早く寝て、午前中に執筆活動を時間を限って一定の分量書き、あとはジョギングなど運動をするという規則正しい生活をおくること。  これも自分に近い。作家は、つきあいがそもそもないのだろうが、自分も夜のつきあいは本当に必要西行源にして、早くねて朝勉強の時間を確保している。  年代も近いのに、旺盛な執筆活動と日本の文化力を発信しているという事実に、多大な評価をする。内容はさっぱりしらないが。

Posted byブクログ

2012/08/17

村上春樹のインタビュー本。ずっと1Q84のBOOK3をほっぽったままにしていて、でも、村上春樹はそういうモードにならないとなかなか手を付けられない作家なので、試しにこっちから読んでみようか、と。読んでいるうちに、やっと再び物語に飛び込む準備ができたような。そんな気がした。(10/...

村上春樹のインタビュー本。ずっと1Q84のBOOK3をほっぽったままにしていて、でも、村上春樹はそういうモードにならないとなかなか手を付けられない作家なので、試しにこっちから読んでみようか、と。読んでいるうちに、やっと再び物語に飛び込む準備ができたような。そんな気がした。(10/11/25)

Posted byブクログ

2012/08/16

村上春樹の作品についての考えを知りたいなら 読むべき一冊です。 普段語られることのない作者自身の考えが 本書を読むことで知ることができると思います。

Posted byブクログ

2012/08/12

インタビューの困った点のひとつは、しょっちゅう同じ質問をされることである。人が興味を持つポイントはだいたい決まっているものだから、それはまあ仕方ないといえば仕方ない。それに対してこちらがそのたびに、目先を変えたカラフルな回答をできればいいのだろうが、普通の人間にはそんな器用な真似...

インタビューの困った点のひとつは、しょっちゅう同じ質問をされることである。人が興味を持つポイントはだいたい決まっているものだから、それはまあ仕方ないといえば仕方ない。それに対してこちらがそのたびに、目先を変えたカラフルな回答をできればいいのだろうが、普通の人間にはそんな器用な真似はなかなかできない。僕はそういう面ではただでさえ器用な方ではないし、僕の考えていることはもとよりひとつしかないのだから、洋服を着替えるように、あるいは壁の色を塗り替えるように、次々に回答を取り替えるわけにはいかない。だからいくらか表現に変化を持たせたとしても、同じ質問にはだいたい同じような回答が返されることになる。

Posted byブクログ

2014/05/26

2014年49冊目。(再読) 村上春樹のインタビュー集(1997〜2009)。 再読だけどやはり面白過ぎる。 作品も面白いけど、その創造過程やそれに対する哲学が、 創造的な活動をする人なら本当に楽しく読めると思う。 文庫版が出ていて、「〜2011」になっていたので、 今回再読す...

2014年49冊目。(再読) 村上春樹のインタビュー集(1997〜2009)。 再読だけどやはり面白過ぎる。 作品も面白いけど、その創造過程やそれに対する哲学が、 創造的な活動をする人なら本当に楽しく読めると思う。 文庫版が出ていて、「〜2011」になっていたので、 今回再読するならこっちを買っておけば良かったと後悔している(笑) とにかくこの本は心からおすすめ。 ==================== 2012年40冊目。(2012年6月24日) すさまじく面白かった。 著者の小説は「海辺のカフカ」しか読んだことはないけど、 読み終わった後のあの独特な「未回収感」の正体が分かった気がする。 自ら井戸の底の暗闇まで降りて行って、危険なその闇を描写するけど、 あくまで解釈は読者に委ねるスタンス。 その「未完成性」「空白感」が読者を前のめりにさせるんだと思う。 優れた芸術作品に共通することは、そのようなある種の読者・見学者への信頼だと感じる。 (久石譲さんも、「説明過剰な音楽にならないこと」を意識されていた。) それと、著者本人も書いている時はストーリー展開が分かっていないというのは面白い。 パッと浮かんだワンシーンやフレーズから、「この先どうなっていくんだろう」と読者と同じ感覚で筆を進めていく。 考え込まれた余計な解釈が入らない要因は、そこにもあるのだろうと思う。 マイペースかつストイックな仕事や人生へのスタンスもとても魅力的だった。 自分自身も周りのペースに合わせるのを苦に感じる人(最近気づいた)だから、 自分の力が一番発揮される「自分らしいペース」を大切にしたい。 著者の作品全部読みたくなったし、この本もまた読み返すな~

Posted byブクログ

2012/06/19

インタビューって、 ご本人の文章とはまた違う面白さがあって すごくいい! 村上さんがどれほど言葉や小説を愛し、 大切に思っているかということが リアルな言葉でひしひしと伝わってきて、 しかもそれが、まだかなり最近のインタビュー なだけに新鮮で、ギュッとおいしかった。 個人的に...

インタビューって、 ご本人の文章とはまた違う面白さがあって すごくいい! 村上さんがどれほど言葉や小説を愛し、 大切に思っているかということが リアルな言葉でひしひしと伝わってきて、 しかもそれが、まだかなり最近のインタビュー なだけに新鮮で、ギュッとおいしかった。 個人的には、村上さんのオフィスで、 「女性アシスタントが、  ストッキングをはいた優美な脚で、  音も立てずに謎めいた行き来をしていた」 なんてくだりも楽しみながら読みました。 最高です。フフフ。

Posted byブクログ

2012/06/16

インタビューとかエッセイとかそういった小説作品以外で読んだはじめての作品。物語の役割について丁寧に語っているのが印象的だった。twitterやらでついつい共有したいしたい病に陥っている気がする昨今(これ書いてること自体がそうだけど)そういった細切れの時間を生きるのも大事だけど、も...

インタビューとかエッセイとかそういった小説作品以外で読んだはじめての作品。物語の役割について丁寧に語っているのが印象的だった。twitterやらでついつい共有したいしたい病に陥っている気がする昨今(これ書いてること自体がそうだけど)そういった細切れの時間を生きるのも大事だけど、もっと深く深く自分の中や物語の中に入っていく時間を持つことの大切さを教えられた。ときには井戸の中に入りましょう。

Posted byブクログ

2012/06/13

村上春樹の本を読むようになってまだ日が浅いのですが、このインタビュー集を読んでもうすっかり村上春樹ワールドの住人になったような錯覚を覚えました。どうやって村上春樹の小説が生まれ、育ってきたのか、村上春樹がどういう人物なのか…当たり前ですが第3者の批評なんかよりずっとよくわかると思...

村上春樹の本を読むようになってまだ日が浅いのですが、このインタビュー集を読んでもうすっかり村上春樹ワールドの住人になったような錯覚を覚えました。どうやって村上春樹の小説が生まれ、育ってきたのか、村上春樹がどういう人物なのか…当たり前ですが第3者の批評なんかよりずっとよくわかると思います。 月並みな言い方ですが村上春樹は類稀なる天才で、努力家ですね。 1978年の4月の神宮球場でのヤクルト-広島戦を観戦中に「僕は小説が書ける」という天啓みたいなものを受けたというエピソードが印象的でした。もしもその日その場所に彼が行っていなかったら、一回裏のヤクルトの攻撃でデイブ・ヒルトンがレフト線の2塁打を打っていなかったら…今日の小説家村上春樹はいなかったわけですよね。人生は不思議ですよね。一寸先に何が起こるかわからない。この先どうなる?というわくわく感を、書いている彼本人が感じているから、読者が一緒にわくわくできるんですよね。今すぐ本屋に行って村上春樹の本をあるだけ全部買い集めて来たい気分です。

Posted byブクログ

2012/05/15

村上春樹とは、わたしがこのぬかるみの中をゆっくりゆっくりと歩んでいるときに見える唯一の光であって、わたしはこの人がいなくなったら確実に路頭に迷う、そんな存在。それにしても村上春樹の物語以外の語る言葉を500ページ超にわたって触れることなんてないから、なんだか最後は特に自家中毒寸前...

村上春樹とは、わたしがこのぬかるみの中をゆっくりゆっくりと歩んでいるときに見える唯一の光であって、わたしはこの人がいなくなったら確実に路頭に迷う、そんな存在。それにしても村上春樹の物語以外の語る言葉を500ページ超にわたって触れることなんてないから、なんだか最後は特に自家中毒寸前、といった感じ。書くものと同じように、語ることも一貫して容易な言葉で難解なことをというのがよく分かる。インタビュアーの力量(?)に少しだけ疑問を感じることもあったんだけれど、村上春樹の対小説に対する姿勢が繰り返し繰り返し語られたことで、今まで小出しにされていたのをなんとなく吸収していたところを、ほぼ完璧な理解ができたように思う。それにしても、本当に深い洞察のもとに小説を書いているひと。そして、社会や自身が混沌に陥っているときに共鳴する小説を書くひと。彼が語る言葉も、その小説も、いまのわたしには本当に必要不可欠である。村上春樹のおかげでかろうじて立っていられるし、言葉の力も、この世の善き側面みたいなものも信じていられる気がする。 他にも色々なことを感じたんだけれども、総じてちょっと春樹の言葉を読めば思い出す程度のことなのでこのくらいで。

Posted byブクログ

2012/04/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

批評家の方のレビューを読んだりすると、「うわぁ、そういう見方があったのか」と驚かされたり、よく自分の思考の浅はかさに落胆したりしてしまう。 でもこの村上春樹のインタビュー集は、「あ、やっぱり単純に面白がったり、謎を謎のまま捉えてしまってもいいんだな」と不思議な自信を与えてくれた。 これでまた小説を楽しく読めそうだ。 また、小説家として、一人の人間としての社会に対する責任感は、いろんな意味でこの人を支える一つの柱なのかも知れないとも思った。 インタビュー集という性質上、何回か同じような質問に答えていたりするのだが、そこはご愛嬌。

Posted byブクログ