夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです の商品レビュー
外国の人に何かを語る時は、前提となる文化的・社会的背景から語らなくてはならない。つまり、その前提をどうとらえているかが如実に現れる。面白い。 何故村上春樹が多くの人に共感されたのか、それが改めてわかるインタビュー集。
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村上春樹インタビュー集。 今までありそうでなかった。 違う人に同じような質問をされる。 言い方は違えど、たどり着くところは同じ。 10年後のインタビューであろうと。 その揺るぎなさと、常に変化し続ける物語。 平坦と非凡で、「平凡だ」と自称/自嘲する主人公を ずっと書き続ける才能...
村上春樹インタビュー集。 今までありそうでなかった。 違う人に同じような質問をされる。 言い方は違えど、たどり着くところは同じ。 10年後のインタビューであろうと。 その揺るぎなさと、常に変化し続ける物語。 平坦と非凡で、「平凡だ」と自称/自嘲する主人公を ずっと書き続ける才能。 彼は29歳から小説を書き始め、 今日も健康的な生活リズムを保って書き続けている。 はるか遠い存在が一気に近づいた気がした。
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春樹のここ10年の国内外のメディアにおけるインタビュー集。「ねじまき鳥クロニクル」「アンダーグラウンド」「スプートニクの恋人」「アフター・ダーク」「神の子どもたち~」「海辺のカフカ」時期の創作状況を伺うことができる。この時期の個々の作品には個人的にはあまり思い入れがなく、そういう...
春樹のここ10年の国内外のメディアにおけるインタビュー集。「ねじまき鳥クロニクル」「アンダーグラウンド」「スプートニクの恋人」「アフター・ダーク」「神の子どもたち~」「海辺のカフカ」時期の創作状況を伺うことができる。この時期の個々の作品には個人的にはあまり思い入れがなく、そういう話だったっけ?と思うこともあり。 どちらかというと作品についてより、春樹本人が作家であること、作家でい続けること、生活のスタンスなどについて語る内容が興味深い。 読者にとっても、長らくおなじみだった編集者の「岡みどり」さんに捧げられています。このお名前には親近感がありました。合掌。
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「アンダーグランド」刊行直後から、「1Q84 1、2」を書き終えた時期までのインタビュー集。とても興味深く、面白い一冊でした。春樹さんが年に1、2回、主に海外で長いインタビューを受けるのは知っていたけど、なぜそれが日本でではないのか、そもそも、なんで自分について語ることがお嫌いな...
「アンダーグランド」刊行直後から、「1Q84 1、2」を書き終えた時期までのインタビュー集。とても興味深く、面白い一冊でした。春樹さんが年に1、2回、主に海外で長いインタビューを受けるのは知っていたけど、なぜそれが日本でではないのか、そもそも、なんで自分について語ることがお嫌いなのか、がとてもよくわかった。私は長年の春樹ファンで、彼の小説もエッセイも読んでいると呼吸が楽になるのを感じるほどリラックスしてしまう。でも、小説の中のメタファーやテーマについて、もやもやと割り切れないものを感じることも多く、つい、スパッとした解説書がないものか、とか、せめて文庫には誰かしらの解説を配置してくれないか、なんて思っていた。(「村上春樹がわかる」なんてムックを買ったこともある、なんてここでカミングアウト。)で、春樹さんのサイトで読者からのそんな質問に答えて、それは読者が決めることなのです、作者である僕自身にもわからないことなのだから、と繰り返し言われていた意味がやっとこの本で納得できたという。サイトでの回答では、どこか字足らずの感じがして、私のように何でもゆっくりと説明してもらわなくては理解できない者にはストンと来なかったんだね。春樹さんは、本当に、私が夢を見る時のように物語が進行していく人なんだ・・。でもそれには日々の精進が必要条件で、書かない時期のタメが大きく影響を与える。このインタビュー集で、春樹さんが一作、一作、新しい気持ちで創作に当たられているのがすごくよくわかった。計画的にスキルアップを図られていたり、(三人称で書く、とか、より重量級の長編を書くとか)、結果として「成長」されていたり、とか。海外でのインタビューには英語で応じられているせいか、それを日本語に訳すと、普通だとストレートすぎるんじゃないか、と思われるような言い回しがすんなり頭に入ってくる。日本語って、謙遜が付き物なんだなぁ、と初めて思った・・・。言語それぞれの持つ力ってあると思うんだけど、英語だとより自分の気持ちに沿った言い方ができる、より細かいニュアンスの話ができる、っていうことなんじゃないかな。春樹さんご自身は英語で話すのは読み書きするほどには得意じゃない、と言われているけど、ただ日本語で思っていることを英語に直して答えている、というインタビューではないと思う。そして、面白いことに、日本に帰ってきて日本人から日本語でインタビューされていても、その調子のままのように感じられるのは、春樹さんがご自身にそれを許してしまっているのではないか、ということ。自分の作品について多くを語らない作家、というイメージの春樹さんだけど、このインタビューではそれぞれについて、かなり詳しく、語っておられて嬉しい。そっか、そうだったのか・・・という気付きがそこかしこにあり、春樹ファンにとってはとても親切なプレゼントになっている。この一冊を読むのに非常に時間がかかったけど、至福の何日か、だった。これから何回でも読み返す本になることは間違いなし。どうもありがとう!春樹さん!と言いたい。
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ああ、もう10月か・・・月日がたつのは早い・・・ 10月最初の一冊はコレ。 アフターダークについてのくだりは興味深かった 私もアフターダークは難しいし、わけわからんと思っていたので。 インタビューをするのって難しいなぁと感じた。 同じような質問も多いし(でも、そのインタビューを...
ああ、もう10月か・・・月日がたつのは早い・・・ 10月最初の一冊はコレ。 アフターダークについてのくだりは興味深かった 私もアフターダークは難しいし、わけわからんと思っていたので。 インタビューをするのって難しいなぁと感じた。 同じような質問も多いし(でも、そのインタビューを読む人たちが過去のインタビューに全部目を通していなければならない義務はないし、そうすると外せない質問も出てくるし)、返ってきた言葉にうまく対応しなければならないし。
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ちょー読み応えあります。やっぱり下手な解説本読むよりは小説を何度も何度も読み返すしかないよなぁと再実感したハルキストでした。
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「アンダーグラウンド」から「1Q84」の直前までの期間に 行われたインタビュー集です。 自分の作品について語ることを是としない作者なので、 作品世界を探る上で貴重な資料になるでしょう。 個人的には「アンダーグラウンド」以降というのが 興味深いです。
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発売日に本を手にするのって久しぶり! 村上春樹の13年間にわたる主要インタビュー18本をまとめたもの。 インタビュー嫌いで有名ですが、さすがに13年間分なのでボリュームはんぱないです。 小説の表現そのままに、語り口調も独特の暗喩で他の言葉への置き換えをしていく方なんですねー。...
発売日に本を手にするのって久しぶり! 村上春樹の13年間にわたる主要インタビュー18本をまとめたもの。 インタビュー嫌いで有名ですが、さすがに13年間分なのでボリュームはんぱないです。 小説の表現そのままに、語り口調も独特の暗喩で他の言葉への置き換えをしていく方なんですねー。 主張・描写すべきことの多くを別の何かに預けてしまっています。 この言い表せない倦怠感にハマるんだろうなぁ、春樹ストたちは。 まだ途中ですが、とりあえずタイトルと帯で即買いでした。
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インタビュー集。個人として小説家の立場を立上げ、小説を紡いできた村上さんの率直な言葉に、自分も頑張ろうと思える。 でも、あとがきにも記載があるけれど、本当に同じような質問が多い。確かに憂鬱になるよな。
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