フランキー・マシーンの冬(上) の商品レビュー

ドンウィンズロウ【著】,東江一紀【訳】

2011/01/01

ドン・ウインズロウお得意の、西海岸を舞台にしたクライムノヴェル。主人公は62歳の元凄腕ヒットマン。今は引退して桟橋で釣り餌屋やリネンのクリーニング、不動産管理などを営み、静かに暮らしている。そんな彼に、手を切ったはずのマフィア組織からの罠が迫る。何故自分が狙われるのか分からぬまま、反撃が始まる。

2010/12/22

犬の力よりもボリュームは少ないですが、充実の内容。過去マフィアだったフランクは、様々な実績からフランキー・マシーンと呼ばれ、今じゃ釣り餌を売りながら波に乗る毎日。そこに刺客が訪れ、過去を紐解く必要に迫られる。最後もスッキリ。楽しかった。

2010/12/20

「ニール・ケアリー」シリーズからドン・ウィンズロウが好きで訳されているものはだいたい読んでいますが、「このミス」との相性が悪い自覚があるのと、内容と描写がかなり暴力的らしいのを懸念して『犬の力』は未読。裏表紙のあらすじを読んで、マフィア絡みではありつつ犬よりはフランキーの方が抵抗少ないかも、と購入。文章の独特のテンポは相変わらずで読んでいて気持ちが良く、内容も読みごたえがあって面白かったです。「二ール・ケアリー」シリーズにもそういうシーンはあったものの、暴力やセックスに関してどぎつい描写が増えている気がして（自分が年を取ったのも関係して？）、選べるのであれば前の作風の方が好きです。と、言いつつ、犯罪かそうでないかというものさしと公正か卑怯か、正しいか正しくないか、というものさしは全く別のものである、ということの書き方は全然変わっておらず、この作家の問題意識みたいなものは、やはり好きです。犬を読むかどうかはまだ考え中。

2011/09/06

元マフィアの殺し屋である主人公を中心に、複雑に関係者が絡み合いながら、物語は時の流れを行きつ戻りつしている。後半は怒濤の展開となるのか？「犬の力」は下巻が凄まじかったが。

2011/08/31

これは面白い。
ゆっくり繊細に始まり、ことが展開していく感じが好き。
まだウィンズロウ節が少ないのが気になるが、同じマフィアものでも『犬の力』よりかなり「らしさ」が伺える。
これはいい予感。

■このミス2011海外4位

2010/10/19

引退した伝説のマフィア”フランキー・マシーン”が刺客に襲われる。誰がなぜ自分の命を狙うのか？……。襲い来る敵と闘う現代パートと、誰がなぜ自分の命を狙うのかを回想する過去パートが交互に語られ、主人公フランクの壮絶な生きざまが浮かび上がる。とにかく主人公フランクの生き方が魅力的。現在型で語られる文体も緊迫感たっぷり。下巻にも期待大♪。