黒と愛 の商品レビュー
鋏が好きなひとってどんなひとだろう。美容師さんかなあ。 これを薦めてきたひとの登場人物紹介でヒロイン(?)が「たぶん処女。天使。」って聞いたのが忘れられません。 内容はところどころ壊れていたけれど推理小説としての伏線はしっかりしていて、トリックの内のひとつ以外は好きでした。ラス...
鋏が好きなひとってどんなひとだろう。美容師さんかなあ。 これを薦めてきたひとの登場人物紹介でヒロイン(?)が「たぶん処女。天使。」って聞いたのが忘れられません。 内容はところどころ壊れていたけれど推理小説としての伏線はしっかりしていて、トリックの内のひとつ以外は好きでした。ラストは、うーん。 登場人物がイタいです。
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仕掛けられた罠の数には脱帽。話が始まってなかなか起こらない殺人の割にすぐ指名される犯人。残りのページで何が起こるのかと思ったら、陰鬱な高校の司書の回顧から、高校生の語りとリレー形式で話が進んでいく。ちょっとその名前は無理だろうと思ったり、使い古された感のあるおどろおどろしさが減点...
仕掛けられた罠の数には脱帽。話が始まってなかなか起こらない殺人の割にすぐ指名される犯人。残りのページで何が起こるのかと思ったら、陰鬱な高校の司書の回顧から、高校生の語りとリレー形式で話が進んでいく。ちょっとその名前は無理だろうと思ったり、使い古された感のあるおどろおどろしさが減点対象。ラスト一行のセリフは面白かったけどね。
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純愛?傍からすればどうみても偏愛です。 でも、この世界観の中ならこんな純愛でもまかり通るのかも。 事件そのものよりも、先生が黒に倒錯していく過程が面白かった。 全体的に悪趣味で、普通の人は耐性ないとキツいと思う。 登場人物たちがみんなぶっ飛んでて、リアリティが感じられなかったので...
純愛?傍からすればどうみても偏愛です。 でも、この世界観の中ならこんな純愛でもまかり通るのかも。 事件そのものよりも、先生が黒に倒錯していく過程が面白かった。 全体的に悪趣味で、普通の人は耐性ないとキツいと思う。 登場人物たちがみんなぶっ飛んでて、リアリティが感じられなかったので、私の求めてたモノともちょっと違った。 ゴシックホラーの雰囲気は好きだけど、正直、改造人間だけはいただけないです。
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純愛と帯には書いてあるけれど、いったい誰の愛なのか。 絶世の美少女、示門黒に心を奪われ、己の中のフリークを晒し、殺人を犯していく人間たち、を周りに持ちながらけしてそれらに委ねようとしない黒の心の解放と前進していく様が最終的に話の芯になっていると思う。 ミステリ、と分類したけれど、...
純愛と帯には書いてあるけれど、いったい誰の愛なのか。 絶世の美少女、示門黒に心を奪われ、己の中のフリークを晒し、殺人を犯していく人間たち、を周りに持ちながらけしてそれらに委ねようとしない黒の心の解放と前進していく様が最終的に話の芯になっていると思う。 ミステリ、と分類したけれど、トリックうんぬんはほとんど力を入れられず、殺人を犯し、それを黒への欲求として正当化していく人間たちの浅ましさが描かれていることの殆どだった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館より。 ノワール系なのかと思ったら、途中からどんどんホラーというかスプラッターものに。特に後半の立ち回りはあえてB級映画風を狙ったのかと思えるほど。 呆れかえるような結末で、正直すべては主人公「黒」の「抗いがたい魅力」という「論理を超えた力」、飛鳥部先生のナンバー18に帰結してしまうような気がするが、密室トリックは一応の結末をみている。密室が案外しょぼいのは、物語の外堀で大風呂敷を広げまくっている錯覚のせいだろうか。 とにかく飛鳥部先生の作品は、回を重ねるごとに「霊能力VSロジック」の様相が濃くなっていく気がする。ちゃんとロジックの部分もきちんと組んであるからまだいいものの、氏の作品はかなりミステリとサイコホラー作品のあわいにあるような気がする。
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読了、55点。 かつて死者も出た、奇形や不気味な想像物をテーマにした奇傾城。 そこを心霊番組で取り上げる為にロケハンティングするということでスタッフに同行する亜久。 全身黒尽くめの霊能レポータ役の美少女示門黒や不気味な雰囲気を漂わせた城主北条夏夫、さらに番組スタッフとともに城内...
読了、55点。 かつて死者も出た、奇形や不気味な想像物をテーマにした奇傾城。 そこを心霊番組で取り上げる為にロケハンティングするということでスタッフに同行する亜久。 全身黒尽くめの霊能レポータ役の美少女示門黒や不気味な雰囲気を漂わせた城主北条夏夫、さらに番組スタッフとともに城内で一夜を明かす事に。 そして番組スタッフのチーフが密室状況下で首を切断され… 怪しげな住人や登場人物、謎の美少女、エログロの詰め込まれた不気味な建造物という設定、さらに起こるべくして起きた密室殺人 という導入部は非常に惹き込まれました。 導入部の最後に探偵が自らの推理で導き出した犯人の名を告げたかと思ったら、次の章では別の人物の独白が始まる。 この展開も導入部に興味を持てていただけに悪くはなかったんですが、さすがに長過ぎるのが戴けませんでした。 謎の美少女黒を中心に事件が回っているとは言え本筋の事件をほったらかしにして、話が進むのは結構だれました。 また話が奇傾城に戻ってからの展開とラストのどんでん返しも腑に落ちないし、読み直すと伏線の張り方そのものは上手いと思いますが、トリックの肝がそれは強引過ぎるだろうとツッコミを入れたくなるのも、もどかしい。 この作家さん、短編は『ミステリ★オールスターズ』(http://booklog.jp/asin/4048741039)で読んだだけで、長編は初めてでしたが、 ホラー的な描写は読み応えがありそうですし、著者略歴を見ると異形コレクションに多数短編があり、とあるのでホラーは面白そうかなと。 そのうち読んでみたい、というか読もう。
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奇妙に傾く狂気の城、奇傾城。 血と内臓と腐肉が主題の絵画が集う一室に幽霊が出没する噂がたち、「探偵」亜久は心霊特番に協力して城を訪れる。 遅れて「霊能リポーター」役の女子高生、全身黒服の少女・示門黒(しもんくろ)が現れ、亜久にそっと囁いた。 「あなたは、鋏が好きですか」 やがて密...
奇妙に傾く狂気の城、奇傾城。 血と内臓と腐肉が主題の絵画が集う一室に幽霊が出没する噂がたち、「探偵」亜久は心霊特番に協力して城を訪れる。 遅れて「霊能リポーター」役の女子高生、全身黒服の少女・示門黒(しもんくろ)が現れ、亜久にそっと囁いた。 「あなたは、鋏が好きですか」 やがて密室状況で、黒と親しい男がくだんの部屋で首を切断された。 これは幽霊の凶行か? 多分、初・飛鳥部作品。 書評で気になって手にとってみましたが、う~ん・・・。 心霊特番専門のTVクルーたちが下見のため奇傾城へ赴き、その夜に中の一人が密室で惨殺される。 が、早い段階で探偵により犯人が指弾され、どういうこと? と思ったら、この事件が起きる背景がその後展開されていくのです。 黒を中心とした、その周囲の人たち目線の回想(?)。 この構成と雰囲気はとても好みだったのです。 舞台が奇傾城へ戻り、徐々に真実が明らかになるところも、わくわくしました。 が、あのカタストロフについていけませんでした・・・。 それらしい伏線はあったものの、動き回るアレらの群れって、そりゃないでしょ。 ミスリードや真犯人についても巧い、と思ったのですが、ココの部分がもうダメで。 なんともどっちつかずな読後感になってしまいました。 大好きな世界観ではあっただけに、残念。
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ややホラーじみた雰囲気のあるミステリ。ゴシック・怪奇・退廃的な美が好きな人にはもうたまらない作品です。舞台となる「奇傾城」や、かなり異色なヒロイン「黒」のインパクトも抜群。 密室トリックや事件の動機、犯人の〇○などはしっかり本格。だけれどラストの展開はホラーかも。異形のものたちが...
ややホラーじみた雰囲気のあるミステリ。ゴシック・怪奇・退廃的な美が好きな人にはもうたまらない作品です。舞台となる「奇傾城」や、かなり異色なヒロイン「黒」のインパクトも抜群。 密室トリックや事件の動機、犯人の〇○などはしっかり本格。だけれどラストの展開はホラーかも。異形のものたちが雪崩を打って登場する様は圧巻です。あれははたして現実だったのか、幻想だったのか。
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奇傾城という怪奇趣味なガジェット満載の奇妙な館での密室首切り殺人という古典的ともいえる設定ながら登場人物が基地外、変態ばかりw。そこに凝らされた仕掛けも巧妙で、全ての伏線がひとつに継がる美しさも素晴らしい。これぞ飛鳥部ワールド。先行作品とのリンクも嬉しかった。
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