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優しいおとな の商品レビュー

3.5

113件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2010/11/03

桐野さんは現代とかなりつながった近未来を描いて、読みながら世界をイメージしやすいです。普遍的な愛と個へ向かう愛。どちらがいいとは言えないけれど、人間って誰かの一番になりたいものだし、また守るものも必要な存在だと思う。究極の優しい大人って、胎児にとっての母親なんだろう。 この作品の...

桐野さんは現代とかなりつながった近未来を描いて、読みながら世界をイメージしやすいです。普遍的な愛と個へ向かう愛。どちらがいいとは言えないけれど、人間って誰かの一番になりたいものだし、また守るものも必要な存在だと思う。究極の優しい大人って、胎児にとっての母親なんだろう。 この作品の終わり方は美しかった。

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2011/07/20

将来こんな子供達が、まわりにあふれるかもしれない。と言われてそんなことがあるわけがない、大丈夫。と言いきれるだろうか。現に似たようなことがすでに起きているのではないだろうか。読んでいて、救いようのない、薄ら寒い気持ちが常につきまとって、でもページを繰る手が止められない。ハッピーエ...

将来こんな子供達が、まわりにあふれるかもしれない。と言われてそんなことがあるわけがない、大丈夫。と言いきれるだろうか。現に似たようなことがすでに起きているのではないだろうか。読んでいて、救いようのない、薄ら寒い気持ちが常につきまとって、でもページを繰る手が止められない。ハッピーエンドを迎えたときには安堵のため息が出た。これは大人に対する警鐘だと私は受け止めた。桐野氏のジャンルを問わない旺盛な製作意欲がうれしいな。次はどんなお話なの?て玉手箱を開けるようなワクワク感。

Posted byブクログ

2010/10/23

安定してて面白かった。本格派、みたいな重さは感じ無いけど、2-3日で読む小説としては、普通に読めて楽しめた。思ったより暗くなく、途中からはかなり一気に読めたよ。

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2010/10/18

近未来?こんな時代に本当になるかもしれないかと思うのがつらくてイタイ。しかも本来なら夢や希望に満ちてるはずのハイティーンの子供たち。守って上げられるのは『優しいおとな』でなきゃならないのかな、子どもの未来を守るのは大人の義務です!

Posted byブクログ

2010/10/18

+++ 家族をもたず、信じることを知らない少年イオンの孤独な魂はどこへ行くのか―。 +++ スープ・キッチン→シブヤパレス→バトルフィールド→鉄と銅と錫と→世界は苦難に満ちている→優しいおとな ホームレスであふれる渋谷が舞台。ほんの少しだけいまよりも先に行った渋谷のようであ...

+++ 家族をもたず、信じることを知らない少年イオンの孤独な魂はどこへ行くのか―。 +++ スープ・キッチン→シブヤパレス→バトルフィールド→鉄と銅と錫と→世界は苦難に満ちている→優しいおとな ホームレスであふれる渋谷が舞台。ほんの少しだけいまよりも先に行った渋谷のようである。他人を敵視し、群れずに生き延びようとする少年・イオンは幼いころ一緒に暮らした鉄と銅という双子の兄弟を想いながらいつしかアンダーグラウンドに呑み込まれていく。そんなイオンだが、知らず知らずのうちに数少ないが頼れる人に出会い、とうとう鉄との再会も果たす。ラストの安心感がこれほど哀しい物語もなかなかないだろう。救いようのない胸苦しさと切なさを伴う一冊である。

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2010/10/14

桐野にいつもと違った優しさが見えて、ぐっときました。 でも、最後のほうはどれもこれもまとめちゃった☆という印象があったので、☆4つ。 文庫で加筆修正されたときを期待します。多分、そのほうがもっと桐野らしいだろうと思う。

Posted byブクログ

2010/10/13

近未来の渋谷 家族を持たず 人と関わることを嫌い 感情すらわからないホームレス少年イオン。 実際にあった事件を絡めてあり 殺伐とした切ない物語の中に 徐々に血が通い出す様が見事。 【図書館・初読・10/13読了】

Posted byブクログ

2010/10/12

重いテーマで、読み終わるととても悲しい気持ちになった。が、刺々しくバイオレントな前半から一転し、主人公のイオン自身の内面に変化があらわれる後半になるにつれ、優しさが全体のトーンを支配するようになる。その優しさが救いでもあり、悲しさでもあり、たまらなくひきつけられた。 10代の、...

重いテーマで、読み終わるととても悲しい気持ちになった。が、刺々しくバイオレントな前半から一転し、主人公のイオン自身の内面に変化があらわれる後半になるにつれ、優しさが全体のトーンを支配するようになる。その優しさが救いでもあり、悲しさでもあり、たまらなくひきつけられた。 10代の、特殊な状況下にある架空の少年の内面と成長を大きな共感をもって描き切る筆力は、さすがだと思う。 ラノベかと思うようなポップなイラストも妙にマッチしていて近未来感が出ていて、とてもよかった。 タイトルもいい。まぎれもなく大人に向けて書かれた物語だと思う。

Posted byブクログ

2010/10/10

渋谷に生きる15才のホームレスが様々な人と出会い成長していく。求めていたのは優しいおとな!最後のモガミの手紙で色んな事が明らかになり納得。なんか、さらっとしてて桐野さんのダークさがないのはちょっと残念でした!

Posted byブクログ

2010/11/20

表紙につられて読破。 一般よりはヤングアダルト向けかなと思いました。 この人の本は初めてだったのですが文章はとても読みやすかったです。 面白かっただけに、最後が死で終わるのがもったいなかった。 確かに「死」で綺麗に物語が終わっているんですがそれ以外に方法があった気もします。

Posted byブクログ