デジタル書物学事始め の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
校合(きょうごう:collation)が2つの本の異同を確認すること、書物の物理的仕立てを確認すること、製本の際の丁合わせの3つの意味のうち、最初のことについていろいろ書いている。
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2010 12/10読了。筑波大学図書館情報学図書館で借りた。 「デジタル書物学」というメインタイトルで「お、電子書籍関連か?」と思うと痛い目見る、サブタイトルにある通り「グーテンベルク聖書とその周辺」、いわゆる初期刊本を中心に、活版印刷技術まわりの話から書誌学等について中盤まで...
2010 12/10読了。筑波大学図書館情報学図書館で借りた。 「デジタル書物学」というメインタイトルで「お、電子書籍関連か?」と思うと痛い目見る、サブタイトルにある通り「グーテンベルク聖書とその周辺」、いわゆる初期刊本を中心に、活版印刷技術まわりの話から書誌学等について中盤までは「書物」の学問の話。 中盤以降は、それら初期刊本の研究がデジタル化技術によってどのように新たな可能性が開けるか・・・という話メインで、電子書籍っぽい話も少しはあるが、基本、書誌学のデジタル化まわりがメイン。 装丁の話など、その時代の本を扱う人なら当然のことなのかもしれないが、知らなかったことが多くて面白い。
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印刷術は宗教改革において重要な役割を担うことになる。印刷術による思想の伝達、普及の新しい様式が社会にもたらした影響は大きい。 分析書誌学とは、モノとしての書物に残された紙、活字、印刷面、構成などの物理的証拠に基づき、その書物の成立にまつわる疑問を解明する謎解きをするうえで、デジタ...
印刷術は宗教改革において重要な役割を担うことになる。印刷術による思想の伝達、普及の新しい様式が社会にもたらした影響は大きい。 分析書誌学とは、モノとしての書物に残された紙、活字、印刷面、構成などの物理的証拠に基づき、その書物の成立にまつわる疑問を解明する謎解きをするうえで、デジタル画像とコンピュータは強力な手段になりうる。 本には、同じ本に見えても、同一でないものがある。書誌学を習い始めた人はこの点を忘れてはならない。
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