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猫鳴り の商品レビュー

3.5

365件のお客様レビュー

  1. 5つ

    46

  2. 4つ

    123

  3. 3つ

    116

  4. 2つ

    29

  5. 1つ

    14

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2011/10/15

沼田まほかるさん、本屋で平積みになっていたのはいつも気になっていたのですが、意を決して購入。まほかるというペンネームから若い作家を想像していたのですが、1948年生まれで、長編デビューが50代なんだそうですね。 喪失、孤独、老いをそれぞれに抱えた3人の登場人物が、猫との関わりを...

沼田まほかるさん、本屋で平積みになっていたのはいつも気になっていたのですが、意を決して購入。まほかるというペンネームから若い作家を想像していたのですが、1948年生まれで、長編デビューが50代なんだそうですね。 喪失、孤独、老いをそれぞれに抱えた3人の登場人物が、猫との関わりを通して変容していく姿が3章立てで描かれています。といっても、猫によって癒されていくといったような、ありがちな内容ではありません。むしろ、登場人物たちは、猫と関わってしまったことによって、自分の心の暗い部分を見つめざるをえなくなります。 行間が豊かで、描写の端々に人物の心情が読み取れる書きぶりは、「文芸作品」といった肩書きがぴったり。大学入試の小説の問題に出てきそうな感じといえばいいのでしょうか。明るい内容ではないので万人向けではないと思いますが、個人的には心に残る作品でした。

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2011/10/15

不快なところもありつつも、猫好きなので、めっちゃ引き込まれてしまった。いや…でも、猫好きでもだめな人はだめだと思うなあ。

Posted byブクログ

2016/10/21

一匹の猫にかかわる3人のストーリー。 1章、2章はふーんって感じでしたが、 最後の3章では、いやでも感情移入させられた。 ここにすべてが集約されている気がする。 生あるものが、どうやって死を受け入れるのか。 どうやって死へ向かっていくのか。 そこへ寄り添う者は、どうすればいいのか...

一匹の猫にかかわる3人のストーリー。 1章、2章はふーんって感じでしたが、 最後の3章では、いやでも感情移入させられた。 ここにすべてが集約されている気がする。 生あるものが、どうやって死を受け入れるのか。 どうやって死へ向かっていくのか。 そこへ寄り添う者は、どうすればいいのか。 その時が訪れたとき、何を思うのか。 生の喜びと死の悲しみをほぼ同時期に経験した自分としては、 とても感慨深いものがあった。 もう一度、ゆっくりと読みたい本。

Posted byブクログ

2011/10/14

家のまわりのどこかで,ミーミーとひっきりなしに仔猫が鳴いている.ああ,いやだなと信枝は眉をひそめた.(冒頭の一文) 猫の一生を通じた周りの人間の様子を書いている. 当たり障りのない文章のように感じたが,それだけ日常に近い世界を描ききっているということなのだろう.

Posted byブクログ

2011/10/14

個人的に猫好きが影響しているのかもしれないが傑作だった。決して明るい内容ではないけど、とにかく沁みた。

Posted byブクログ

2011/10/14

好みはあると思いますが、個人的にはいい本だったと思います 話のテイストはどちらかというと暗めですね 人が抱える心の闇をうっすらと描いた感じでしょうか 生まれてこなかった命 傷心の夫婦 生まれてすぐに傷つけられる子猫 青春に迷える少年の心の闇 潰える命 恐れを知らない少女 妻に...

好みはあると思いますが、個人的にはいい本だったと思います 話のテイストはどちらかというと暗めですね 人が抱える心の闇をうっすらと描いた感じでしょうか 生まれてこなかった命 傷心の夫婦 生まれてすぐに傷つけられる子猫 青春に迷える少年の心の闇 潰える命 恐れを知らない少女 妻に先立たれ余生を過ごす夫の薄ら淋しさ これらをすべて猫が繋いでいる こうしてみるととても絶望的な話のように感じられますが、読んでいる時の印象は決してそういう風ではありません 苦悩やら葛藤というものはそこには殆ど描かれていないのです だからこそ、常に絶望感にひたひたと後をつけられている、絶望はそこかしこに満ちている、そんな印象を受けました 激情を伴わなくとも人生に薄らとした絶望を感じている方がこれを読んだら、人生そんなものなのかな、と納得できてしまえる作品です いい意味で、諦めがつきます(笑)

Posted byブクログ

2011/10/10

ある猫と、そこに関わる様々な人々との触れ合いを描いた3つのお話。 こう書くと、どこかほのぼのとした印象を受けるかもしれない。 自分自身も、そんなストーリーをイメージしてページをめくってみた。 だが、全く違うものだった。 猫を通して、人間の心の闇がくっきりと描かれていて、一話目、...

ある猫と、そこに関わる様々な人々との触れ合いを描いた3つのお話。 こう書くと、どこかほのぼのとした印象を受けるかもしれない。 自分自身も、そんなストーリーをイメージしてページをめくってみた。 だが、全く違うものだった。 猫を通して、人間の心の闇がくっきりと描かれていて、一話目、二話目は実際に読んでいてかなり辛い部分も多くあった。 巧みな描写のおかげで、人間のグロテスクな部分がはっきりと浮かび上がる。 これが心を締め付けるようにたたみ掛けてくる。 三話目には心が震えた。 生と死について深く考えさせられた。 沼田まほかるという作家の作品はこれが初めてだったが、他の作品も読んでみたいような、でもどこか手を出すのが怖いような、そんな不思議な感覚が生まれたような気がする。

Posted byブクログ

2011/10/06

私はイヌ派。 だけど、1匹のネコを通じて「生」と「死」が潔く伝わってくる。決して重すぎず、なのに涙が出そうになる物語。

Posted byブクログ

2011/10/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

猫との感動話のイメージだったのですが、内容はかなりハードです(;^_^A 悲しみを持った主婦と心に闇を抱えた少年と、そして最後の時を迎える3部構成になっています。 一匹の猫「モン」が三部作にそれぞれ出て来る人の人生に関わってきます。

Posted byブクログ

2011/10/05

話題性があるとのことで、知り合いから借りた本。 少し前に読み終わったが、すごくくだらないし、描画も物足りないと感じたけど、面白くなさすぎてニュアンスは忘れた。

Posted byブクログ