僕はいかにして指揮者になったのか の商品レビュー
一気に読めました。掛け値なしに面白い。 嫌な思いもたくさんしてきただろうに、個人を貶める言葉がない。自分の力を信じて、まっすぐに道に向かい、道が拓けた人の半世紀です。 同時代を生きるものとしては、嫉妬してしまう。著者の名前を初めて聞いたのは1998年頃だったろう。今や有名人になっ...
一気に読めました。掛け値なしに面白い。 嫌な思いもたくさんしてきただろうに、個人を貶める言葉がない。自分の力を信じて、まっすぐに道に向かい、道が拓けた人の半世紀です。 同時代を生きるものとしては、嫉妬してしまう。著者の名前を初めて聞いたのは1998年頃だったろう。今や有名人になった彼のこれからにも注目します。直接、演奏会を見聞きしたくなりました。
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日本を代表する指揮者である佐渡裕さんの、プロの指揮者として歩み始めるまでを描いた自伝。バーンスタインとの師弟関係や国際コンクールなどを中心に描かれているが、随所に「みんな音楽を愛そうよ」という佐渡さんの優しい想いが込められている。 また、ここまで一途に純粋に音楽を愛してる佐渡さ...
日本を代表する指揮者である佐渡裕さんの、プロの指揮者として歩み始めるまでを描いた自伝。バーンスタインとの師弟関係や国際コンクールなどを中心に描かれているが、随所に「みんな音楽を愛そうよ」という佐渡さんの優しい想いが込められている。 また、ここまで一途に純粋に音楽を愛してる佐渡さんだからこそ、指揮者になるという夢を叶えられたんだと思うと胸が熱くなる。やっぱり何事も「好きだ!」っていう想いは一番の原動力なんだなぁ。 あー、オケでも吹奏楽でもいいからコンサート聴きに行きたい!
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まことに愉快な一冊。 佐渡裕さんといへば、指揮台でやたら動き回るデカイ人、といふ印象であります。本書を読めばその心もデカイ人だなと感じます。 1995年、34歳当時に書いたもので、若さゆゑの勢ひも迸るのであります。 内容はタイトル通り。内村鑑三ですね。 幼時から音楽で自分を表現...
まことに愉快な一冊。 佐渡裕さんといへば、指揮台でやたら動き回るデカイ人、といふ印象であります。本書を読めばその心もデカイ人だなと感じます。 1995年、34歳当時に書いたもので、若さゆゑの勢ひも迸るのであります。 内容はタイトル通り。内村鑑三ですね。 幼時から音楽で自分を表現する能力があつたといふ。潜在的なものもあつたのでせうが、どうやら家庭環境も大きな原因であるやうです。素晴らしいご両親であります。 そして小澤征爾・バーンスタイン両氏との出会ひ。さらに、強力な「指導霊」まで憑いてゐるとか。「主護霊」は一生変らないが、「指導霊」は本人の生活態度次第で交代するらしい。 それはそれとして、やはりバーンスタインのもとで学んだ時期が一番充実してゐたやうです。この巨匠に関西弁を話させるとは誰が予想したでありませうか。 文章もまことに上手く、最後まで面白く読めました。読後に元気が出ますよ。 http://ameblo.jp/genjigawa/entry-11366263940.html
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佐渡さんは、そのはつらつした指揮が大好きで良く聴く指揮者の一人です。指揮台の上で、飛び回り、指揮棒を振り見出し、吹き出る汗が飛び散る。そんな指揮が大好きです。 毎年やってる「サントリー 1万人の第九」でも有名ですね。 そんな彼が「いかにして指揮者になったのか」がとても気になっ...
佐渡さんは、そのはつらつした指揮が大好きで良く聴く指揮者の一人です。指揮台の上で、飛び回り、指揮棒を振り見出し、吹き出る汗が飛び散る。そんな指揮が大好きです。 毎年やってる「サントリー 1万人の第九」でも有名ですね。 そんな彼が「いかにして指揮者になったのか」がとても気になって、手に取りました。まさに僕が知りたいことがタイトルそのままですね(笑 彼は、今の地位を築くまでに、どんな「心」で生きた来たのか。 とっても当然のことなのだけれど、どんな成功者であっても、 「間違いなく成功できる」なんて保障されていて、成功をする人なんていない。 佐渡さんは、あのバーンスタインや小澤征爾から「君は才能がある!」と言われていたほどの才能の持ち主。本人も、その才能の自信はあったみたいです。文体でどこか伝わってくる。でも、それが自分の夢に向かって、それが実を結ぶかといえば、それは別問題であって、そこには不安も恐怖もあったようです。 でも、それよりも「夢に向かっていきたかった」という気持ちは誰よりも強かったのだと感じました。 まえがきにも、あとがきにも「背伸びをして書いた」と書いていらっしゃいます。 でも、その背伸びだって「自信」がないとできないはず。 バーンスタインや小澤征爾に認められていたって、それが保障につながるわけでもない。 やっぱりどれだけ自分が自分のことを信じてあげられるのか、そしてそこにどれだけの情熱を注げるかが、一番大事な「キー」なんだと佐渡さんからの自叙伝から感じたことです。 「誰も信じてくれなくても、自分だけは自分を信じる。」 「夢に向かって生きるこころ、すなわち情熱」 言葉にするとどこか稚拙だけれど、でも、絶対に、何よりも大事なことなんだ。
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型破りの指揮者、佐渡裕が行く。 通称は「僕いか」らしいです。師匠バーンスタインのことばがなぜか関西弁なのも味があります。「指揮がしたい!」という熱さが周囲を巻き込み渦になっていく。気取って、クールに、ではなくて、熱く、楽しく、自然体で向き合うクラシック。演奏会に行きたくなってき...
型破りの指揮者、佐渡裕が行く。 通称は「僕いか」らしいです。師匠バーンスタインのことばがなぜか関西弁なのも味があります。「指揮がしたい!」という熱さが周囲を巻き込み渦になっていく。気取って、クールに、ではなくて、熱く、楽しく、自然体で向き合うクラシック。演奏会に行きたくなってきました。
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エネルギッシュな佐渡さんまんまの勢いある文章。同じ年のおばちゃんは、やっぱり小さいときからその持つエネルギーが違ったんだな~と圧倒されてしまう。指揮者コンクールの話などはのだめの千秋を思い出させて楽しかった☆
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バーンスタイン氏の発言が全部関西弁になって書かれているところが、なんか笑えた。 クラシックの巨匠ってもっと真面目腐った人なのかと思っていたけど、この本に登場するバーンスタインもオザワセイジも、みんな「ほんとか?」って思うほど「そこらのおっちゃん」って感じだった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「大人になったらベルリン・フィルの指揮者になる」―小学校の卒業文集に書いた夢を、佐渡裕はついに現実のものとする。指揮者としての正式な教育を受けていない自称「音楽界の雑草」が、なぜ巨匠バーンスタインに可愛がられることになったのか。「ライフ・キャン・ビー・ビューティフルや!」という師の言葉を胸に、世界中の名門オーケストラで指揮棒を振る男の人生讃歌。
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専門教育を受けていないコンプレックスからの若干の卑屈さと音楽を愛する気持ち、天才肌なのではなくキャラ勝ちしていることを自分でも存分に理解して尚、謙虚。若さ故の傲慢と不安を齢50にして引き受ける余裕が頼もしい。親しみ易い口語調のため若年層向けかもしれないが、大人でも十分に楽しめる。
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一気に読了。 子供のころから語り起こし、ようやくヨーロッパで活動できるようになるまで。 このような本としては小沢征爾の「ボクの音楽武者修行」があまりにも有名だが、関西弁の指揮者というあまりにも型破りなキャラで全編にわたって押し通し、今までにない色を出している。 本当に楽しく読...
一気に読了。 子供のころから語り起こし、ようやくヨーロッパで活動できるようになるまで。 このような本としては小沢征爾の「ボクの音楽武者修行」があまりにも有名だが、関西弁の指揮者というあまりにも型破りなキャラで全編にわたって押し通し、今までにない色を出している。 本当に楽しく読めたのだが、惜しむらくは話の脱線や広がりをあまり制御できないのか、話題がよく飛ぶので戸惑う場面がいくつかあった。ただ雑談を横で聞いてると考えれば、実に楽しい話が盛りだくさん。中には「のだめカンタービレ」が元ネタに使ったんじゃないの?」なんて話もあり、十分に楽しめた。
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