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音楽嗜好症 の商品レビュー

3.9

37件のお客様レビュー

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2017/04/29

 同じ音楽を聴いても聞き手の素養によって反応はさまざまに異なるというのは経験則から当然とは思うが、本書にはまことに意外な反応が次から次へと紹介されており、これほどまでの極端な違いがあるのかとじつに意外な思いにとらわれた。とくに音楽の持つ精神疾患や肉体的疾患に対する治癒力の強さと幅...

 同じ音楽を聴いても聞き手の素養によって反応はさまざまに異なるというのは経験則から当然とは思うが、本書にはまことに意外な反応が次から次へと紹介されており、これほどまでの極端な違いがあるのかとじつに意外な思いにとらわれた。とくに音楽の持つ精神疾患や肉体的疾患に対する治癒力の強さと幅広さには今さらながらおどろかされる。  とはいえ、色に対して過剰な、あるいは過少な反応があるのであれば、音に対しても同様な反応があってしかるべきであるのだが、その点に対する自覚が少ないのは凡人の凡人たる所以なのであろう。視覚と音感は相関関係にあるという論点はじつに刺激的で、それを症例から説いてくれたのはまことに貴重な話であるように思われる。

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2014/01/26

脳神経学者の筆者が”音楽”について、実際の患者に基づいて綴ったエッセイ ”音楽発作”ってのがあることを初めて知ったのです

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2013/12/22

音楽を多方面から考えるきっかけになった。 サブタイトル通り 音楽に憑かれた人々 という言葉がこんなにぴったり当てはまるとは。

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2013/11/04

脳神経外科医によるエッセイ。音楽記憶力の並外れた強さなど、音楽が人間の精神-脳神経活動において、言語並みに特別な存在であること。 音楽って、オプションの教養的位置づけだけど、もっと使い道がありそう。

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2013/07/15

「音楽嗜好症:ミュージコフィリア」http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/117245.html … 読んだ。人体の不思議、脳の驚異。精神医学に五感の差異に音楽、とわたしの興味のためのような本で近年読んだ中では群を抜くおもしろ...

「音楽嗜好症:ミュージコフィリア」http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/117245.html … 読んだ。人体の不思議、脳の驚異。精神医学に五感の差異に音楽、とわたしの興味のためのような本で近年読んだ中では群を抜くおもしろさだった。豊富な事例に驚くばかり(つづく 人間は絶対音感を持って生まれてくるが成長過程で受ける外界からの刺激と学習によりそれを失うとか、言語機能障害でも即興ミュージカル的にメロディを通せば会話できるケースがあるとか、記憶喪失でも音楽は覚えているとか、数々の事例を脳機能の説明と共に読める。こんな面白い本はない(つづく 論理思考と音楽、言語と歌詞、曲幻聴、音と色、感情障害と演奏。ボレロがラヴェルの初期痴呆の時期に創作されたのかもという推測も面白い。返す返すも脳の驚異よ。わたしは一人のとき頭の中では会話か音楽をなぞっていて途切れがなく、これ病気かもと思うときもあったがいやー次元が違った(おわり #「音楽嗜好症:ミュージコフィリア」を読み始めたのだけど怖いくらいにおもしろい http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/117245.html … 音楽って何だろう。。。

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2013/07/15

「音楽嗜好症:ミュージコフィリア」http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/117245.html … 読んだ。人体の不思議、脳の驚異。精神医学に五感の差異に音楽、とわたしの興味のためのような本で近年読んだ中では群を抜くおもしろ...

「音楽嗜好症:ミュージコフィリア」http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/117245.html … 読んだ。人体の不思議、脳の驚異。精神医学に五感の差異に音楽、とわたしの興味のためのような本で近年読んだ中では群を抜くおもしろさだった。豊富な事例に驚くばかり(つづく 人間は絶対音感を持って生まれてくるが成長過程で受ける外界からの刺激と学習によりそれを失うとか、言語機能障害でも即興ミュージカル的にメロディを通せば会話できるケースがあるとか、記憶喪失でも音楽は覚えているとか、数々の事例を脳機能の説明と共に読める。こんな面白い本はない(つづく 論理思考と音楽、言語と歌詞、曲幻聴、音と色、感情障害と演奏。ボレロがラヴェルの初期痴呆の時期に創作されたのかもという推測も面白い。返す返すも脳の驚異よ。わたしは一人のとき頭の中では会話か音楽をなぞっていて途切れがなく、これ病気かもと思うときもあったがいやー次元が違った(おわり #「音楽嗜好症:ミュージコフィリア」を読み始めたのだけど怖いくらいにおもしろい http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/117245.html … 音楽って何だろう。。。

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2013/07/15

著者は、「レナードの朝」や「妻を帽子とまちがえた男」を書いた脳神経科の開業医。落雷による臨死状態からの回復後音楽を聴くこととピアノの演奏にのめりこんだ男の話から始まり、音楽の幻聴が聴こえる人たち、そして、記憶喪失、サヴァン症候群、ウィリアムズ症候群、認知症、パーキンソン病、ピック...

著者は、「レナードの朝」や「妻を帽子とまちがえた男」を書いた脳神経科の開業医。落雷による臨死状態からの回復後音楽を聴くこととピアノの演奏にのめりこんだ男の話から始まり、音楽の幻聴が聴こえる人たち、そして、記憶喪失、サヴァン症候群、ウィリアムズ症候群、認知症、パーキンソン病、ピック病、トゥレット症候群など脳や神経に関係する病気や症状を持つ人たちと音楽との不思議な関係について多くの実例とともに紹介している。

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2013/06/12

脳神経科医オリヴァー・サックスが、音楽に関係する様々な症状を抱えた人を描いた本。急に音楽の才能に目覚めた人の話や、逆に失った人の話、共感覚で音に色がついて見える、味がついて見える人の話、音楽に喜びを見出す話ももちろんたくさんあるが、四六時中音楽が聞こえて日常生活に支障をきたすとい...

脳神経科医オリヴァー・サックスが、音楽に関係する様々な症状を抱えた人を描いた本。急に音楽の才能に目覚めた人の話や、逆に失った人の話、共感覚で音に色がついて見える、味がついて見える人の話、音楽に喜びを見出す話ももちろんたくさんあるが、四六時中音楽が聞こえて日常生活に支障をきたすという例もあるらしい。認知症など、様々な認知機能が失われてしまった人でも音楽には反応するということは珍しくないようだ。 興味深い事例がたくさん紹介されていたが、中々苦手なタイプの本だった。もっと体系だてられていたほうがスラスラ読めるのだが、よくわからないことだらけで博物学的な記述になってしまうのは仕方ない。紹介される一人ひとりに没入してみようと思っても、あまりに自分の感覚とかけ離れていてなかなか難しかったり、事例の一つ一つに割かれている紙面はあまりなく、十分に理解することができなかった。

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2012/06/14

すごく、すごく、興味深く読んだ。 音楽という枠でくくった、脳神経科学の内容。 ずっといつでも聴こえ続けてしまう、病気。 聴こえてはいるけど、認識できない、病気。 理解できない、楽しめない、ってことがあるって、初めて知った。 それから、病気に作用する、音楽の不思議。 音楽って、すご...

すごく、すごく、興味深く読んだ。 音楽という枠でくくった、脳神経科学の内容。 ずっといつでも聴こえ続けてしまう、病気。 聴こえてはいるけど、認識できない、病気。 理解できない、楽しめない、ってことがあるって、初めて知った。 それから、病気に作用する、音楽の不思議。 音楽って、すごい。

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2012/04/21

『レナードの朝』の原作者であり、脳神経科医であるオリヴァー・サックスの新刊です。 異常なほど音楽に憑かれた人々、音楽に異常な才能のある人々、音楽の果たす療法的アプローチ、音楽を起因としている病など多角的見地より、具体的症例を示しつつ医学者としての考察を加えて書き上げられている。...

『レナードの朝』の原作者であり、脳神経科医であるオリヴァー・サックスの新刊です。 異常なほど音楽に憑かれた人々、音楽に異常な才能のある人々、音楽の果たす療法的アプローチ、音楽を起因としている病など多角的見地より、具体的症例を示しつつ医学者としての考察を加えて書き上げられている。 文字や言葉を持たなくても音楽を持たない民族はないと言われています。音楽はわたしたちに深く結びついている。 ミュージコフィリアとは、音楽嗜好症と訳されるらしい。より、ディープに音楽に関わっている人々をこの一冊で知ることができる。

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