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平ら山を越えて の商品レビュー

4.4

10件のお客様レビュー

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2020/02/23

すごい創造力だなぁ。 環境問題や人口問題、犯罪被害者の問題などへの風刺の利いた作品が多いが、どれも面白かった。 「マックたち」に背筋が凍った。 「ちょっとだけちがう故郷」は、少年少女のノスタルジックな冒険話で、ちょっとだけちがう世界を望む気持ちが切なかった。

Posted byブクログ

2021/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「スカウトの名誉」が面白かった。 ネアンデルタール人の生態の記述だけでだいぶ興味深いのに、ラストの一言がストローク。おっと、そういう話だったのか! 「謹啓(Greetings)」は邦題が無意味に堅めだけど、まあ、ディストピアものだからなあ。くたばれサンセット旅団、DNRは本人が発するもんだ!更に絡んでくるレジスタンスの面子が微妙に高飛車で(ゆーてもこの辺りが、真っ当に行かないビッスンの本領発揮な気もする)、彼らの有り様によっちゃ、トムとクリスも違う末路があったろーに、あーあ。 クリスの唱え続ける「ハベアス・コルプス」が意味シン。

Posted byブクログ

2013/06/21

「マック」と「ちょっとだけ違う故郷」が読めてよかった。「ジョージ」の神父の恐ろしさに震えました(笑)

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2012/09/24

図書館で借りました。面白かったです。前にふたりジャネットを読んで面白かったのでこちらも借りて読んでみました。 なるほど表紙のアレはロブスターだったのかあ…と読み終わって納得。子供時代にしたことって自分はものすごい計算高く行動したつもりがあとから思い返すと大人には丸わかりだったん...

図書館で借りました。面白かったです。前にふたりジャネットを読んで面白かったのでこちらも借りて読んでみました。 なるほど表紙のアレはロブスターだったのかあ…と読み終わって納得。子供時代にしたことって自分はものすごい計算高く行動したつもりがあとから思い返すと大人には丸わかりだったんだろうなあと思うことがあります。そんなことを思い返しながら読みました。ジョーのショーも面白いですね。Almost homeはだったら ほぼ家 ぐらいでもいいような気がします。少し物悲しい、出会うはずの無かった兄弟が好きでした。 後半の作品はなかなか重たいテーマで色々考えさせられます。マック達は今後ありうるかもしれないし、それを行ったら黄昏軍だってありえないとは言えない。ガイアは言うに及ばず。この間見たTEDでの昆虫が絶滅したら地球上の生物が大多数(数字を忘れました)絶滅するけれども人間が死滅したら他ほぼすべての生物が繁栄する、と言う話をしみじみと思い出しました。とはいえ消費活動を推進することにより企業が発展し、我々も豊かな暮らしをしてきたのだからそのかじ取りが直ぐに切り替えられるとは思ってはいないのですが。こんな世界になったら大変だ、と言う例を上手に切り取って見せてくれるそんなSFだと思いました。まるっきり嘘な訳ではなく、ありそうな話をシニカルにそしてどこかコミカルに提示してくれる。すごいなあ~。他の作品も是非読んでみたいなあと思います。

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2011/07/16

トラック乗りと少年の旅を描くノスタルジーに満ちた表題作をはじめ、若い夫婦が授かった不思議な赤ん坊をめぐるハートウォーミング・ストーリー「ジョージ」、少年が古い競技場で見つけた“あるもの”が導く、優しくて切なすぎる物語「ちょっとだけ違う故郷」、太古の世界がテーマの異色作「スカウトの...

トラック乗りと少年の旅を描くノスタルジーに満ちた表題作をはじめ、若い夫婦が授かった不思議な赤ん坊をめぐるハートウォーミング・ストーリー「ジョージ」、少年が古い競技場で見つけた“あるもの”が導く、優しくて切なすぎる物語「ちょっとだけ違う故郷」、太古の世界がテーマの異色作「スカウトの名誉」、インタビューの回答だけを並べて現代の暗部を暴き、ローカス賞、ネビュラ賞をW受賞した傑作「マックたち」、究極のディストピアSF「謹啓」など、全9編を収録。

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2011/05/31

"現代のホラ話"の語り手ビッスンの日本オリジナル短篇集第2弾。『ふたりジャネット』と比べるとユーモアのなかにどこか切なさを感じさせる作品が多いかな。個人的にはこちらのほうが好み。 お気に入りは表題作、「ちょっとだけ違う故郷」、「マックたち」。

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2010/12/03

Amazonによると 《地殻変動で生まれた巨大な山を越えるトラック乗りと少年の旅を描いた表題作他、ローカス賞&ネビュラ賞受賞の「マックたち」など、SF界屈指の短篇の名手による<現代のほら話>9編。》

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2010/12/03

どの短編も違った持ち味があって、テリー・ビッスンの引き出しの多さを感じた。特に気に入ったのは、『ちょっとだけちがう故郷』。二人の少年と一人の少女が、捨てられた飛行機を修理して乗る、というノスタルジックな展開と、切ないラストがとてもきれいに繋がっている。『マックたち』のオチは一読で...

どの短編も違った持ち味があって、テリー・ビッスンの引き出しの多さを感じた。特に気に入ったのは、『ちょっとだけちがう故郷』。二人の少年と一人の少女が、捨てられた飛行機を修理して乗る、というノスタルジックな展開と、切ないラストがとてもきれいに繋がっている。『マックたち』のオチは一読で理解できなかったのが悔しいけれど、とても巧いと思う。これは実際に起こった事件のブラックな風刺のようだ。『謹啓』はてっきり老人たちが死を前にしみじみ語るセンチメンタルストーリーかと思ったのに、半ばからまさかの急展開。センチメンタルどころかアクション満載だった。他の六編も個性豊か。中村融氏のセンスが光る編纂。

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2010/10/10

日本オリジナル短篇集。 9篇収録。 『ふたりジャネット』もよかったけれど、本書もとてもいい。 まるで変わってしまった国土にあっても変わらぬものを描いてノスタルジックではあるけれど、ドライなユーモアが心地よい表題作「平ら山を越えて」。 「ちょっとだけちがう故郷」は、子どもたちの...

日本オリジナル短篇集。 9篇収録。 『ふたりジャネット』もよかったけれど、本書もとてもいい。 まるで変わってしまった国土にあっても変わらぬものを描いてノスタルジックではあるけれど、ドライなユーモアが心地よい表題作「平ら山を越えて」。 「ちょっとだけちがう故郷」は、子どもたちの冒険譚という体裁ながら、途中から泣きっぱなしになるくらい切ないお話。 結末を知りながら、それでも出かけていった主人公の孤独が胸に迫る「スカウトの名誉」、「マックたち」はインタビュー形式で、徐々におぞましい事実が明らかになっていくのが、とんでもなく面白い。 「謹啓」も好きな一篇。 当事者の心情にはおかまいなしの、自己満足的な社会運動の在り方に対する痛烈な皮肉と、あくまで自己の信念を貫こうとする不良老人の気概が心に残る。   Over Flat Mountain and Other Stories by Terry Bisson

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2010/08/21

これは、イイ! つれあいが『なんじゃもんじゃ博士』(長新太)風だと言っていた表題作も、タイトルが素敵な『ちょっとだけ違う故郷』も、こういうの大好き!

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