腐った翼 の商品レビュー
JAL関連の本はいろいろあれど、これは時系列で財務面から迫った書。深く理解するには政界からの干渉の歴史を解説した本や労働者の立場からの本を読まないと全体像はつかめない
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「腐った翼―JAL消滅への60年」を読んだ。 JALの組織体質がいかに不健全であったかを知ることが出来る作品。 政財界との癒着、派閥争いや労働組合との調整不良による内部分裂、巨額の簿外債務の隠蔽、経営改善計画の先送り… 危機感の欠如、責任の放棄。これは日本社会の縮図...
「腐った翼―JAL消滅への60年」を読んだ。 JALの組織体質がいかに不健全であったかを知ることが出来る作品。 政財界との癒着、派閥争いや労働組合との調整不良による内部分裂、巨額の簿外債務の隠蔽、経営改善計画の先送り… 危機感の欠如、責任の放棄。これは日本社会の縮図といえるかもしれない。 巨大組織の腐敗は、いくら高学歴で「優秀」な人材が集まっても起こる。 組織、そしてそれを構成する個人の倫理観について、今一度問うてみるべきではなかろうか。
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なるほど、企業はこうやって衰退するのかという見本のような腐りっぷりである。政官が一体になって食い物にしたとしか思えない構図が明らかに。山崎豊子の『沈まぬ太陽』では英雄視されていた伊藤会長が、本書では現在の破綻に繋がる最悪の意思決定をしたことに。JALはもう少しまともになったら乗る...
なるほど、企業はこうやって衰退するのかという見本のような腐りっぷりである。政官が一体になって食い物にしたとしか思えない構図が明らかに。山崎豊子の『沈まぬ太陽』では英雄視されていた伊藤会長が、本書では現在の破綻に繋がる最悪の意思決定をしたことに。JALはもう少しまともになったら乗る予定。
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一時期書店から消えた本書が再び注目棚に登場。栄光のナショナルフラッグ鶴のマークのJALが還暦の60年目に落日を迎える。奢れるものひさしからず。2010/10/11
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危機感のない経営陣。そのお家芸が内紛。国が守ってくれるから、赤字を隠しても大丈夫とでも思っていたのか。潰れて当然の企業に、税金投入を決める国の罪も責められるべきだ。
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+++ ヒットしたフレーズ +++++++++++++++ ●古いJALの社内には、戦後の空白期間に出遅れた分を取り戻し、世界の空に打って出るという気概が満ち溢れていた。企業に限らず組織は一つの目標に向かうとき、自然にまとまる。 ・「伊藤さんは、それまで先鋭的な組合活動で左遷され...
+++ ヒットしたフレーズ +++++++++++++++ ●古いJALの社内には、戦後の空白期間に出遅れた分を取り戻し、世界の空に打って出るという気概が満ち溢れていた。企業に限らず組織は一つの目標に向かうとき、自然にまとまる。 ・「伊藤さんは、それまで先鋭的な組合活動で左遷されてきた人をなぜか逆に取り立てた。左遷された人たちを重用すれば、その人たちは喜ぶでしょう。しかし、彼らはそれなりの理由があって左遷されている。そこを考えないので、やはりこの人事はおかしい、となっていった」 ●権力奪取には批判がつきものだ。成功のカギはつまるところ、それでもなお、この人に経営を委ねるべきだという流れができるかどうか、だろう。求心力などと呼ばれるそのパワーや魅力があるかどうか、に尽きる。 ●一概に外部委託がいけないというわけではないが、人間のすることだけにやる気や意識の問題を無視できない。とくに整備士には職人気質のプライドがある。
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どうして日本航空が破滅したのか。 その意味するところが、新聞報道ではよくわからなかった。 でも、これを読めば、よーくわかる。 いかにして日本航空が成り立ったのか。 天下りとプロパーの対立。労働組合の多さ。 簿外債務による弊害。そして、企業体質。 やっぱり、日本航空は再建でき...
どうして日本航空が破滅したのか。 その意味するところが、新聞報道ではよくわからなかった。 でも、これを読めば、よーくわかる。 いかにして日本航空が成り立ったのか。 天下りとプロパーの対立。労働組合の多さ。 簿外債務による弊害。そして、企業体質。 やっぱり、日本航空は再建できないのではないか。 そんな想いを抱かせるような著作。
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【腐った翼 JAL消滅への60年】 森功さん 終戦後、連合国軍から全ての航空機の運行が禁止された日本が 昭和26年、国内資本の航空事業が許可され、民間企業として JAL(日航)が誕生した。 設立後も、しばらくは米国支配が続いていたが、やがて 米国から脱却し、半官半民の特殊法人...
【腐った翼 JAL消滅への60年】 森功さん 終戦後、連合国軍から全ての航空機の運行が禁止された日本が 昭和26年、国内資本の航空事業が許可され、民間企業として JAL(日航)が誕生した。 設立後も、しばらくは米国支配が続いていたが、やがて 米国から脱却し、半官半民の特殊法人の国営企業として 再出発を果たした。 しかし、政官財の癒着が激しく、そして企業内での政争も 絶えず、経営者の資質にも問題があり、JALはズルズルと 負債を重ね、ついには会社更生法の手続きを申請 するに到った。。 ☆ 問題を先送りし、負債を隠し、しかも危機感に乏しい。 問題のある企業の典型例のようです。 以前、日経BPにも問題が書かれていました。↓ http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20100204/208945/ ☆ 以下本分抜粋。 JALには、さながら伏魔殿のような恐ろしさがある。 数多くの利害関係が会社に巣食い、さまざまな 思惑や算盤勘定が渦巻いている。 日本の政官財それぞれの立場でJALを利用し、不明朗な 利権構造の温存を容認してきた。 その結果が、今日のJALの姿ではないだろうか。 巨額の債務超過に象徴される隠れ負債しかり、経営陣に 対する不満しかり。それらが過去、一度も清算されなかった。 下手につつくと、どこから鬼や蛇が飛び出すかわからない。 JALは、そんな不気味な企業体質を抱え続けてきたが、 体内の膿が噴出しそうになるたび、絆創膏で傷口を ふさいできた。そうした体内の膿が栄養となり、巨大な 経営赤字という怪物を育ててきたのではないだろうか。
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