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白鳥異伝(上) の商品レビュー

4.3

49件のお客様レビュー

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2014/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 勾玉三部作の中で始めて読んだ本で、一番好きな本です。  初めて読んだ中学生の頃は、ヤマトタケルの白鳥伝説も知らなかったし、分厚い本の内容を終始集中して頭に入れる芸当もできなかったけど、話の奥深さを察することはできて、それが理解できない自分が歯がゆかったのを漠然と覚えています。それでも夢中になって読むくらい面白い本だった。  だから、いつか必ず手元に置いてリベンジしたい本でした。  男勝りなお転婆少女の遠子と拾い子で大人しい小俱那は、常に一緒にいる表裏一体のような関係。  ところが、のちに発覚する血筋によって、二人は上代まで遡る因縁の大波に呑まれることになります。  奔放だけどそれゆえに曲がることない意志を抱ける遠子は、「橘」の里を滅ぼした小俱那を殺すために、思慮深いがために自分のことを考えてはドツボにはまる小俱那は、遠子に殺されるために、互いに道を歩んでいく。  上巻で遠子が「小俱那はわたしが殺します」と宣言する場面には、目頭が熱くなります。  そして、幼い二人を見守る周囲の人々がまた良い。  世の中のすべての人が、七掬や角鹿のように、二人に優しければ良いのにと思わずにいられません。  そして菅流もかっこいい。親と子ではなく、兄のように見守り支えてくれる。冒険心はあるけど誰よりも安定志向というバランス感覚の良さが、危なっかしい主役二人と対になっているようで、一層魅力的です。

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2011/08/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

闇の女神の子孫であるという、三野の橘家の家で兄弟のように育った遠子と、拾い子のおぐな。しかしおぐなは誰よりも輝の血を濃く受け継ぐ忌まわしい存在だった。おぐなは実母に無理やり大蛇の剣の力を与えられ、自分の意志とは関係なくそれを使わされてしまい、兄のように慕っていた大碓皇子を殺すだけでなく、祖国の三野を滅ぼしてしまった。おぐなを愛する一方で、誰よりもおぐなを憎む遠子は、おぐなを殺し、剣の力から解放するために剣に匹敵する力を持つという勾玉を集める旅に出る。 おぐなを好きなのは、菅流にも読者にもばればれなのに、それでも頑なにそれを認めようとしない遠子がいじらしくて、せつない。おぐなのまっすぐな姿も素敵。勾玉を集めていく旅も、ドキドキワクワク。

Posted byブクログ

2011/09/11

前2作とは違い、男の子主人公はあまりヘタレていない(鈍いのは同じだが)。女の子は活発でないとは言わないが、突飛、とまではいかない。その分、わかりやすいが物足りなくはある。

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2014/05/09
  • ネタバレ

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遠子はとても勇敢で憧れるっ☆ 小俱那は利用されて(?)可哀相・・・。 遠子は言葉では、小俱那を殺すだなって言っているけど 心のどこかで小俱那を信じているんだと思う。 下巻では遠子と小俱那が結ばれてほしいな!

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2011/06/26

相変わらずさくさくと読める。 空色のようなドキドキ感はまだない。 下巻を読まねば決断は下せないだろう。 でも、登場人物が一人一人、いとおしく感じられる。

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2011/03/26

勾玉シリーズで一番好きな作品。そして好きな理由の一つは間違いなく遠子の魅力です。真っ直ぐで天衣無縫、それでいて一途ですごく可愛いんです。そして小倶那と遠子を引き裂く運命に飲まれていく様子は胸を打たれます。けれどこの悲しみは物語の結末に必要なもの。下巻へ。

Posted byブクログ

2011/03/02

背景の描写がとても奇麗な気がします。その場の風景がわかりやすいです。冒険ものがすきな自分にはとても面白い本でした。

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2010/11/21

出逢いは中学生の時に図書室で。 勾玉三部作 第二巻(上)。 ハードカバーも、ノベルス版も持っているのに購入してしまいました。 きちんと再読。

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2010/10/04

幼いころより共に育った遠子と小倶那(おぐな)。 しかし、都から4年ぶりに戻った小倶那は呪われた剣に心を奪われ、勾玉を守る遠子の里を焼き滅ぼしてしまう。 帝の命を受け、遠子たちと同じ「橘の一族」の里を次々に襲う小倶那。 大巫女は言う。「小倶那はタケルじゃ。忌むべきものじゃ。剣が発動...

幼いころより共に育った遠子と小倶那(おぐな)。 しかし、都から4年ぶりに戻った小倶那は呪われた剣に心を奪われ、勾玉を守る遠子の里を焼き滅ぼしてしまう。 帝の命を受け、遠子たちと同じ「橘の一族」の里を次々に襲う小倶那。 大巫女は言う。「小倶那はタケルじゃ。忌むべきものじゃ。剣が発動するかぎり、豊葦原のさだめはゆがみ続ける……」 伊津母(いずも)、日牟加(ひむか)、日高見(ひだかみ)……。 日本列島を東へ西へ。遠子は小倶那を追う。 誰よりも大切な人を、殺すために。 荻原規子さんの『勾玉』シリーズ第2弾。 ヤマトタケル伝説を下敷きにしたこの作品は、3部作の中でも物語のスケールや展開が冴えわたっています。 ハードカバー版で最初に読み、そのあとノベルズ版でも読んで、今回の文庫版も夢中になって読みました。何遍も繰り返して読んだ、1番好きなファンタジー作品です。

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2010/09/25

9月20日~25日 双子のように育った遠子と小倶那。だが小倶那は“大蛇の剣”の主となり、勾玉を守る遠子の郷を焼き滅ぼしてしまう。「小倶那はタケルじゃ。忌むべきものじゃ。剣が発動するかぎり、豊葦原のさだめはゆがみ続ける…」大巫女の託宣に、遠子がかためた決意とは…?ヤマトタケル伝説...

9月20日~25日 双子のように育った遠子と小倶那。だが小倶那は“大蛇の剣”の主となり、勾玉を守る遠子の郷を焼き滅ぼしてしまう。「小倶那はタケルじゃ。忌むべきものじゃ。剣が発動するかぎり、豊葦原のさだめはゆがみ続ける…」大巫女の託宣に、遠子がかためた決意とは…?ヤマトタケル伝説を下敷きに織り上げられた、壮大なファンタジーが幕を開ける!日本のファンタジーの金字塔「勾玉三部作」第二巻。

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