1,800円以上の注文で送料無料

白鳥異伝(上) の商品レビュー

4.3

49件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2013/05/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

空色勾玉に連なる勾玉シリーズの第二弾の上巻。 荻原さんの言葉は柔らかくて、自然でとても好き。浮かぶ情景が生き生きとしていて愛おしく思える。前回の空色勾玉に繋がる部分が出てくるとただただ嬉しい。 対してほんの内容は、切ない。 ずっと知れなかった両親が分かりながらも、自分の生まれに苦しむ小俱那はどうなっていくのだろう。小碓を殺すことで、ようやく小俱那を取り戻すことができ、そうして自分が自分に戻れると旅を続ける遠子も、どこへ行くのだろう。 これからの旅で彼らがどうなっていくのかが楽しみ。 大碓さんはエゴイズムなところがあったけれど好きだったなあ。エゴなところがあっても魅力たっぷりな人だった。明姫と幸せな生活を送ってほしかったというのが本音。七掬さんはもう出てこないのかな。好きだったから無性に悔やまれる。 菅流も飄々としていながらも人のことを思いやってくれる良いキャラ。下巻でも彼を読めると思うとわくわくする。象子も旅をするあたりから彼女の心情が分かってきて愛おしさを感じた。彼女には幸せになってほしい。 キャラクターそれぞれが個性的で、一人一人がしっかり描かれている。けれど決してそのままではなくて皆が一生懸命に自分を悟って自分の決意の下で強く生き、成長していく姿が上巻だけでも気持ちの良いくらいに感じられる。このシリーズはここが魅力なのだと思う。 これから下巻!

Posted byブクログ

2013/04/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

先日読み終えた空色勾玉に続く、勾玉三部作の第二作。 今日の午後に購入して、そのまま読み終えてしまった。 物語の舞台は、空色勾玉の時代からはかなり後の話。 それでも、伝説として狭也や稚羽矢、そして鳥彦が語り継がれていることはなんだか嬉しかった。 個人的には、大碓皇子と明姫が好きだったので、この二人が死んでしまったのは残念だった。 そして何より、遠子と小倶那がこれからどうなるのかを考えるだけで本当に辛くて仕方がない。 自分が小倶那を殺すと言っている遠子、自らの内に秘められた大蛇の力を恐れる小倶那。 本当に幼い頃から一緒に育って、幼馴染以上とも言えるような者同士で戦うことを考えると、ただただ切なく辛い。 正直読み進めるのがとても辛いが、それでも続きが気になるので、早速明日から下巻を読もうと思う。

Posted byブクログ

2013/03/01

双子のように育った道子と小倶那。小倶那は生まれてまもなく川に流され道子の母に拾われ、橘の養子として育った。橘は長の一族であり、橘の血を引く道子は橘の力を受け継ぐ者としての務めがあった。双子のように育った幼い二人に大きな転機が訪れるが…。序盤は中々入り込めなかったが、だんだんと面白...

双子のように育った道子と小倶那。小倶那は生まれてまもなく川に流され道子の母に拾われ、橘の養子として育った。橘は長の一族であり、橘の血を引く道子は橘の力を受け継ぐ者としての務めがあった。双子のように育った幼い二人に大きな転機が訪れるが…。序盤は中々入り込めなかったが、だんだんと面白くなってきた。人名が覚えられず、字面だけで誰かは分かったので適当な当て名で読んだ。神話とか時代小説の苦手なところは漢字が覚えられない、意味がわからないとこだったりするけれど、この作品は読みやすくて面白い。

Posted byブクログ

2013/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作の直後から始まるのだと思っていたので時代や登場人物が一新されていて驚いた。だが、前作よりも登場人物が魅力的なのでさくさく読める。大碓と明姫が特に好きだったのでいきなりあんなことになろうとは…。上巻は勾玉集めが始まったところで終わったので続きが気になるところ。ただ、遠子がまた型破りなキャラで狭也と被って見えるのが残念。

Posted byブクログ

2012/12/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第一部からは時は流れ、巫女を必要としない、知らない国もあるような時代に、大巫女がすべてを統べる村に生きる、第一部の狭也と稚羽矢の子孫が、また大蛇の剣と勾玉の力に運命を突き動かされるお話。 うおーこれは面白かった。運命に翻弄される遠子と小倶那。成長したことにより思いもかけない、望んでいない未来に動き出してしまった。明姫に大碓皇子もまた翻弄され、思うままにならず、命を落としてしまう。どこまでが運命に定められたものなのか、どこから歯車が外れて不透明な未来になったのか。先が読めないワクワク感みたいな感じで、しかも最後の最後に新たな仲間を得て、上巻を読了。続きが気になる。 モブキャラかと思われた象子にもちゃんと背景があったりしてね、明姫と較べられた苦労とか。 七掬どうなったんかな、もう出てこないんかな。菅流も良いキャラクターしているよね。百襲姫はなんだか怖いし、無償の母の愛がねじ曲がった感じ。 それぞれのキャラクター設定良いなあ、と思ったのです。出てくる人物の個性がしっかりしているので、読んでいる方はわかりやすいです。心の成長,機微も良いですし。 後半、遠子が旅に出るのですが、イラストマップあると良かったなあ。誰か作ってくれないかな。

Posted byブクログ

2012/10/29

主人公の純粋さやひたむきさが可愛らしくて、ついつい感情移入してしまいました。 ヤマトタケルの伝説をベースにしたお話。 一気に読めてしまいます。

Posted byブクログ

2012/09/12

勾玉 2作目 上 12歳までともに過ごしてきた遠子と小倶那。 まほろばの国の皇子・大碓皇子と出会い、 強くなるために都に出て、大碓皇子の御影人となった小倶那。 一度は大碓のために命を捨てたが、救われ、 自分の出自を知り、大蛇の剣の主となる。 剣の力を振るい、遠子の郷を滅ぼした...

勾玉 2作目 上 12歳までともに過ごしてきた遠子と小倶那。 まほろばの国の皇子・大碓皇子と出会い、 強くなるために都に出て、大碓皇子の御影人となった小倶那。 一度は大碓のために命を捨てたが、救われ、 自分の出自を知り、大蛇の剣の主となる。 剣の力を振るい、遠子の郷を滅ぼした小倶那を 殺すのは自分だ、と決意する遠子。 剣に対抗する力を得るため、各地の勾玉を集める旅に出る。 勾玉の主の一人・菅流と出会い、共に次の地を目指す。 とりあえず、あらすじ。感想は下巻に書きたい。

Posted byブクログ

2012/07/02

〈勾玉〉三部作の第二部。 古事記を下敷きにした和風ファンタジー、上巻。 ヤマトタケルの伝説が下地になった物語です。神々の世から人の世となりつつある世界で、不思議な力をめぐっての争いに巻き込まれていく少年と少女が苦難を乗り越える成長の物語です。

Posted byブクログ

2012/10/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作『空色勾玉』から長い年月が経ち、狭也達の成し遂げた事が伝説に近い形で文化に馴染んだ時代。 遠子と小倶那は双子のように育つが、互いの成長をきっかけに引き離されてしまう。 そのまま運命に翻弄され、やがて小倶那は各地に災いをもたらす者となり、遠子は彼に会って自身で討つ決意を固めていく。 上巻では二人の別れと成長、災いの始まりと、歩み出した遠子の姿が描かれる。 漫画等で主従萌えするせいもあってか、七掬から小倶那、角鹿から遠子への温かな愛情が印象的。

Posted byブクログ

2012/01/20

勾玉三部作の第二弾。 「ひとりの手には輝の剣、ひとりの手には闇の勾玉、神代の力を手にしたときに世界の果てに離れてしまった」 とっても格好良い帯がついていたらしい。 古本で買ったので私にはわかりませんが。 荻原氏の文章は描写が繊細で素敵だ。 美しい、というよりは素敵という言...

勾玉三部作の第二弾。 「ひとりの手には輝の剣、ひとりの手には闇の勾玉、神代の力を手にしたときに世界の果てに離れてしまった」 とっても格好良い帯がついていたらしい。 古本で買ったので私にはわかりませんが。 荻原氏の文章は描写が繊細で素敵だ。 美しい、というよりは素敵という言葉がぴたりとくる。 双子のように幼少期を過ごしながら、運命によって引き裂かれる二人。 詳しい感想は下巻で。

Posted byブクログ