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自立が苦手な人へ の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2021/02/09

ひと世代違う両者を比較する事は、明治の前半と後半を比較する事でもある。両者は似通っているようでもあり、時代背景の故なのか対照的でもあり、興味深い比較になっている。 著者は歯学博士であり近現代史の専門家ではないので、内容は学術的ではない。が、現代社会の課題解決に向けて「歴史から学ぶ...

ひと世代違う両者を比較する事は、明治の前半と後半を比較する事でもある。両者は似通っているようでもあり、時代背景の故なのか対照的でもあり、興味深い比較になっている。 著者は歯学博士であり近現代史の専門家ではないので、内容は学術的ではない。が、現代社会の課題解決に向けて「歴史から学ぶ」というスタイルでアプローチしており、両者以外の思想家も引用しながら、単なる自己啓発ではない結構マジメな内容になっており、それなりに説得力もある。逆に言えば、書名や宣伝文句がキャッチーではあるものの、これを読んですぐに何かが解決するという本ではない事に留意する必要はある。

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2020/11/19

世のため人のために働く、自分のために働く。 ありきたりな理想論を語っていて、本当に困っている人の問題解決には全く役立たない。 (著者もその点は難しいと自ら言っている)

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2013/07/09

著者の本は以前にも読んだことありますけれども、あまりピンと来ませんでしたかね…タイトルは個人的にかなりピンと来たんですけれども…「人間嫌いの言い分」とか…僕にとってかなりドンピシャじゃないですか…! だけれども、その内容を紐解いてみるとかなりアレというか、まあ、著者の顔とか見て...

著者の本は以前にも読んだことありますけれども、あまりピンと来ませんでしたかね…タイトルは個人的にかなりピンと来たんですけれども…「人間嫌いの言い分」とか…僕にとってかなりドンピシャじゃないですか…! だけれども、その内容を紐解いてみるとかなりアレというか、まあ、著者の顔とか見てみましたけれども、今作で言及されている通り、結構オタク気質な人なんですね…外見からして… 自分もオタク側の人間かにゃ?? と思って今日まで生きて参りましたけれども、どうにもオタク的な空気というか、匂いというか、そういうのに適合しない、と判断した自分はどうすればいいのだらうか…リア充的な空気にも相容れないものを感じるし… ヽ(・ω・)/ズコー まあ、そんなわけで全然今作の感想にもなっていないレビューではありましたけれども、決して悪くはないですよ! ただちょっと僕には相容れないだけで…ああ、だけれども、福沢諭吉には興味持ったかな? かなり潔癖な感じのする思想をお持ちの人のようで…興味を持ったのだけれども、今から「学問のすゝめ」などを読むのはちと荷が重いなぁ…などと思いつつさよなライオン…。 ヽ(・ω・)/ズコー

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2013/04/14
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つながりが人間的なものであるためには、それは個人個人の主体性に根ざしたものでなければ本当には目的を達せられない。本当の目的とはいうまでもなく、人間同士のつながりの回復だ。つながりの制度が機能するためには、効率的であることよりも、むしろ非効率的であることが望ましい。 世の中の価値観がしっかりしていた頃は、自立しなくても、みんなの後を付いていけば、それなりに生きていけた。国家を信じたり、○○主義を信じたり、会社を信じていれば、それで十分だった。でも、今はそうではない。 一人で何でもできるように努力しつつ、同時に一人では何もできないのだという事実を謙虚に認めることは、現代における「自立」に大切な一要素だ。

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2012/04/14
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自己啓発書というより、社会制度論が土台の内容 http://www.amazon.co.jp/review/R8L43WFFOA1FS/ref=cm_cr_rdp_perm

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2011/03/31
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自立、自由、強欲弱者をテーマに、現代の問題を、福沢諭吉、夏目漱石の言葉を引用しながら、解説し、解決案を提示している。 江戸時代から21世紀までの、自立への思想の歴史を見ながら、現在がなぜこのような状態に陥っているかを見る。 自立をテーマにしながらも、結論として出てくるのは、 「つながり」であったり、「コミュニケーション」。 とても興味深い結論である。

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2010/12/18

[ 内容 ] 諭吉のキイワードは「自尊独立(自立)」、漱石のキイワードは「自己本位(自分らしさ)」。 競争社会の困難さを「近代」から読み解く。 仕事の能力もない、結婚もできない人への提言。 [ 目次 ] 第1章 現代人が直面している「困難」の正体 第2章 自立への一歩―福沢諭吉...

[ 内容 ] 諭吉のキイワードは「自尊独立(自立)」、漱石のキイワードは「自己本位(自分らしさ)」。 競争社会の困難さを「近代」から読み解く。 仕事の能力もない、結婚もできない人への提言。 [ 目次 ] 第1章 現代人が直面している「困難」の正体 第2章 自立への一歩―福沢諭吉に近代日本の出発を学ぶ 第3章 経済的自立と学問―福沢的「向上心」vs.漱石的「覚悟」 第4章 「いい仕事」と欲望装置と「自分らしさ」 第5章 弱者化する日本人 第6章 自立した個人と共同体の再生 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/10/27

現代日本における自立とは何かを考察した本。 副題に福沢諭吉と夏目漱石に学ぶとあるように明治初期と末期の知識人の考えを引用しながら、現代の若者の自立について述べています。 諭吉の「向上心」は、社会が活性化している時のモチベーションとなる。よく学びよく働き、収入を得るのは社会の理想と...

現代日本における自立とは何かを考察した本。 副題に福沢諭吉と夏目漱石に学ぶとあるように明治初期と末期の知識人の考えを引用しながら、現代の若者の自立について述べています。 諭吉の「向上心」は、社会が活性化している時のモチベーションとなる。よく学びよく働き、収入を得るのは社会の理想と考えた諭吉に対し、そういう時代を経た後の漱石は、その弊害ばかりが目立つ社会を否定的に捉えている。彼らの時代というのは、昭和の高度成長期からから平成の停滞期に陥った現代の日本人のマインドの変化に近いものがあると著者は考えている。 読んでみて、なかなか面白い考察で納得できる部分も多かった。けれども内田樹の主張に共鳴しているのか、後半はやや引用も多いのが気になった。過去の欧米知識人の考え方を紹介して論理的な考察を試みていますが、結論として日本人が今後どうあるべきなのかが、ややわかりにくい。いろんなメディアで、様々な知識や考え方を吸収した現代日本人にとっては、諭吉や漱石のようなシンプルな考え方で実践するのが難しい状況にあるのかもしれない。現代は様々な考え方に迷う「優柔不断な時代」なのだろう。そういえば、バブルの頃は「優柔不断な男」は嫌われたんだよね。高度成長期はそういうシンプルな時代だったのかもしれない。

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2010/07/30

教養的な学問はもちろん、実学科目であっても、それを単に自分自身の楽しみとしているだけでは本当に学んだことにはならない、と福沢は人々を励ます。せっかく身につけた学問は、他人のために役立ててこそ、自分もまた幸せになれる。重たいな。 人間はまず生きるために働かなければならない。 福...

教養的な学問はもちろん、実学科目であっても、それを単に自分自身の楽しみとしているだけでは本当に学んだことにはならない、と福沢は人々を励ます。せっかく身につけた学問は、他人のために役立ててこそ、自分もまた幸せになれる。重たいな。 人間はまず生きるために働かなければならない。 福沢は知的努力を通じて社会(他者)に対して多くの有益なものをもたらすが、近代的な意味で尊敬に値する仕事であり、そうした仕事を通じて当人も高い報酬を得られると説いた。報酬が高く、尊敬され、やりがいもある仕事だ。ただし、たぶん労働時間は永いだろうし、ストレスやプレッシャーも尋常じゃない。 これに対して漱石は、他人のためにするのではなく、自分の内発的な精神的要請に従って行う自己本位な仕事こそが本当にいい仕事だとした。こうした仕事は原則的には報酬は低いがやりがいはあり、カネのために嫌な仕事をするのに比べたらストレスはたまらない(プレッシャーはある) 自立して生きるといっても、人間は他人との関係なしに生活を射止めない以上、他者との互助、互恵体制の維持は自律の前提条件となる。

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