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日本人へ リーダー篇 の商品レビュー

3.6

111件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    33

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    0

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2012/12/30

文藝春秋のコラムか何かの寄せ集めである。その性格が影響して内容に一貫性が無い、また抽象的で伝えたいこともよく伝わってこない。 そもそも著者自身も連載が嫌になってきて編集者にやめたいと言っていたと告白している。 ただ著者はローマ史家の権威であり、その点での勉強にはなる。また時事テー...

文藝春秋のコラムか何かの寄せ集めである。その性格が影響して内容に一貫性が無い、また抽象的で伝えたいこともよく伝わってこない。 そもそも著者自身も連載が嫌になってきて編集者にやめたいと言っていたと告白している。 ただ著者はローマ史家の権威であり、その点での勉強にはなる。また時事テーマが多く、それと歴史との比較は面白い。 軽い読み物としては良いと思う。

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2012/09/19

相変わらず手厳しく面白い。 憲法改正について、律法と法律という分け方が面白かったが、多くの日本人にとって憲法は律法により近いのではないかと思った。何たって万世一系の元現人神から降されるものであったのだから。日本の政府は一度として国民が勝ち取ったものであった試しがないことも大きな要...

相変わらず手厳しく面白い。 憲法改正について、律法と法律という分け方が面白かったが、多くの日本人にとって憲法は律法により近いのではないかと思った。何たって万世一系の元現人神から降されるものであったのだから。日本の政府は一度として国民が勝ち取ったものであった試しがないことも大きな要因だと思う。徳川が崩壊した時でさえ、農民層をはじめとした一般庶民が、自分たちの作った政府だなどと自覚したであろうか。 自分も外から見る立場の今、日本人は外交下手世界1、2を争うのは本当で、特に声がでかくて腕力があるもの勝ち(まさにメリケンそのもの)な今、どこぞの優秀な属国になってた方がいいとすら思えるほどだ。 民を考えた時、2割の優秀層、7割の一般層、1割の要お助け層という分類は面白かった。優秀層に属する者が1割を羨ましがって本分を発揮したがらないケースも多くありそうだな。

Posted byブクログ

2012/09/14

購入書店:楽天kobo; 読書環境:kobo Touch; コンテンツ形式:EPUB; 既に読んだ本だった(笑)しかもテーマが時事問題だけに今読んでも…

Posted byブクログ

2012/09/10

芯が一本通ってる人の論って、やっぱり読みやすい。あんまり丸々書き写すのもマズいとは思いつつ、このレベルの本を要約できる能もないので、背景が分からないと真意が伝わらないかもしれないとは思いつつ、琴線に触れたところを抜き書きしてみます。少しでも気になるところがあったら、手に取る価値は...

芯が一本通ってる人の論って、やっぱり読みやすい。あんまり丸々書き写すのもマズいとは思いつつ、このレベルの本を要約できる能もないので、背景が分からないと真意が伝わらないかもしれないとは思いつつ、琴線に触れたところを抜き書きしてみます。少しでも気になるところがあったら、手に取る価値はある。 「意思を持続させるに必要なエネルギーの中で、最も燃料効率の高いのが私利私欲」 「日本人も外国人と同じ言行をすべきだと言っているのではない。相手がどう考えどう出てくるかを知って勝負に臨むのは、ゲームに参加したければ最低限の条件であると言いたいだけ」 「危機の時代は、指導者が頻繁に変わる。首をすげ代えれば、危機も打開できるかと人々は夢見るのであろうか。だがこれは、夢であって現実ではない」 「(イラクで死んだイタリア人兵士について)これは、危険も知らずに行った地で巻きぞえを喰った「犠牲者」への待遇ではない。危険も覚悟のうえでの職務遂行中に倒れた「戦死者」への待遇である。だがこれが日本に伝わると「犠牲者」になってしまうのだった。…ミリタリーにも彼らなりの誇りがあるのは当然だ。巻きぞえを喰った結果である死ではなく、覚悟のうえの死、とでもいうふうな。その軍人が戦地で倒れた場合、その彼らを、無差別テロで倒れた市民と同じように「犠牲者」と呼ぶのは、この人々に対して礼を失することではないだろうか。軍人ならば「戦死者」と呼んでこそ、彼らの誇りを尊重することになるのではないか」 「(日本の政治について)このような話をすると、返ってくる答えは決まっている。今の政治家には人材がいない、というのだ。だが、ほんとうにいないのだろうか。それとも、人材を見出し育てる意欲が、マスメディアにも有権者にもない、ということではないだろうか」 「(「天国へ行くのに最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである」というマキアヴェッリの論を踏まえ、アメリカの大統領選挙の候補者対応について)国政担当者ならば、二股かけるぐらい当然ではないか。この人たちにとっての責務は、国民を天国に向かわせることであるのだから」 「長年にわたって紛争がつづいている状態とは、当事者の中に必ず、紛争がつづくほうが利益になる誰かがいる。この「誰か」にとっては解決しないほうがトクになるので、解決の道筋が見えはじめるやいなや妨害する。だからこの種の問題解決には、何よりも先にその「誰か」を見つけ、見つけしだいにその「誰か」を排除することが重要」 「一神教と多神教のちがいは、一人と多数という神の数にあるのではない。最も本質的なちがいは、一神教には他の神々を受け容れる余地はないが、多神教にはあるというところにある。要するに、他者の信ずる神を認めないのが一神教で、認めるのは多神教なのだから」 「政界でも経済界でも官界でも、指導的な立場にいる日本人の口から、一度でよいから聴いてみたい。「これこれこういう理由によって、今のところは動かないほうがよいと考えるし、ゆえに成果もあげることはできない」とでもいう、腹の坐った「説明責任」を聴いてみたいのだ」 「テレビやネットの時代で勝負するための「武器」とは、事後でも読むに耐え、情報はすでに知っていても読みたいと思わせ、それでいて読んだ後に満足を与えられるもの、つまり、情報の「読み」なり「解釈」なりで勝負したもの、を書いたり言ったりする能力でしかない。…情報に接する時間を少し節約して、その分を考えることにあててはいかが」 「(ハリウッド映画『トロイ』で死ぬアキレスを見て)弁慶のような死に方をさせられる古代ギリシアの英雄アキレスを観ながら、これも、今のアメリカ人の無知と不遜による文化破壊以外の何ものでもない、と思ったものだった」 「中国は数多のマイナスを国内にかかえているからいずれ躍進も止まるだろうという意見があるが、私には中国は、マイナスを周辺にまき散らしながら対国への道を邁進していくと思えてならない」

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2012/08/20

現代の日本の問題を古代ローマに絡めて説いたエッセイ集。 一つ自分の軸になる研究や知識の大成があれば、あらゆる問題への立ち位置も自然と見えてくるんだな、と思った。 歴史学者は社会から断絶されているイメージだけど、他の学者も過去の研究から導いたメッセージをもっと社会の大衆に発信し...

現代の日本の問題を古代ローマに絡めて説いたエッセイ集。 一つ自分の軸になる研究や知識の大成があれば、あらゆる問題への立ち位置も自然と見えてくるんだな、と思った。 歴史学者は社会から断絶されているイメージだけど、他の学者も過去の研究から導いたメッセージをもっと社会の大衆に発信して欲しいと切に願います。

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2012/08/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・日本のマスメディアは海外の情報が乏しい。 ・戦争は血の流れる戦争であり、外交は血の流れない戦争。 ・三種の人間  1.刺激を与えるだけで能力を発揮する人  2.安定を保証すれば能力を発揮する人  3.刺激を与えても安定を保証しても成果を出すことのできない人

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2012/07/20

塩野七生。 存じ上げなかった。恥ずかしい限り。 「戦争は血の流れない政治であり、外交は血の流れない戦争である」 言いえて妙。 ローマの話がちょくちょく出るので、興味のない人にはつらいかも。 『ローマ人の物語』 ぜひ読破したい。

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2012/07/08

ローマ人からこんなにも学ぶことがるのかと思いました。ローマ時代のリーダーからも学び取ることがあるのだと気づきました。読書を始めたきっかけの本です。

Posted byブクログ

2012/07/08

「ローマ人の物語」は死ぬまでに読みたい本です。この作家さんのエッセイもちょいちょい読むのですが、日本人としての矜持を持ちなさい、という想いが伝わります。新書なのでさくっと読めてなおいいですね。

Posted byブクログ

2012/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・政策の継続性の欠如こそが、3世紀のローマ帝国にとっての諸悪の根源であった。 ・一級のミリタリーは一級のシビリアンでもある。 ・マキャベリ曰く、「いかなる事業といえどもその成否は、参加する全員が利益を得るシステムをつくれたか否かにかかっている」 ・想像力が動き出すのは、疑問をいだいたときからだ。いかなる分野でも共通して必要とされる重要な能力が、一つある。それは想像力だ。 ・アマチュアがその道のプロさえも超えるのは、プロならば考えもしなかったことをやるときなのだ。 ・

Posted byブクログ