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日本人へ リーダー篇 の商品レビュー

3.6

111件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    33

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

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2016/08/31

塩野七生の本って初めて読んだんだけど、ちょっと期待はずれ。まあ、確かになるほどと思うこともあるんだけど、読みながら浮かんできたのは(最近の)曽野綾子や櫻井よしこね。なかなか過激でやや食傷。せっかくイタリア生活長いんだから、ヨーロッパのエスプリ薫る教訓をいただきたかった。これでは右...

塩野七生の本って初めて読んだんだけど、ちょっと期待はずれ。まあ、確かになるほどと思うこともあるんだけど、読みながら浮かんできたのは(最近の)曽野綾子や櫻井よしこね。なかなか過激でやや食傷。せっかくイタリア生活長いんだから、ヨーロッパのエスプリ薫る教訓をいただきたかった。これでは右寄りの人を喜ばせるだけではなかろうか。

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2016/06/26

イタリア在住の執筆家。 文藝春秋に連載されたエッセイをまとめたもの。 海外からみた日本の状況をローマの歴史や錯綜する欧米の歴史などを踏まえ、提言・分析している内容。 客観的に分析しているので内容は信用できる。 カエサルの言葉 人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけでは...

イタリア在住の執筆家。 文藝春秋に連載されたエッセイをまとめたもの。 海外からみた日本の状況をローマの歴史や錯綜する欧米の歴史などを踏まえ、提言・分析している内容。 客観的に分析しているので内容は信用できる。 カエサルの言葉 人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。 多くの人は、見たいと思う現実しか見ていない。 これは、EU離脱問題の英国を見誤った原因を端的に表しているように思える。

Posted byブクログ

2016/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 人間は、苦労に耐えるのも犠牲を払うのも、必要となればやるのです。ただ、喜んでやりたいのです。だから、それらを喜んでやる気持にさせてくれる人に、従いていくのです。これはもう、総理大臣の才能ですね。(p.68) (中略)彼ら(アレクサンダー大王、ハンニバル、カエサルなど)が、他の人々よりは柔軟な思考法をする人であったからです。他者が考えつくことと同じことを考えていたのでは、絶対に勝てない。疑問を常にいだき、その疑問を他者が考えつきもしなかったやり方で解決していく。それには思考や発想の柔軟性こそが不可欠で、これこそが勝敗を分ける鍵になるのです。(pp.68-69)  想像力が動き出すのは、疑問をいだいたときからだ。疑問をいだくのは、壁に突き当ったからである。秀才とは学業成績の良い人のことだから、これまでに壁に突き当ったことがないか、あったとしてもごくまれだった人たちなのだろう。となれば疑問をもった回数も少なく、当然ながらその疑問を解決しようとしたあげくに、想像力に訴えるしかないと思い到るまでの苦痛も、さして経験したことはないにちがいない。(p.97)  自己反省は、絶対に一人で成されねばならない決断を下すのも孤独だが、反省もまた孤独な行為なのである。自分と向きあうのだから、一人でしかやれない。もしかしたら、プロとアマを分ける条件の一つである「絶対感覚」とは、それを磨くことと反省を怠らないことの二つを常に行なっていないかぎり、習得も意地もできないものなのかもしれない。(p.109) 「人は誰でも、自分自身への誇りを、自分に課された仕事を果たしていくことで確実にしていく。だから、職を奪うと言うことは、その人から、自尊心を育くむ可能性さえも奪うことになるのです」(p.210)

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2016/05/04

週刊誌連載のエッセイをまとめたもの、同じような話が何度も出てくるのは仕方ないかな。 古代ローマの歴史には詳しくないが、もっと知りたいという気持ちになった。そっち方面の著書を読んでみたい。

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2016/01/28

 日本人、そのリーダーに何を伝えたいのかちょっと頭をひねらざるを得ない。確か著者、本文中で筆記を辞めたいとのたまっていた様な

Posted byブクログ

2015/12/23

リーダーに必要なこととは? →想像力は訓練を重ねていないと劣化してしまう プロとアマを分ける条件の一つである絶対感覚とは、それを磨くことと反省を怠らないことを常に行う必要がある 決断も反省も孤独な行為

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2015/05/27

高杉先生からもらった、2冊目 ローマとかギリシャとか基礎知識がないと全くわからない 塩野七生さんの「日本人へ リーダー編」読み終えました。 海外から見た日本、世界の歴史の中の日本、横軸と縦軸の広い見識のから見た日本を知ることができて勉強になりました。もっとも、基礎知識がなさすぎて...

高杉先生からもらった、2冊目 ローマとかギリシャとか基礎知識がないと全くわからない 塩野七生さんの「日本人へ リーダー編」読み終えました。 海外から見た日本、世界の歴史の中の日本、横軸と縦軸の広い見識のから見た日本を知ることができて勉強になりました。もっとも、基礎知識がなさすぎて全ては理解できませんでしたが。 私だけでなく、日本人みんながもう少し勉強しないといけませんね。のんきにしすぎていることがわかりました。 私の気に入ったところは、 情報を集めるのは参考文献表を作るにすぎず、文献をどう読み解くかは、読む側の人生で蓄積した全てが深く関与する。自らの理性と感性と悟性を投入して肉迫も可能になる。 情報に接する時間を少し節約してその分を考えることにあててはいかが、 というところです。 いつかお話したNPOですが、パンフレットができたので同封します。素人が作ったので伝えたいことが上手く盛込ていない気がします。アドバイスがあればよろしくお願いします。 先日の日曜日は、英語が全くできない親子30人が集まって、外国人とデザートクッキングをしました。 こんなことが、これからの日本を担う子供たちのためになってくれるのか ゆうも読んでた!すごい

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2015/07/15

タイトルとはあまり関係ないだろう。 イタリア在住作家のエッセイ。 あえて名付けるとすれば、イタリアにいる作家から日本について思う、古代ローマとの比較。 かなぁ、字余り。

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2014/09/21

週刊誌に連載されたエッセイをまとめた1冊なので、全体を通してのメッセージがあるわけではなく、本書のタイトルには少し違和感もある。ただ、各エッセイともに、ローマを中心とした歴史をベースに日本の現状をみると、こういうふうに感じられる、という姿勢がベースになっていて、なるほど、という鋭...

週刊誌に連載されたエッセイをまとめた1冊なので、全体を通してのメッセージがあるわけではなく、本書のタイトルには少し違和感もある。ただ、各エッセイともに、ローマを中心とした歴史をベースに日本の現状をみると、こういうふうに感じられる、という姿勢がベースになっていて、なるほど、という鋭い指摘も多い。エッセイのまとめと捉えて楽しむとよいと感じました。

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2014/08/11

☆2(付箋8枚/P254→割合3.15%) あのローマ帝国が何故滅びたのか、通して書き終えた著者の視点は現代にもいかんなく生きる。 ローマから比べれば、アメリカの文化も寛容ではない。 日本の政治に対しても、 “人を代えようと、奇跡が起るわけではない。 誰が最高責任者になろうと...

☆2(付箋8枚/P254→割合3.15%) あのローマ帝国が何故滅びたのか、通して書き終えた著者の視点は現代にもいかんなく生きる。 ローマから比べれば、アメリカの文化も寛容ではない。 日本の政治に対しても、 “人を代えようと、奇跡が起るわけではない。 誰が最高責任者になろうと、やらねばならないことはもはやはっきりしている。 ならば、政策の継続性を保持するためだけでも、政権交代は避けたほうがよいと思うのだ。政策のちがいはあると言う人がいるが、私にはそれは、何を優先するかのちがいにすぎないように思える。” と述べる。ユリウス・カエサルの先見と個人の力をつぶさに見た著者からすれば、十把一絡げに見えるんだろうなあ、今の政治家。 ***以下抜き書き*** ・アメリカ合衆国は多くの人種の混合体であり、ゆえにアメリカ人は多民族との共生に長じているとの見方は、私には大変に疑わしい。 アメリカ人は、自分たちの国に来て仕事をしたいと願っている他民族との共生には慣れていても、アメリカには行きたくなくあの国とは関係を持ちたくないと思っている他民族との共生となると、その成果としては半世紀昔の日本を持ち出さざるをえなかったことが示すように実績にとぼしい。 ・しかし、このローマ帝国でも滅亡を免れることはできなかった。だが、これほども手をつくしたうえでの崩壊だからこそ、なぜローマは滅亡したのかという議論が、今に至るまで絶えないのである。そして、これだけは厳たる史実だ。近代の帝国は植民地が次々と独立したことで帝国でなくなったが、最後まで属州の離反がなかったローマは、帝国として滅亡したのだった。 (戦争で勝利した属州に市民権を与え、指導層には家門名や元老院の地位を与える。基地を作り、属州民と兵士の混血をすすめる。このローマ帝国を彼らはラテン語でfamiriaファミリアと呼んだ。) ・アメリカでは何でも豊富なので、その効率良い活用となると鈍感だ。しかもこの鈍感は、これから味方にしなければならない人々に対しても同様なのは、たとえ肉体的には生存していようと統治的にはゼロにできたサダム・フセインの存在を、大きくする時間的余裕を与えてしまったことが示している。 ・そのうえ、部下たちをやる気にさせる心理上の手腕。人間は、苦労に耐えるのも犠牲を払うのも、必要となればやるのです。ただ、喜んでやりたいのです。だから、それらを喜んでやる気持ちにさせてくれる人に、従いていくのです。 ・私には、キリスト教とイスラム教という一神教同士の抗争の根の深さは、ローマ帝国、つまり古代はいつ終わりを告げたのかをめぐる諸説にさえも見え隠れしているように思えるのである。 忘れてはならないのは、ローマ帝国の事実上の終焉はキリスト教が支配するようになった四世紀と考える人は、政治と宗教は別物と考える政教分離主義者に多い。一方、イスラムが後世に出てきた七世紀だとするのは、これとは反対の考えをもつ人々である。 ・「いかなる分野でも共通して必要とされる重要な能力が、一つある。それは創造力だ」とは私の言ではなく、五百年前にマキアヴェッリが遺した言葉である。 ・なぜ「情けない」かというと、重要極まりない問題も賛成反対の論争を重ねていくうちに本題から離れ、賛成派も反対派も問題の本質を忘れてしまうところなのだ。日本滞在中に郵政民営化に関する国会の委員会の討議をテレビで見ていて、またそれを解説するマスコミの記事を読んでいて、衰亡途上のローマ帝国を前にしているのと似た想いになった。

Posted byブクログ