あられもない祈り の商品レビュー
女は、恋愛をすると、どうしてこうも面倒くさくなるのだろう。 惜しげもなくこれでもかと配置される比喩は贅沢なほどで、羞恥とは無縁なのだけれど。 でも、自分に傷をつけたり(それも決まって土曜日の夜)、男に旅への同行をほのめかしたり、物欲し気で、どうしようもなく面倒くさい。 どん...
女は、恋愛をすると、どうしてこうも面倒くさくなるのだろう。 惜しげもなくこれでもかと配置される比喩は贅沢なほどで、羞恥とは無縁なのだけれど。 でも、自分に傷をつけたり(それも決まって土曜日の夜)、男に旅への同行をほのめかしたり、物欲し気で、どうしようもなく面倒くさい。 どんな賢い女も、恋愛をすると愚かになるから、恋愛はしないことにしている、…と言ったのは倉橋由美子だったか。 実に正しい。 恋愛をすると愚かになり、愚か者だけがするのが恋愛で、愚かであることを堪能するのが恋愛、なのかもしれない。 文体は硬質で、嫌味も媚びもない。(だから最後まで読めた)
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全体的に文章が暗く重い。 モヤがかかったような表現で進むストーリーは、結局なんだったんだろう…と何も消化しないで終わって行った。
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島本理生が読みた過ぎてついにハードカバーに手を出した。重たいし読みにくいけど、でも読んでよかったとおもう。ギクリとする言葉がたくさん。 あなた と 私の閉鎖的な恋愛について。いつも彼女が描く男性に惹かれるけど、今回はそんなことがなかった。素敵じゃなくて、私 が惹かれる理由がわから...
島本理生が読みた過ぎてついにハードカバーに手を出した。重たいし読みにくいけど、でも読んでよかったとおもう。ギクリとする言葉がたくさん。 あなた と 私の閉鎖的な恋愛について。いつも彼女が描く男性に惹かれるけど、今回はそんなことがなかった。素敵じゃなくて、私 が惹かれる理由がわからなかった。むせ返るような夏の憂鬱のなかで、なぜここまで求めるのかわからなかった。 新しくなるほど抽象的な表現が増えていくひとだな、とおもう。読み解くのにもう少し時間がほしい。
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島本の小説はいつも読みづらい。だけど引き込まれる。 《文中より》 「相手の関心をひくためか許しを請うためのうっとうしいやり方だとは分かっていた。」 「指先で、背中であなたの気をひくことばかり考えていた。 それは、あなたが恋しくて求めていたものとは違うものだったかもしれない。 ...
島本の小説はいつも読みづらい。だけど引き込まれる。 《文中より》 「相手の関心をひくためか許しを請うためのうっとうしいやり方だとは分かっていた。」 「指先で、背中であなたの気をひくことばかり考えていた。 それは、あなたが恋しくて求めていたものとは違うものだったかもしれない。 幸福であろうと不幸であろうと人間は慣れている親しみを覚えそこに帰ろうとする。 あなたは、私の中の海をさらっていってしまった。 それは一生、あなたのものだ。」
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うーん…何を伝えたいのか。。。 よくわからなかった。 “私は首を横に振った。”っていう文言ばっかり目に付いた。どんだけ人の言うことに頷けないんだ。
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名前すら出ない男女の恋。 コピーにあるように、まさに密室のようで、檻のようで、深海のようで。 美しい文章によって成っているのに、息苦しくて仕方なかった。 「あなたは私の中の海をさらっていってしまった。 それは一生、あなたのものだ。」 終始息苦しいのに、なんともはまるこの文章...
名前すら出ない男女の恋。 コピーにあるように、まさに密室のようで、檻のようで、深海のようで。 美しい文章によって成っているのに、息苦しくて仕方なかった。 「あなたは私の中の海をさらっていってしまった。 それは一生、あなたのものだ。」 終始息苦しいのに、なんともはまるこの文章は、島本さんの力だといつも思います。
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静かな本を読みたくて図書館で借りてみた。 前半は良かったんだけど後半がちょっと入り込めなくなってきた。 でもきれいな感じにまとまってると思う。 時間のあるときに、静かになりたいときに読みたい本。 同じような設定が彼女の本によくでてくるけど、やっぱり筆者の実体験に基づくものなのかな...
静かな本を読みたくて図書館で借りてみた。 前半は良かったんだけど後半がちょっと入り込めなくなってきた。 でもきれいな感じにまとまってると思う。 時間のあるときに、静かになりたいときに読みたい本。 同じような設定が彼女の本によくでてくるけど、やっぱり筆者の実体験に基づくものなのかな。
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わりとスラスラ読めたし途中で投げ出そうとは思わなかったから結果的には悪くはないのだと思う。でも、文章もストーリーもまどろっこしくっていけんかった(笑) 数少ない登場人物がほぼ全員病んでるからずーっと雰囲気が変わらず。 最近はテンポの良いストーリーを楽しむ本ばかり読んでたんだけ...
わりとスラスラ読めたし途中で投げ出そうとは思わなかったから結果的には悪くはないのだと思う。でも、文章もストーリーもまどろっこしくっていけんかった(笑) 数少ない登場人物がほぼ全員病んでるからずーっと雰囲気が変わらず。 最近はテンポの良いストーリーを楽しむ本ばかり読んでたんだけど、今のワタシにはそういう本のほうがいいな♪ なんやかんやと考えなきゃいけない本は、自分も何かしら病んでる時に読まなきゃピンとこない。 この本、今のワタシには終わり方がピンとこなかった。
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物語自体はさして子供に興味のない金の無心ばかりする親とDVな彼氏を持ち、不倫相手との間を揺れ動く・・・ってな話なのだが作者の言葉遣いと感情の描写が絶妙。また痛々しく且つ重苦しさ感がひしひしと伝わってくるのでちょっと重かったのも事実だが逆を言えばそこまで引き込む文章は正直凄いと思う...
物語自体はさして子供に興味のない金の無心ばかりする親とDVな彼氏を持ち、不倫相手との間を揺れ動く・・・ってな話なのだが作者の言葉遣いと感情の描写が絶妙。また痛々しく且つ重苦しさ感がひしひしと伝わってくるのでちょっと重かったのも事実だが逆を言えばそこまで引き込む文章は正直凄いと思う。今風の文学小説なんだろうな。
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言葉が泉から水が湧き出るみたいにあふれ出ている。惹かれるって磁石のプラスとマイナスと同じで、理屈なんてないのよね。
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