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あられもない祈り の商品レビュー

2.7

215件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    29

  3. 3つ

    76

  4. 2つ

    60

  5. 1つ

    20

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2021/02/27
  • ネタバレ

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誰も幸せになれなかった、、、 後味悪いけど 不倫だから仕方ないのかな、、、 でも私は島本理生好きだ。

Posted byブクログ

2019/05/30

著者の作品はナラタージュに続き2作目です。 が、ナラタージュ同様私には全然合いませんでした。 奔放でだらしのない母親のことも、同じような淋しさを持つDV彼氏や不倫男のことも、寂寥感からずるずると関係を切れないでいる主人公の「わたし」。 そうせざるを得ないくらい相手を求める必然...

著者の作品はナラタージュに続き2作目です。 が、ナラタージュ同様私には全然合いませんでした。 奔放でだらしのない母親のことも、同じような淋しさを持つDV彼氏や不倫男のことも、寂寥感からずるずると関係を切れないでいる主人公の「わたし」。 そうせざるを得ないくらい相手を求める必然性が感じられないから、自分から不幸を選ぶようなその思考回路が理解不能、となってしまうのです。 雰囲気のある心象描写が多いので個性的な世界観はあるのかもしれないけど、逆に言えばそれだけしかない。 ただ、不倫相手の奥さんが主人公に対して「自覚のない未熟な人」と言い放つのが的確過ぎて、思わず☆はひとつ増やしました。

Posted byブクログ

2019/04/17

文章むずすぎっっ!! わたしが全然読書慣れてないのもあるけど、、、難解。意味がわからないけど、戻って読み直す気力もなくなるほど読み解けない文章が多い。。 内容は終始くらい。メンヘラ主人公。

Posted byブクログ

2019/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

島本理生さんの本は初めて読んだ。感情をそのままに、とどまることなく、綴られる文章で、心の内から覗いているような不思議な感覚になった。初めての体験だった。本当は彼女を愛してくれる人がするはずのことを、愛すどころかおぞましい欲望を持った人間がしていて、とても切なくなった。そんな経験があったから、愛してくれるはずの人が愛してくれないことなんてないと否定したくて、自分を大切にできなくなったのかも、と思うとやりきれない。でも、最後には彼女が自分の人生の舵を取ると決めたのだと、そういう一歩だったのだと思いたい。

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2019/01/13

うまく言葉にできない、潜在している気持ちを、この小説がはっきりとした形にしてくれた。同じ境遇にいる人にしか、良さは分からないかも。

Posted byブクログ

2018/08/04

 親との関係に恵まれない不幸を感じさせる女性のわたしと、不倫相手の「あなた」。この人はヒロインの母親の表現によればすごく年上の疲れた男。とあなた、そして直樹という暴力的だが、頼りない男。登場人物はどれも魅力に乏しく、ずっと頽廃感が流れ続けている。正直なところじっとり湿ったような重...

 親との関係に恵まれない不幸を感じさせる女性のわたしと、不倫相手の「あなた」。この人はヒロインの母親の表現によればすごく年上の疲れた男。とあなた、そして直樹という暴力的だが、頼りない男。登場人物はどれも魅力に乏しく、ずっと頽廃感が流れ続けている。正直なところじっとり湿ったような重苦しい小説だった。タイトルの「あられもない」はそもそもあまり良い意味では使われない言葉。それが「祈り」の形容詞になるということから、この内容は予想できたことかも知れないが…。

Posted byブクログ

2017/11/15

圧倒的な比喩。明確に伝える、ことだけを最近考え過ぎていたな。仕事だけでなく全てにおいて。こういうイメージの連なり、情景を味わうこと、忘れていた。感受性を使っていなかった。体調が傾いてくると感じすぎると思っていて意図的に考え過ぎない感じ過ぎないことをやっていた。でも絶景を見るとか、...

圧倒的な比喩。明確に伝える、ことだけを最近考え過ぎていたな。仕事だけでなく全てにおいて。こういうイメージの連なり、情景を味わうこと、忘れていた。感受性を使っていなかった。体調が傾いてくると感じすぎると思っていて意図的に考え過ぎない感じ過ぎないことをやっていた。でも絶景を見るとか、音楽とか、踊るとか、自然に圧倒されたり、芸術表現を吸収したり、したい。それを解する大人でいたい。それでいて他人から見てわかる能力を身につける努力もしたい。時間が足りない。。。

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2017/10/27

こういうのを至上恋愛小説というのでしょうか。物語全体の温度が低い。主人公は周りの人たちに恵まれなかったせいか若いのに達観している観があります。同棲している彼がいるのに、婚約者のいる男性とも・・・なのに静かな文章でドロドロした感じは一切ありません。「俺は、頼られる専門でいいから」。...

こういうのを至上恋愛小説というのでしょうか。物語全体の温度が低い。主人公は周りの人たちに恵まれなかったせいか若いのに達観している観があります。同棲している彼がいるのに、婚約者のいる男性とも・・・なのに静かな文章でドロドロした感じは一切ありません。「俺は、頼られる専門でいいから」。ずるいですね、これは。

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2016/07/12
  • ネタバレ

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 我が敬愛する西さんに、「金輪際恋愛小説は書かんとこ、」と思わせたという一冊。  最初の一段落が圧倒的すぎて、知ってる言葉ばっかりやのになんやこの連なりは…!と衝撃を受ける。熱い蝋を垂らしたように勢いよく滑るファスナー、欲望を再生するための断片、泥まみれの縄となって縛り付ける、セックスは不透明。比喩の錬金術士かよ。ことばの美しさにため息が漏れる。苦しいという言葉を使わずに苦しい気持ちを表現するその技巧にただただ圧倒される。  島本理生の小説は三冊目。「大きな熊が来る前に、おやすみ。」「リトル・バイ・リトル」を読んだ後もそうだったように、読んだ直後でも物語の淵がぼんやりしてる。この人はきっと小説を書いているのには違いないのだけど、絵画を見ているような感覚に陥る。話の筋はうまく記憶に残せないのだけど、いくつもの風景が脳裏にこびりつく。  小説の楽しみは感情移入や共感だけじゃない。主人公は俗に言う「メンヘラ」というやつで、不倫にずぶずぶと身を沈める、その気持ちはわたしにはわからへん。それどころか、あかんあかん、そっちちゃう!!とイライラするほど。でも、最後にやっと、父に愛されたかったという気持ちを直視し、母の不幸(その境遇に慣れ親しみ、最良の心友のように愛していた)を拒絶した時、愛した男の幸せを祈ることができた。あられもない祈り、とはそうゆうことなんかな。

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2015/09/18

2作目の島本作品。 言葉の描写はとても綺麗で儚い。 なのに この人の作品に出てくる男の人はなんだかみんな似通っていると感じてしまう。 いっそ溺れてしまえばいいのに。 物語の確信としては親との確執を乗り越えて一歩を踏み出す過程にあるのかな。恋愛はあくまでそれを乗り越える為のきっかけ...

2作目の島本作品。 言葉の描写はとても綺麗で儚い。 なのに この人の作品に出てくる男の人はなんだかみんな似通っていると感じてしまう。 いっそ溺れてしまえばいいのに。 物語の確信としては親との確執を乗り越えて一歩を踏み出す過程にあるのかな。恋愛はあくまでそれを乗り越える為のきっかけとしての描写なのか。それともその確執故にうまくいかない恋愛を描写しているのか。前者であれば希望を見いだすことができる。後者であれば行き場のない閉塞感しか感じられない。これはもしかしたら読み手の心情や状況によるものかもしれないとも感じる。個人的には、おそらく最終的にほんのわずかな希望の片鱗が見えているにもかかわらず、行き場のない閉塞感をひしひしと感じた。これはもしかしたらこの作者特有の閉塞感なのかもしれない。ゆえに、その行き場のない閉塞感を味わいたくておそらくこの作者の作品を手に取るのだろう。ソフトに追いつめられたい時に読みたい1冊(笑) 20101年5月  河出書房  装幀:片岡忠彦 

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