阮籍の「詠懐詩」について の商品レビュー
結び近く、著者は、阮籍の「詠懐詩」に矛盾を見出します。彼は、裏切りに満ちた現世に失望し、疎み、神仙に憧れつつも、その世界を信じてもいなかったし、故に浸りきる(≒逃避する)ことも出来なかった。 その象徴が彼の「眼」 ~友人は青眼で、嫌いな相手は白眼で迎えたという~ であった、と付会...
結び近く、著者は、阮籍の「詠懐詩」に矛盾を見出します。彼は、裏切りに満ちた現世に失望し、疎み、神仙に憧れつつも、その世界を信じてもいなかったし、故に浸りきる(≒逃避する)ことも出来なかった。 その象徴が彼の「眼」 ~友人は青眼で、嫌いな相手は白眼で迎えたという~ であった、と付会してみたり。解説含め150頁にも満たない文庫ですが、実に含蓄に富んでいます。
Posted by
- 1