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楊令伝(13) の商品レビュー

3.8

24件のお客様レビュー

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2010/06/27

大きな動きはなく,勢力の拡大縮小のみ~梁山泊は日本と西域から荷を運び商いの利に一割の税を掛けて富続ける。童貫の幕下にあった張俊は北京大名府を出て,東平府へ移り金が作った傀儡である斉の禁軍の地位を手に入れ,東京応天府に進駐する。岳飛は隆徳府で西からの金の攻撃を退けていたが,旧遼の蕭...

大きな動きはなく,勢力の拡大縮小のみ~梁山泊は日本と西域から荷を運び商いの利に一割の税を掛けて富続ける。童貫の幕下にあった張俊は北京大名府を出て,東平府へ移り金が作った傀儡である斉の禁軍の地位を手に入れ,東京応天府に進駐する。岳飛は隆徳府で西からの金の攻撃を退けていたが,旧遼の蕭桂材が牽制に来たのを討ち取っている内に領民の反乱に会い,消沈している。南宋は北宋の腐った部分を捨て去って国としての形を作り出しているが,淮水まで勢力を拡大しようと画策して梁山泊の致死軍に動きを遮られたが,秦檜が民政を取り仕切っており,意気消沈した岳飛も南へ呼び込むことに成功している。梁山泊は張俊が斉の禁軍だという地位を利用して王城の外に誘き出して痛撃を与える。岳飛は抗金の勢力としての意地を張り続ける。李英は梁山泊で出世できないと見極め,斉へと走る~「梁山泊は人々の心に受け継がれていくのだった・・・」という終わり方しかないなあ。李英のように脱落するものが出てくるのだろう・・・それを好きにさせれば良い・・・というのか?

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2010/06/06

★2010年34冊目読了『楊令伝13 青冥の章』北方謙三著 評価B この13巻では、あらゆる場面で、梁山泊の国のあり方が議論となり、元宋禁軍の軍閥をなしていた岳飛は、民を守るための軍の強化が行きすぎて、反乱をうけ、自らのあり方に疑問を感じ、盡忠報国の旗印もあせたことを悟り、結局、...

★2010年34冊目読了『楊令伝13 青冥の章』北方謙三著 評価B この13巻では、あらゆる場面で、梁山泊の国のあり方が議論となり、元宋禁軍の軍閥をなしていた岳飛は、民を守るための軍の強化が行きすぎて、反乱をうけ、自らのあり方に疑問を感じ、盡忠報国の旗印もあせたことを悟り、結局、成都方面の南宋の傭兵として南下していってしまう。楊令も泰然自若としてはいるものの、自らの自問自答を隠さず、今後の国のあり方に確固たるものを持てていない、とはいえ、今の梁山泊の豊かさを壊す者は容赦しない点だけははっきりしている。 この巻の山場は、金の蕭珪材将軍と元宋禁軍の岳飛の戦いである。最後は、一騎打ちで勝敗を決し、元遼の将軍であり、守るべき国を失った護国の剣は折れ、蕭珪材は死亡する。また、楊令の梁山泊を密かに訪れ、国のありようを岳飛と岳雲親子は見て、楊令たちとたき火を囲み、語り合ってから南へ去っていくところも、話として意外な展開で、男としての友情を感じさせる場面でした。 全体としては、話の展開によどみ、迷いが感じられ、北方氏は物語のおさめ所に苦慮しているのではないかと感じられる展開になっている。もっと、ダイナミックな勢いある面白さが彼の持ち味なのですけれども、、、、、

Posted byブクログ

2010/05/18

なかなか終わりが見えないが、中原に目を向け始めたり、岳飛が南宋に下ったりと動きがあった。 楊令と岳飛の語りは読みごたえがあった。 楊令伝は国とは何なのかを問う物語なのかもしれない。 理想の国家とは何か。 同志愛にもほころびが生まれ、物語をまた面白くさせる。 梁山泊の敵はやはり、...

なかなか終わりが見えないが、中原に目を向け始めたり、岳飛が南宋に下ったりと動きがあった。 楊令と岳飛の語りは読みごたえがあった。 楊令伝は国とは何なのかを問う物語なのかもしれない。 理想の国家とは何か。 同志愛にもほころびが生まれ、物語をまた面白くさせる。 梁山泊の敵はやはり、青蓮寺だ。 いったい、物語はどこまで続くのか。

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2010/05/04

童貫を討ち果たし、梁山泊につかの間の平和が訪れてから、話が冗長化し始めたように思いましたが、大勢が変わり始めて、また少しずつ面白くなってきました。 岳飛は自領の民の反乱にあい、南宋に合流。張俊は、斉の禁軍として梁山泊と明確な敵対関係を持ち、各国が徐々に臨戦態勢に入り始めます。 ...

童貫を討ち果たし、梁山泊につかの間の平和が訪れてから、話が冗長化し始めたように思いましたが、大勢が変わり始めて、また少しずつ面白くなってきました。 岳飛は自領の民の反乱にあい、南宋に合流。張俊は、斉の禁軍として梁山泊と明確な敵対関係を持ち、各国が徐々に臨戦態勢に入り始めます。 金の簫珪材と岳飛の戦いも勇将同士の対決で久しぶりに迫力のある戦闘シーンでした。護国の剣が折れ、簫珪材が討ち果たされた場面は、楊業の四男、楊四郎(後の石幻果)の血の流れが途絶えた瞬間でもあり、血涙の最後を思い出して感慨深いものがありました。 水滸伝のようなひりつき感はまだないように思いますが、蒙古の襲来が間近に迫っている気配もあり、物語も終盤に差し掛かっている気がします。 今後、どのように展開していくか、次巻に期待です。

Posted byブクログ