杉本博司 光の自然 の商品レビュー
邦題としては「光の自然」。杉本さんの写真集はどれもいい。だから、今更、何か言ってもしょうがないだろう、と思う。ただ、いい、それだけ。(11/10/1)
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作品の強度の源を窺い知ることのできる本人の語りが非常に興味深い。作品に表れてくる緊張感は彼自身の綱渡りから生まれてくるものなのだろう。 「合理主義者の私と、神秘主義者の私がバランスを取り合って作品を作る。どちらに傾いても死が待ち受ける。」 彼の中での均衡と、彼と対峙し彼を超え...
作品の強度の源を窺い知ることのできる本人の語りが非常に興味深い。作品に表れてくる緊張感は彼自身の綱渡りから生まれてくるものなのだろう。 「合理主義者の私と、神秘主義者の私がバランスを取り合って作品を作る。どちらに傾いても死が待ち受ける。」 彼の中での均衡と、彼と対峙し彼を超えてあるものの両方が作品には織り込まれているように思う。あくまで濃密である。でも、やかましくない。静謐さの中の強度としてそれは現れる。それは彼が触れえた真実の厚みであり、彼を超えた真実の鳴りだと私は思う。
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