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ボクハ・ココニ・イマス の商品レビュー

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29件のお客様レビュー

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2024/07/15

梶尾さんを読むのは初めてなのであまり色々言うのもなんですが、設定と発想だけで押し切ってしまっているという印象を受けました。ここのところはどうなるのだろうと疑問に思っていた点などが最期まで不明瞭〜ということもあり、若干もやもやが残りました。ですが、設定や緊迫感は続きを早く読みたくさ...

梶尾さんを読むのは初めてなのであまり色々言うのもなんですが、設定と発想だけで押し切ってしまっているという印象を受けました。ここのところはどうなるのだろうと疑問に思っていた点などが最期まで不明瞭〜ということもあり、若干もやもやが残りました。ですが、設定や緊迫感は続きを早く読みたくさせ、大変読みやすい本でした。

Posted byブクログ

2017/07/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

バニッシング・リングの残時間表示が止まってしまうあたりまでは、「消失刑」による主人公の孤独もよく描かれていたのだけれど、そこからラストまではそれまでとのストーリーの方向がまったく変わってしまった感じがした。 テレパシー(?)で知り合った女性に恋心を抱くというのも唐突な感じ。 唯一やり取りができる存在だからって、そんな風に思うものなのかなあ。 また、センターが急になくなってしまったことや、イズミという少女にはなぜ主人公の姿が見えたのかが語られないままだったのも不満。 ラスト付近で地面に文字を書くシーンがあったが、それにはなぜリングが反応しなかったのか。 それまでは、確か意志をもって文字を書くとリングが首を絞めていたのに…。 「消失刑」という設定がおもしろかったので、もう少し丁寧に描いてほしかったところ。 文章の店舗と熊本市内の描写がリアルで迫ってくる分だけ、余計に残念だった。

Posted byブクログ

2016/05/18

知人女性を助けようとして傷害事件を起こしてしまった『浅見』は、刑事事件が短縮されると言う『消失刑』のサンプルになる。 現在試行段階にある消失刑とは、特殊なリングを首に嵌めることにより他人の目に映らなくなる。さらに、禁止事項をしようとすれば、リングが収縮して首を絞めるというものだっ...

知人女性を助けようとして傷害事件を起こしてしまった『浅見』は、刑事事件が短縮されると言う『消失刑』のサンプルになる。 現在試行段階にある消失刑とは、特殊なリングを首に嵌めることにより他人の目に映らなくなる。さらに、禁止事項をしようとすれば、リングが収縮して首を絞めるというものだった。 孤独に耐え、ようやく刑期も終わりを迎えるが、リングが外れないという危機に陥る。 刑期が短くなる上に、自宅で過ごすことができるなどの利点(受刑者側)はあるが、他者や情報には一切かかわることができない。さらには認識されないゆえの危険などなど・・・。初めに思ったのは、本を読むこともできないのは辛すぎるということ。刑務所内では許されてるよね?発信は出来なくても、取り込む分にはいいじゃん!と。 装着者の思考を読み取れるほどの技術がありながら、管理がずさん過ぎる。常に場所を把握できるのに、死んでもほっとくとか・・・。いや、あの流れで行くと、それも計画(何の?)内なのだろうか?等々の疑問は解決されず。 他人とのかかわれない孤独がテーマなので、そちらは、まあいいかってとこなのだろうけど、気になってしまって。主テーマの方も、流れは強引だし、表面的かなって気が。

Posted byブクログ

2016/05/12

続きが気になり一気に読めた。消失刑という姿の見えなくなる新しい刑を執行された主人公。究極の孤独を味わい、バニッシングリングのせいで自由が効かない中、大切な人をなんとか救おうとする。かつての同級生であり現ホームレスの荒戸とのやりとりも面白い。本当にこんな刑があったら嫌だな、と思いつ...

続きが気になり一気に読めた。消失刑という姿の見えなくなる新しい刑を執行された主人公。究極の孤独を味わい、バニッシングリングのせいで自由が効かない中、大切な人をなんとか救おうとする。かつての同級生であり現ホームレスの荒戸とのやりとりも面白い。本当にこんな刑があったら嫌だな、と思いつつ、私だったらどうするだろう、と考えながら読みすすめた。

Posted byブクログ

2015/07/25

題材が非常に面白い。中盤で盛り上がってくるものの後半はちょっと予想外の方向にいってしまいちょっぴり残念。でもストーリー展開はテンポよく一気に読んでしまいました。

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2015/07/20

 女性を護ったつもりが我を失ってやりすぎてしまい、相手にけがを負わせたとして懲役1年の刑が決まった浅見克則。しかし控訴もせず、反省もしている点が評価され、「消失刑」という試行段階の刑への代替を薦められる。刑期が8ヶ月短縮されると聞いて承諾した浅見だったが、その刑は世にも不思議な刑...

 女性を護ったつもりが我を失ってやりすぎてしまい、相手にけがを負わせたとして懲役1年の刑が決まった浅見克則。しかし控訴もせず、反省もしている点が評価され、「消失刑」という試行段階の刑への代替を薦められる。刑期が8ヶ月短縮されると聞いて承諾した浅見だったが、その刑は世にも不思議な刑だった。バニッシング・リングという首輪をつければ、家に帰ってもいいという。それをつけると人々の目からは見なくなる。そして誰かにコンタクトをとろうとしたり、多数あるルールを破ろうとすると、リングは容赦なく首を絞めつける。最初は戸惑ったものの、なんとか毎日を過ごす術を見つけた浅見は8か月の刑期を終えるが、なんとそこでリングが故障してしまい、解放されずにそのまま刑が続行されてしまう。  奇想天外な設定に、どう話をふくらませるんだろうと思っていたので、話の展開が全く読めなかったという意味ではすごい。ただ、その物語が残念ながらおもしろくない。最後は無理矢理ラブストーリーに持っていった感じだし、医学生グループの臓器売買で十数名が誘拐って……ばれてないわけないだろう。彩奈が殺されなければならない必要性も感じない。

Posted byブクログ

2013/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

刑務所のキャパの問題で試行されることになった「消失刑」 囚人は自由に動けるが、コミュニケーションや情報を得ることはできず、淡々と刑期を終えるまで暮らしていく、はずが。 首のわっかの故障で刑期が終わったにもかかわらず、リングが外れず、食料も手にすることができない状態で、世の中から見捨てられた主人公が奇跡的に臓器売買の被害に合おうとしていた女性を助ける。 そのあと、主人公は?きっちりとしたエンディングはないのですが、希望を感じさせる終わり方で読後感が良いですし、小説として楽しく読めました。

Posted byブクログ

2013/07/25

刑務所の容量オーバーから試験的に導入された「消失刑」…特殊な科学的技術を用いて他の人から自分が認識されなくなるという首輪を嵌められて刑期の間を過ごすという設定。あちこち突っ込みたくなる部分はあったが、おおむね楽しめたかな。最後がちょっと哀しすぎるかも。。

Posted byブクログ

2013/01/28

「懲役刑」か「消失刑」を選べと言われたら・・・。 ある程度の自由が与えられ、刑期の間はどのように過ごしてもかまわない。ただし、首につける特殊なリングでコントロールされ、周囲からは見えず人と接触しようとするとリングが首を絞める。まさに社会から抹殺された状態の“究極の孤独の刑”が「消...

「懲役刑」か「消失刑」を選べと言われたら・・・。 ある程度の自由が与えられ、刑期の間はどのように過ごしてもかまわない。ただし、首につける特殊なリングでコントロールされ、周囲からは見えず人と接触しようとするとリングが首を絞める。まさに社会から抹殺された状態の“究極の孤独の刑”が「消失刑」。 いろいろ考えさせられた作品。 リングが壊れてしまい「刑期終了通知書」が届いてもリングが外れず消失したままの主人公。ハラハラしながら読みました。途中の展開が強引な感じだけど、でも面白かった。

Posted byブクログ

2012/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1年の実刑判決を受けた克則は、実験段階にある〈消失刑〉を選択すると 8ヶ月に短縮されると聞かされる。 〈消失刑〉とは、首に装着させられたリングが特殊電波を放つことでまわりには見えなくなる刑。 本人は、自由に行動でき、基本的に身体的な苦痛はない。 しかし、禁止行動をすると、首のリングが締まり窒息させられる。 そのリングには、残り時間が表示され、カウントダウンされている。 禁止行動は、電話・PCの使用、手紙を書くこと、一般人に一定距離以上に近づくこと、 居住区から出ること。 〈消失刑〉を選択した克則は、8ヵ月を自宅で過ごすことになった。 自宅からはPCはもちろん、テレビやAV機器、携帯電話・携帯ラジオもなくなっていた。 娯楽は一切なし。 〈消失刑〉受刑者を管理するセンターで支給される食事を受け取るために、 センターに日参する以外にすることがない毎日を過ごすことになる。 が、カウントダウンしていたはずの首のリングが、 残り約30日というところで、数字がまったく変化しなくなってしまう。 その後、センターからは受刑終了の書類が届くが、リングが外れることもなく、 食事の支給がなくなり、そして・・・ 新しい事件に巻き込まれ、消失したままになってしまい、必死になる克則を応援し、案じ、 そして、ハラハラしながら読んだ。 究極の孤独と絶望がもっと深く書かれていたら良かったのにと思う反面、 全体的なバランスからこれくらいの方が読みやすいんだろうとも思った。

Posted byブクログ