宗教で読む戦国時代 の商品レビュー
専門的な内容だけど、読みやすくわかりやすかった。 当時の日本人は「天道」概念(おてんとさまが見てるよ、みたいな感じ)を持っていた。 信長や秀吉も然り。 彼らは宗教弾圧をしたわけではない。 むしろ戦国時代は宗教の並存が当たり前で、他を暴力的に排斥しようとする行為がだめだった。 為...
専門的な内容だけど、読みやすくわかりやすかった。 当時の日本人は「天道」概念(おてんとさまが見てるよ、みたいな感じ)を持っていた。 信長や秀吉も然り。 彼らは宗教弾圧をしたわけではない。 むしろ戦国時代は宗教の並存が当たり前で、他を暴力的に排斥しようとする行為がだめだった。 為政者はどうしようもなく排他的なグループがいた場合に、武力で持って制圧したのであり、教義に反対したり、そのグループの存在を否定しようとしたのではなかった。
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【著 者】神田 千里 (かんだ ちさと) 文学部史学科 教授〔日本中世史〕 宗教というテーマは、一般的に敬遠しがちなものだ。しかし、グローバル化する国際社会においてそれぞれの国や地域が共生していくためには、「宗教的要素を極小化して他に“科学的”な要因を求める従来型の思考よりも、...
【著 者】神田 千里 (かんだ ちさと) 文学部史学科 教授〔日本中世史〕 宗教というテーマは、一般的に敬遠しがちなものだ。しかし、グローバル化する国際社会においてそれぞれの国や地域が共生していくためには、「宗教的要素を極小化して他に“科学的”な要因を求める従来型の思考よりも、むしろさまざまな社会現象の背景にある宗教の影を捉える思考」のほうが、今後より重要になるのではないか、と本書は結ぶ。 織田・豊臣・徳川など、日本史のなかではもっとも人気のある「戦国時代」を、当時の宗教的行為や宗教心の側面から読み説いた一冊。戦国時代は復讐、決闘のような武力行使が当然のように行われていたが、一方で「法治国家」への原型ができた時代でもあるという。戦争ありきの時代に、戦争を否定し平和を願う心のうちは、宗教にこそあったのではないか―。 戦国期の宗教・信仰に関わる研究は少ないという中、「一向一揆」研究の第一人者である神田教授が著した話題の書。
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【著 者】 神田 千里(かんだ ちさと) 東洋大学文学部教授 講談社 宗教というテーマは、一般的に敬遠しがちなものだ。しかし、グローバル化する国際社会においてそれぞれの国や地域が共生していくためには「宗教的要素を極小化して他に“科学的”な要因を求める従来型の思考よりも、むしろさ...
【著 者】 神田 千里(かんだ ちさと) 東洋大学文学部教授 講談社 宗教というテーマは、一般的に敬遠しがちなものだ。しかし、グローバル化する国際社会においてそれぞれの国や地域が共生していくためには「宗教的要素を極小化して他に“科学的”な要因を求める従来型の思考よりも、むしろさまざまな社会現象の背景にある宗教の影を捉える思考」のほうが、今後より重要になるのではないか、と本書は結ぶ。 織田・豊臣・徳川など、日本史のなかでは最も人気のある「戦国時代」を、当時の宗教的行為や宗教心の側面から読み説いた一冊。戦国時代は復讐、決闘のような武力行使が当然のように行われていたが、一方で「法治国家」への原型ができた時代でもあるという。戦争ありきの時代に、戦争を否定し平和を願う心のうちは、宗教にこそあったのではないか―。 戦国期の宗教・信仰に関わる研究は少ないという中、「一向一揆」研究の第一人者である神田教授が著した話題の書。空前の歴史ブームともいわれる今、新たな視点にぜひ触れてみたい。
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(2010/3/15読了)一向一揆は宗教紛争などではなく、あくまで政治的争い。天道思想のもと、各宗派はゆるやかに共存。キリスト教が異端とされたのは、教義内容ではなく「他宗派を一切認めない排他性」が「日本国の和を乱す」と。キリスト教の攻撃性もなんだかなーと思ったが、「和を乱す」こと...
(2010/3/15読了)一向一揆は宗教紛争などではなく、あくまで政治的争い。天道思想のもと、各宗派はゆるやかに共存。キリスト教が異端とされたのは、教義内容ではなく「他宗派を一切認めない排他性」が「日本国の和を乱す」と。キリスト教の攻撃性もなんだかなーと思ったが、「和を乱す」ことを何より嫌うっていうのも実に日本らしいなあ~と。
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