暗渠の宿 の商品レビュー
芥川賞作家、私小説、生き様、乱暴、芝公園で凍死した不運の大正期の私小説作家藤澤清造を師と仰ぎ、祥月命日には菩提寺のある能登七尾まで出向き、老朽化した木製の墓標まで買い取り、部屋に抱かえ込む。 えらく評価が高いが、自分はあまり好きではない。
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まー、とにかくロクでもない男だなー、と思っているうちに、 だんだんその凄みに引き込まれてしまう。 凄いとしか言いようも無いからそう言うけど、 いったいなんなんだこの人は。 「美女と野獣」と揶揄された本年度芥川賞受賞作家の野獣の方の人。 西村賢太氏のデビュー作を含む私小説。 ...
まー、とにかくロクでもない男だなー、と思っているうちに、 だんだんその凄みに引き込まれてしまう。 凄いとしか言いようも無いからそう言うけど、 いったいなんなんだこの人は。 「美女と野獣」と揶揄された本年度芥川賞受賞作家の野獣の方の人。 西村賢太氏のデビュー作を含む私小説。 嫌悪とないまぜになった受け入れがたい共感を、 すごい腕力で叩き込んできます。
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物凄い面白い。 私小説はどことなく自身の生い立ちを音楽で表現する「ヒップホップミュージック」に相通ずるものがあるな、と読んでいて感じた。 彼女が欲しいが為に風俗嬢に入れ上げるデビュー作、「けがれなき酒のへど」が良かった。 自身の惨めさを客観的に見て、自虐的に心情や現状を吐露...
物凄い面白い。 私小説はどことなく自身の生い立ちを音楽で表現する「ヒップホップミュージック」に相通ずるものがあるな、と読んでいて感じた。 彼女が欲しいが為に風俗嬢に入れ上げるデビュー作、「けがれなき酒のへど」が良かった。 自身の惨めさを客観的に見て、自虐的に心情や現状を吐露する姿勢が良い。 風俗が好きな割には心はとてつもなくピュアで、そんな心の持ち主が薄汚い街で飲んだくれる哀愁が胸にしみる。
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コマッタ君の俺樣日記。読みやすい文体で、いろんな意味でわかりやすい私小説。この時代、元気ずけられる人、多いと思うよ。・・・いろんな意味で。
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社会生活不適合者についての社会生活不適合者による社会生活不適合者のための小説といったところだろうか。ダメなやつこそ底知れぬパワーを持ってる気がする。痛いなー馬鹿だなーダメだなーと思いつつグイグイ読まされてしまう。酷いやつらが出てくる割に以外にとても居心地が良い。
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