グリーン・ニューディール の商品レビュー
2009年に発行された本で、日本では工学博士をもつ鳩山政権下でした。その時点で進行中の米国の科学技術政策を「グリーン・ニューディール」という観点から紹介し、その上で、日本の科学技術政策への期待を語っている本です。まず、「日米のグリーン・ニューディール」という解説文が第1章にあり...
2009年に発行された本で、日本では工学博士をもつ鳩山政権下でした。その時点で進行中の米国の科学技術政策を「グリーン・ニューディール」という観点から紹介し、その上で、日本の科学技術政策への期待を語っている本です。まず、「日米のグリーン・ニューディール」という解説文が第1章にあります。また、当時の米国の科学技術政策を解説・展望した文章が、第3章にあります。これに挟まれた第2章には、「有識者が見るオバマ大統領の科学技術政策」として、日本の科学技術界の有識者14名が、短文を寄稿しています。冒頭の寄稿文では、ノーベル賞化学者・野依良治氏が「世界を共生に導く価値観の構築こそ今世紀の科学者の使命であり、また日本が目指すべき方向である」と述べています。この言にも窺えるように、ドラスティックに科学技術政策を進めていく米国の動向に、日本も乗り遅れるな、とくに持続可能な社会に貢献する分野では日本が最先端を走るべきだ、そのために国は積極的に支援せよ、というのが本書の基本的主張であると思われます。
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