親鸞(下) の商品レビュー
「真実はけっして安全なものではない」親鸞さんは強い信念をもって人生を突き進むのです。しかし美人の女性(なんでもこの時代は男性もその対象だった様なので、あえて女性と書かせていただきました。)を好きになったり上司に気にいられたのを嫉妬されたりと現代人以上の苦労をする物語りです。南無阿...
「真実はけっして安全なものではない」親鸞さんは強い信念をもって人生を突き進むのです。しかし美人の女性(なんでもこの時代は男性もその対象だった様なので、あえて女性と書かせていただきました。)を好きになったり上司に気にいられたのを嫉妬されたりと現代人以上の苦労をする物語りです。南無阿弥陀仏
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ここ数年の五木寛之の話に、オウム真理教の元教祖Aのことがよく出てくる。Aのような人間であっても念仏すれば救われるのか、という問題提起だ。 この本は、その問いに対する五木寛之の答えを出していると思う。 この本に黒面法師という悪行の限りを尽くす修験者がでてくる。このような人間が救わ...
ここ数年の五木寛之の話に、オウム真理教の元教祖Aのことがよく出てくる。Aのような人間であっても念仏すれば救われるのか、という問題提起だ。 この本は、その問いに対する五木寛之の答えを出していると思う。 この本に黒面法師という悪行の限りを尽くす修験者がでてくる。このような人間が救われるのか否かという問いが読者にも投げかけられてくる。 そして、綽空(親鸞)が言う。「救われる」と(下巻193頁参照)。 なぜ悪人であっても救われるのか? それはそもそも悪人、善人の区別さえつけないといった考え方がもとになっているようだ(下巻237頁参照)。 フィクションとしては、上巻が面白く、下巻はパワーダウンした感じがする。
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幼少期の忠範から、範宴、綽空、善信へと名前を変え、最後に親鸞となる。反乱分子として流刑に処されると同時に、俗名を与えられ藤原善信となる。親鸞として書かれているのは最後の数ページで、このタイトルとは。。。書中に、浄土真宗という言葉は一切出てこない。法然が説いた、念仏を唱えることによ...
幼少期の忠範から、範宴、綽空、善信へと名前を変え、最後に親鸞となる。反乱分子として流刑に処されると同時に、俗名を与えられ藤原善信となる。親鸞として書かれているのは最後の数ページで、このタイトルとは。。。書中に、浄土真宗という言葉は一切出てこない。法然が説いた、念仏を唱えることによって善も悪も無く救われるという教えは、親鸞によってさらによって更に研鑽される。当時は、人々は地獄というものを本気で信じており、社会の底辺で生きる下賤な民衆は自らの汚れや悪行から浄土に行くことは叶わぬことであると怖れながら暮らしていたのである。宗教とはそもそも、人生とは何か、どう生きてどう死ぬのかということを考える哲学である。
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山口晃さんの挿絵が入っている特装版を読みました。 面白くグングンお話に引き込まれ、興味深く読みました。
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2010.02.14 日本経済新聞に掲載されました。 2010.03.14 朝日新聞「売れてる本」で紹介されました。
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法然から親鸞へのつながりがよくわかった。信じ合い、託し託される深い絆にあこがれの気持ちを抱いた。 厳しい修行に励む強い精神力もあるが、まっすぐに物事の本質をつかむ資質は生来のもののように思える。一筋に仏道に邁進する姿はとても美しい。一途でかたくなでもあるが、そういう不器用さが、...
法然から親鸞へのつながりがよくわかった。信じ合い、託し託される深い絆にあこがれの気持ちを抱いた。 厳しい修行に励む強い精神力もあるが、まっすぐに物事の本質をつかむ資質は生来のもののように思える。一筋に仏道に邁進する姿はとても美しい。一途でかたくなでもあるが、そういう不器用さが、友や伴侶を引き寄せたのかもしれない。
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