親鸞(下) の商品レビュー
信心とは何か。念仏とは何か。つきつけられた話でした。人々に根付く仏教はこうして広まっていったのかもしれないと思った話でした。親鸞の心の動きは、僧侶ではない私たちと同じでした。引き込まれた作品でした。
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善人、悪人のキャラクターがはっきりしていて、エンターティンメントのドラマのようで、軽く楽しめた。親鸞初心者の私にはちょうどいいストーリーだった。
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「念仏すれば浄土に往生できるのか?」と聞かれ善信は「私は浄土に行ったことがありません。ですから師の言葉を信じるしかないでしょう。信じるというのは、はっきりとした証拠を見せられて納得することではない。信じるのは物事ではなく人です。その人を信じるゆえその言葉を信じるのです。」と答えま...
「念仏すれば浄土に往生できるのか?」と聞かれ善信は「私は浄土に行ったことがありません。ですから師の言葉を信じるしかないでしょう。信じるというのは、はっきりとした証拠を見せられて納得することではない。信じるのは物事ではなく人です。その人を信じるゆえその言葉を信じるのです。」と答えます。若き親鸞を描く物語。
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親鸞は仏の真の姿を求め続け、どれほど修行に打ち込もうとも、 おのれの消えない迷いに苦悶しながら、その先に何を見出したのだろうか。 平易な文章でありながら、描かれる人物達は実に生き生きとしていて 大変読応えがあると思いますよ。 中高生でも十分読めるはずです。
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親鸞誕生までのお話。 仏教が時代の要請にどのように応えていったか理解しやすい。 エンタテイメント要素が強いのでサクサク読める。 それと引き換えに台詞を中心とした時代考証は切り捨てられているが。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
親鸞は比叡山を下りて民衆のなかに混じって念仏をひろめる法然の弟子となる.上巻よりは読み応えがあるが,妻とその妹を悪い坊主に人質に取られてあわやというところで助けが入る等まるで安物の時代劇のよう.親鸞の教えも有名な「善人なおもって往生す.いわんや悪人をや」以上に深く掘り下げられることは無い.最後の方で比叡山が念仏を目の敵にして攻撃するあたりは面白い.
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実在の人物、歴史の事実とフィクションをうまく組み合わせて、宗教家としての親鸞としてだけでなく、波乱万丈の活劇ストーリーに仕立てられており、最後まで飽きさせない。例えば、下巻の準主役 安楽房遵西について少し調べてみたが、斬首刑に処された歴史上の事実があり、もう一人の準主役 黒面法師...
実在の人物、歴史の事実とフィクションをうまく組み合わせて、宗教家としての親鸞としてだけでなく、波乱万丈の活劇ストーリーに仕立てられており、最後まで飽きさせない。例えば、下巻の準主役 安楽房遵西について少し調べてみたが、斬首刑に処された歴史上の事実があり、もう一人の準主役 黒面法師はフィクションで、この二人がストーリーにメリハリを付けている。
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浄土真宗の開祖である親鸞の青年期までを描いています。読みやすい文章で上・下巻ともイッキに読めます!!北陸中日新聞に現在連載中の続編も気になるところ。親鸞聖人750回忌である今、ぜひ一読しておきたい作品です。
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上巻に続いて読破。下巻は範宴と呼ばれていた僧が聖としての開眼と法然上人との出会い。民の中で念仏の教えを信じ、親鸞として開眼するまでを描いている。全体的に仏教や浄土の教えを懇切丁寧に教授したい意図はわかるが、小説のキャラクターに喋らせると少し説教臭くなる。後半になると展開が早すぎて...
上巻に続いて読破。下巻は範宴と呼ばれていた僧が聖としての開眼と法然上人との出会い。民の中で念仏の教えを信じ、親鸞として開眼するまでを描いている。全体的に仏教や浄土の教えを懇切丁寧に教授したい意図はわかるが、小説のキャラクターに喋らせると少し説教臭くなる。後半になると展開が早すぎて、小説としても少し物足りなさが残る。人物の描写力は凄いが、エンターテイメントとしての力強さには若干疑問の残る出来。
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ある結論に、達しています。善と悪について、人間は、そのいずれかではないと。 暗い闇の部分が、全てにあるのではないかと。 自分が、良かれと思った行為が全てに対して必ずしも良いとは限らないと。 世の中から悪だとされている人や行為の中に自分を見ない人はいないのではないか。 全ては表裏一...
ある結論に、達しています。善と悪について、人間は、そのいずれかではないと。 暗い闇の部分が、全てにあるのではないかと。 自分が、良かれと思った行為が全てに対して必ずしも良いとは限らないと。 世の中から悪だとされている人や行為の中に自分を見ない人はいないのではないか。 全ては表裏一体のような気がします。
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