私にとっての加藤周一 の商品レビュー
中国新聞記者で学生の時に加藤周一の講義に出ていたという道面雅量さんの文章に私は思わず涙する。ほんとそうなのだ、と思う。「世には多くの心温かき人がある。また少なからず考える人がある。しかし心温かき人が必ずしも考える人であるとはかぎらない。いわんや、考える人の心が温かいことは、むしろ...
中国新聞記者で学生の時に加藤周一の講義に出ていたという道面雅量さんの文章に私は思わず涙する。ほんとそうなのだ、と思う。「世には多くの心温かき人がある。また少なからず考える人がある。しかし心温かき人が必ずしも考える人であるとはかぎらない。いわんや、考える人の心が温かいことは、むしろ稀である」加藤さんは自分は「考える人」だという強い自負を持っていたと思う。だが、「心温かき人」については、そうではないからそうありたい、と思っておられた気がする。それがこの文章を書かせていると思うのだ。
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