シュガーダーク の商品レビュー
冤罪により逮捕されたムオルは、共同墓地に送られ墓穴を掘る労働を課せられる。そこで出会った墓守と名乗る少女メリア。ムオルは脱走のためメリアに近付こうとする。 極限状態に於けるボーイミーツガール。物語冒頭から重苦しい空気に満たされ、謎に満たされています。 ムオルは自分が掘る墓穴が人...
冤罪により逮捕されたムオルは、共同墓地に送られ墓穴を掘る労働を課せられる。そこで出会った墓守と名乗る少女メリア。ムオルは脱走のためメリアに近付こうとする。 極限状態に於けるボーイミーツガール。物語冒頭から重苦しい空気に満たされ、謎に満たされています。 ムオルは自分が掘る墓穴が人類の天敵である死なずの怪物「ザ・ダーク」を葬るものであることを知り、メリアがザ・ダークを葬るのに我が身を犠牲にしていることを知る。 はじめは脱走のためだった。しかしメリアに課せられた過酷な運命を知った時、ムオルはメリアのために行動する。 主人公であるムオルの視点で語られる物語は、ムオルの心情を丁寧に描き、その変化を自然なものとします。いや変化というよりもはじめから芽生えていた思いに気付く過程かもしれません。 舞台設定は特異なものです。怪物の設定にはやや無理があるようにも感じます。しかしその設定を巧く利用しながら、少年と少女の物語に昇華されているのです。 この世界だからこそ成し得たふたりの関係。そこに感情の山場を持ってきた上でのラストシーンの素晴らしさ。堪能しました。
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少年向けライトノベルファンタジーとして小さいながら適度にまとまった一作 『サクラダリセット』ほど作者に個性感じないが 『戦う司書』の1巻よりは読みやすい 今後に期待 しかし表紙の「ガー」の位置が面白いな
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冤罪により逮捕された主人公の連れ行かれた先は 薄暗い共同墓地。 墓地という場所のため、出てくる人物は 主人公と、そこにいた老人と、何故かいる少女 それに怪しげな少年。 逃げられないように、と教育された犬がいますが どうやってここまで教育したのか。 そちらの方が気になります。 ...
冤罪により逮捕された主人公の連れ行かれた先は 薄暗い共同墓地。 墓地という場所のため、出てくる人物は 主人公と、そこにいた老人と、何故かいる少女 それに怪しげな少年。 逃げられないように、と教育された犬がいますが どうやってここまで教育したのか。 そちらの方が気になります。 逃げようと考える主人公と、何もしらない少女。 ただの気味が悪い老人かと思いきや…という なかなか悪知恵が働いています。 薄暗い場所で、土を掘り、暗がりにて語る。 静かに、というより、静かな淡々とした話。 そのせいか、最後の光がまぶしかったです。 しかし冤罪…。 犯人、誰だったのでしょう?
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ダークな雰囲気がとても好みでした。幸せは人それぞれなんだよな。丁寧にキャラクターの思考を積み重ねているので、最後の結末にもキャラクターが抵抗をさほど感じないという事を、読んでいて納得できた。 今後があったらきっともっと色々と苦悶するのだろうし、カラスについてもいいキャラクターなの...
ダークな雰囲気がとても好みでした。幸せは人それぞれなんだよな。丁寧にキャラクターの思考を積み重ねているので、最後の結末にもキャラクターが抵抗をさほど感じないという事を、読んでいて納得できた。 今後があったらきっともっと色々と苦悶するのだろうし、カラスについてもいいキャラクターなので、続きがあるともっと深く楽しめるなあと思いました。
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ダークな世界観で繰り広げられるボーイ・ミーツ・ガール。 仄暗い空気感と、斬新な設定が魅力。 作者のデビュー作であり、確かな文章力と、 プロットの完成度から大いに期待された作品だった、が その圧倒的な評価の高さがプレッシャーとなったのか、一向に続きは書かれず、結局今に至る。 余談...
ダークな世界観で繰り広げられるボーイ・ミーツ・ガール。 仄暗い空気感と、斬新な設定が魅力。 作者のデビュー作であり、確かな文章力と、 プロットの完成度から大いに期待された作品だった、が その圧倒的な評価の高さがプレッシャーとなったのか、一向に続きは書かれず、結局今に至る。 余談であるが2013年現在、別レーベルで違う作品をスタートさせている
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もう、唸るほどに文章も構成も上手い。スニーカー大賞受賞も納得の出来だ。今のところ、続刊が読めなそうなのが寂しくて仕方ない。
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作中一貫して漂う静かに暗い雰囲気はいい。 しかし、物語の核心に迫るまでの序盤中盤が退屈で、あまり身がない話のように感じた。 悪くはない、良いかと言われればまあ、良い。だけどすごくいいかと言われればそれはない。 小説になるための材料がだいぶ足りてない感じ。
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墓掘りと墓守りの話。 少し不器用で力強く誠実な主人公と、線の細い寡黙な少女に惚れ惚れ。森の静謐さと地中から溢れる異端、昼と夜の区別がとても美しく妖しい。 イラストのmebae氏の描く光と闇が、とても美しく世界観を描き出していた。 2010/06/21
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最後のぶっとび加減が 凄く面白かったです! 正直 途中はさらっと読み進んでたんですが 後半!本当、最後の最後あたり、 予想しない行動に出たので がばっと布団をはねのけて読みました(笑) この爽快感は素晴らしい。 カラスが好きですー!
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学校や家族とうまくいかず、目にとまった本を片っ端から買っていった時に読んだ本です。 私の好きなジャンルではなかったのですが、とても読みやすく、ミステリアスな感じがとてもよかったです。まぁ、主人公はすごい厨二ですけどw
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