こんな私が大嫌い！ の商品レビュー

中村うさぎ【著】

2010/07/13

［　内容　］
「あるがままの自分を受け入れて、自分を好きになりなさい。」って、そんなのウソだろ！！！…と思う世のすべての女性におくる、すべてのなぐさめとウソばっかりのキレイごとを蹴散らしつつ、自分嫌いの呪いを解き放つための、待望の１冊。

［　目次　］
はじめに　あなたは自分が嫌いですか？
１　「人と自分をくらべるな」ってホントだろうか？
２　「自分の顔が大嫌い！」
３　「自分のカラダが大嫌い！」
４　「自分嫌い」という呪い
５　「自己評価って上げられるの？」
６　「自分嫌い女」の半生
７　「自虐ギャグ」のススメ
８　「自分の性格が大嫌い！」

［　ＰＯＰ　］

［　おすすめ度　］

☆☆☆☆☆☆☆　おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆　文章
☆☆☆☆☆☆☆　ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆　メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆　冒険性
☆☆☆☆☆☆☆　読後の個人的な満足度
共感度（空振り三振・一部・参った！）
読書の速度（時間がかかった・普通・一気に読んだ）

［　関連図書　］

［　参考となる書評　］

2010/06/11

思春期の女子に是非読んで欲しい一冊。
「自己評価が低い」＝「自己評価が高すぎる」って事なんだなぁと納得。自分に求めるレベルが高すぎて挫折して自己評価が下がるって事は「自分はデキる！！」と思いすぎてる訳だから。
期待値を下げれば良いってもんじゃないけど、その仕組みを知っておくだけで随分楽になるはず･･･。

2010/03/24

しばらくパン！セを見てない間に、新しいのが出ていた。いよいようさぎもパン！セに登場か～　うさぎが整形したあとの心模様について書いたところがおもしろかった。

▼私、整形してよかったと、ホントに思ってる。でもね、それは私が綺麗になって自分の顔を好きになったからじゃないの。
　じつは、整形には、思いもよらない効果があったのよ。

　「整形して顔を変えちゃったんだから、どうせ、これは私の顔じゃない」

　整形してからの私は、自分の顔について、そんなふうに思うようになった。そしたら、すごくラクになったんだよ！
　…（中略）…
　整形してからは、「綺麗」って言われようが「整形したくせにブス」って言われようが、何とも思わなくなった。だって、これは私の元々の顔じゃなくて、ドクターの作った顔だもん。
　…（中略）…
　そう。整形した途端に、私の顔は、私のものではなくなった。「私の顔」なんだけど、「他人の作品」でもあるから、「100％私自身」ではないわけよ。すると、「ブス」という否定的な言葉を投げかけられても、「自分を否定された」ような気がしなくなったの。（pp.35-37）

ここを読んで、へええええええ、と思った。私はなぜかいつの間にか「整形」について勝手な印象をもってるなとも思った（その勝手な印象を、私はいつどこでもってしまったんやろうとも思った）。

自分を笑い飛ばせるようになれたら（＝自分自身のことを距離をもって見られるようになれたら）だいたい大丈夫、とか、「短所」と「長所」は同じ部分の裏表なんじゃないかとか、さらさら～と読めるなかに、くっ、と心にひっかかる話があった。

2010/02/18

さわやかな読後感。励まされる思春期の子は結構いるかも。学生時代のことをいろいろ思い出してちょっとセンチメンタル。しかし15分で読めるよ、と貸されて本当に15分で読み終わった。

2010/02/16

「自分嫌い」の裏側は「自分を好きすぎる」のかもしれない。

全くその通りですね。

でも「理想の自分」を掲げるのも悪くない、
使い方が重要だとのこと。

自分の欠点を笑えるくらいに自分と距離を置くこと

これを肝に銘じて、自分嫌いをときにはエンジンに
ときには自分の欠点を笑って適度な距離感を

これレビューじゃないか
まぁ、いいか

2010/01/27

NASA推奨･直接引き寄せ本じゃないですが
ﾀﾞﾏｻﾚﾀと思ってぜひ女性に読んでほしい共感本
＆読者後、直接引き寄せとか関係ないなんて言ったけど、
局長どこでこんな今のあたしに必要な本見つけてくるの？
紀伊國屋本店１階の奥あたり？　図書（＠NASA局長）

2010/01/23

自分に距離をおいてみる、好き・嫌いという執着から解放される、とあったけど、生きることの苦しみは、古今東西、「克服」できる、という種類のものではなく、やはり「解放」という言葉が使われるものなのかな・・・としみじみ。
なんか仏教的だけど、どこまで行っても離れられないのが自分だからな・・・

2010/01/13

　中村うさぎのタイトルとおりの「自分が嫌い」な子供たち向けの作品。
　編集者はなぜこれを中村うさぎに依頼したんだろう。
　変な意味じゃなくて、よくこれだけ書けるって分かったなぁ。すごいなぁと思った。ヘタなセンセイが書く本よりまとまっている。

　自分の顔が嫌いだったけど整形してみたら、自分と美容整形の先生の作品だから「顔が悪い」と言われても、「ドクターが悪い」と客観視できるようになった、というのは中村うさぎにしか書けない。すごい。

　自分の短所の裏側にある長所を見る、というのは分かるけど、長所の裏側にある短所も見ようね、という客観視レベルもすごい。

2011/09/06

あっという間に読める中高生向け新書だが、ばかにしてはいけない。韜晦なしのストレートな語り口が、書き手の腹の据わり具合をはっきりと示している。「自分嫌いは自分好き」「自分を好きになんかならなくてもいい」「短所と長所は裏表」みんないちいちうなずける。「自分を笑おう」←これはちょっと難しい…。嫌いな自分を追いつめ拒食症で死んだカレン・カーペンター。心から悼んで書かれたのが伝わってきた。筆者のようにもがきながらも生きていたら、次のように思える日が来たかもしれないのに。「何も手に入らない人生なんてあり得ないの。私は５１歳だけど、周りを見渡してみると、誰もが何かしら手に入れてるわ。それは、平和な家庭だったり、やりがいのある仕事だったり、人それぞれ。だけど、みんな、自分が選んだものを愛してる」