新妻「贖罪」 の商品レビュー
軽い凌辱と粘着質な開発・調教
長編としての前作が『新妻と誘拐犯-密室の48日間(フランス書院文庫)』なので随分久し振りな気がする。そして随分ライトになっている。ヒロインをじっくりねっとりじわじわと堕としていく過程が肝の作風に変わりはないので、ある意味これがイマドキの凌辱作品なのかもしれない。つまり、前作のよう...
長編としての前作が『新妻と誘拐犯-密室の48日間(フランス書院文庫)』なので随分久し振りな気がする。そして随分ライトになっている。ヒロインをじっくりねっとりじわじわと堕としていく過程が肝の作風に変わりはないので、ある意味これがイマドキの凌辱作品なのかもしれない。つまり、前作のようながっつりハードで無理矢理な内容を期待すると肩透かしである。極めて王道な設定にストーリーに結末、特に前半はあまりにウブなヒロインの弱い抵抗振りと、その割に早い絶頂にイマイチな印象もある。69までの第一章から正常位(第二章)、後背位(第三章)、対面座位(第四章)、騎乗位(第五章)と変化も乏しい。しかし、まるごと1章かけて1つの体位での交わりに持ち込むまでの過程がかなりいやらしい。時を変え所を変えて執拗かつ様々な迫りと責めで追い込むのである。この辺りはなかなかナイスと言える。弱みを握られていることであからさまな抵抗も拒絶もできないヒロインも、その心こそ折れないのだが、理性に反して昂ぶる官能に困惑しながら翻弄されていく様や、次第に慣れてしまい、狂わされて訳が分からないまま受け入れていく変化を上手に描いている。この中盤の流れは狡猾な中年男からの実にねちっこい開発と調教であり、未知の愉悦を覚え込まされたヒロインは各章で必ず絶頂に達して中出しされている。そして、クライマックスとなる第六章では一転して後背位~まんぐり返し~お尻という連続技で盛り上げるのだが、ここでストーリー的にも絶妙な捻りを2度効かせた、ちょっとしたどんでん返しで深みを持たせている。ここに至ってようやくヒロインの心も完全に堕とすことに成功するのである。また、これらを補う挿絵も抜群である(絵師さん GRIFON 氏だったのね、納得)。読了後には「悪くないな」と思えるし、何より実用度は高い作品である。
DSK
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