横道世之介 の商品レビュー
映画化もとっくにされていて昔から存在を知ってるお話を、前知識無しで今更ながら読んだ。 結果、なぜ今まで読まなかったんだろう?!と思うくらいには好きなテイストの本だった。 調べてみたら、なんと続編も2つくらい出てるんですね。全然知らなかったです。 物語は、バブルの頃の大学1年生男...
映画化もとっくにされていて昔から存在を知ってるお話を、前知識無しで今更ながら読んだ。 結果、なぜ今まで読まなかったんだろう?!と思うくらいには好きなテイストの本だった。 調べてみたら、なんと続編も2つくらい出てるんですね。全然知らなかったです。 物語は、バブルの頃の大学1年生男子の1年のお話。田舎から上京してきた、横道世之介。名前もなんだかふざけているし、本人も(至って真面目なのだろうけれども)飄々としていて面白い。 周りのキャラクターも濃くて、学生ならではのゆるっとした空気のまま、ひと月ひと月が過ぎていくような一冊。学生の時ってそうだったなと思い出しながら読み始める。 そんな何気ない日々の中で、登場人物たちは人生を変えるような出来事をそれぞれが実は通過し、そしてそれもまた日常のひとつとして同じトーンで描かれているのが興味深い。実際に人は、あれが実は自分の人生のエポックメーキングな出来事だったなんてことはあとから振り返ってわかるわけで、そのときはただ一日一日をたんたんと生きている。それがこの小説でも表現されていて、登場人物たちとともに疑似体験しているみたいだった。 作者吉田修一の本では、国宝が好き。あれも一人の人の日々、人生がじっくり描かれている。しかしあちらは人間国宝の人生を追ったもので大河的、こちらは市位の人である横道世之介の物語で言うなれば朝ドラ的? 対比的に感じた。 合間合間で、二十年後ぐらいの登場人物それぞれのシーンが挟まっていて、そこはかとなく不穏な感じが徐々にしてくる。そうして少しずつなにが起こったのかを読者は知る。人生って諸行無常、関わった人たちとの関係も変わっていく。でも関わったことにより、お互いの人生に多かれ少なかれ影響している。そういうことが、多層的でグラデーション的につくられている物語から、じんわり伝わってくる。 主人公、続編ではなにが描かれてるんだ?読んでみます。
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大学進学で長崎から上京してきた横道世之介18歳。世之介ののんびりと穏やかな日常を描いた作品。世之介の人となりに心が癒される。悲しいんだけれど心が温かくなった。
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バブル期に大学生として上京してきた横道世之介の一年間。と世之介の周りの人達の20数年後。 真面目なんだか抜けてるんだかフワフワしてるのに一途でおもいやりがある。こんな友達が欲しいなと思わされる。 まさかな展開に「えっ!」て声が出てしまった。 祥子の変貌振りが1番びっくりだった。
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世之介君という大学1年生の日常。多分舞台は1980年代。派手な子じゃないから、登場する友人の数は多くないけど、一人一人と大事に付き合ってるのがよく分かる。世之介の視点を借りて、大学生のラフな日常を追体験してるようで、すっごく面白かった。 突然、一瞬だけ、話が未来に飛ぶことがあるん...
世之介君という大学1年生の日常。多分舞台は1980年代。派手な子じゃないから、登場する友人の数は多くないけど、一人一人と大事に付き合ってるのがよく分かる。世之介の視点を借りて、大学生のラフな日常を追体験してるようで、すっごく面白かった。 突然、一瞬だけ、話が未来に飛ぶことがあるんだけど、世之介の未来に不穏な影がよぎって、すごくドキドキしてる。 続編読まなきゃ。
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なんでもっと早く読まなかったんだ⁉︎と後悔。 あの頃の時代の空気を思い出し、友だちの友だちの友だちくらいに世之介の知り合いがいたような気がしてきた。 純粋に愉快な青春小説を楽しんでいたのに、最後がわかるといちいち鼻の奥がツンとしてきて辛かった。
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呑気で素朴な少年の話。読んでいると、なんとなく優しい気持ちになる。最後の母の言葉には、納得させられ、思わず涙が出た。
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普通の大学生の話なのに、なんでこんなにサクサク読めるんだろう 時代も違うけどそれすら感じさせない さすが
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以前吉田修一さんのパレードという作品を読みました。そして横道与之介が2作品目。 うまく言語化できないのですが、この作品の中で迷子になってしまう自分がとても心地よい。最後の1ページを読んだ後にまだ小説の中から抜け出せない感覚味わえました。 なんなんでしょうこの感覚は、続編も読んでみ...
以前吉田修一さんのパレードという作品を読みました。そして横道与之介が2作品目。 うまく言語化できないのですが、この作品の中で迷子になってしまう自分がとても心地よい。最後の1ページを読んだ後にまだ小説の中から抜け出せない感覚味わえました。 なんなんでしょうこの感覚は、続編も読んでみたいと思います。
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上京して大学生活を送る世之介の1年の物語。 あの頃、バブルで、「サラダ記念日」がヒットして、映画は「ハチ公物語」に「トップガン」、パソコンや携帯電話はまだ普及してない頃でテレホンカードとか使ってたなって・・ そうそう学生時代そんな奴いたよねって回想するなかに世之介がでてくる。当た...
上京して大学生活を送る世之介の1年の物語。 あの頃、バブルで、「サラダ記念日」がヒットして、映画は「ハチ公物語」に「トップガン」、パソコンや携帯電話はまだ普及してない頃でテレホンカードとか使ってたなって・・ そうそう学生時代そんな奴いたよねって回想するなかに世之介がでてくる。当たり障りのないサブキャラなだけに憎めない存在、ある人にとっては名前ぐらいしか思いだせなかったり全然記憶になかったり、 サンバサークルに成行きで入ってしまった時の仲間の倉持と阿久津唯←’この人だけいつもフルネーム) サークルの先輩にバイト紹介してもらったり クーラーのある加藤の部屋に入浸ったたり 車校に行ったり、 知りあったお嬢様の祥子と仲良くなったり 年上の謎の女千春に興味を持ったり 高校時代の元カノのさくら 勉学にサークル、バイトに恋愛と学生時代はイベント多くて多感な10代は長く感じるのだけど大人になってみて振り返ったら一瞬の出来事だったとか 世之介を回想するシーンが数箇所か挟まれていて、ノスタルジーが増すなかフラグがたったりして、それがより切なさを呼びました。 鉄道事故のこと知っちゃってからは読み進めるのが辛くなってしまったりでした。恋人だった祥子でさえ、初めて世之介が写した写真、最初に見せて欲しいってお願いしたの自分なのに20年も経つとそんな約束したことも忘れちゃってるし、写真見てもどこで撮ったのかわからない感じだし、そんなもんなんですよね。 世之介、馬鹿正直で、成行き任せでなんも考えてなさそうだし、目先のことに振り回されて、所々真剣に考えたり、脱力したり、何だかんだで主人公なだけに気になってたのに。 続編も借りちゃったんだけど、世之介のこと知れば知るほど愛着湧いてきて結末が解ってるだけに先が読みたいって思いになれなくって悩んでしまう。
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いろんな方が高評価されていて、とても気になったのでよんでみました。モデルとなった方が実在するのにもびっくりでした。 世之介のキャラが憎めないのがいいね。周りの人もみんな世之介を愛しているのがよくわかった。 途中に電車事故の話を織り込まれているので、亡くなっているのがわかりとても残...
いろんな方が高評価されていて、とても気になったのでよんでみました。モデルとなった方が実在するのにもびっくりでした。 世之介のキャラが憎めないのがいいね。周りの人もみんな世之介を愛しているのがよくわかった。 途中に電車事故の話を織り込まれているので、亡くなっているのがわかりとても残念だなぁと思いがありました。
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