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悪党 の商品レビュー

3.8

86件のお客様レビュー

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2017/12/15

姉を性犯罪被害で亡くした佐伯。警察官になるもののとある事件で退官し、伝手で元警察官の木暮の元で探偵として細々と生きていた。ある日舞い込んだ依頼は、かつて自分たちの息子を殺した男の消息を調べて欲しいという犯罪被害者家族からの訴えだった。 被害者家族、加害者家族、そして本人たち。何...

姉を性犯罪被害で亡くした佐伯。警察官になるもののとある事件で退官し、伝手で元警察官の木暮の元で探偵として細々と生きていた。ある日舞い込んだ依頼は、かつて自分たちの息子を殺した男の消息を調べて欲しいという犯罪被害者家族からの訴えだった。 被害者家族、加害者家族、そして本人たち。何をもって許せるのか、そもそも許す必要があるのか。それぞれの立場からの答えが書かれているわけだけど、非常に難しい。私なら許そうとは思えないけれどずっとそれを抱えて生きていくのは確かに辛い。悪党たちはどこまでいっても悪党で、そこに悲しみも見えるような書き方をしているけど不快感しかなかった。すっきりはしないけど考えさせられる本ではあった。

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2017/09/05

最近読みまくっている薬丸岳。犯罪被害者&その家族がその後をどう生きて行くのか…というのはこの人の一つのテーマなんだろうな…重いけど、どうであれば赦せるのか…って考えさせられる。

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2016/10/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高校生だった姉のゆかりは14年前の俺の誕生日に殺された。29歳になった俺は今心に憎しみの炎を持ちながら探偵をしている。 犯罪前歴者の追跡調査を請け負う探偵事務所にまいこむ依頼の連作短編。 「悪党」…調査対象:振り込め詐欺の坂上は中学の頃同級生の健太を恐喝志望校のうえ殺害。依頼人:健太の両親。 「復讐」…調査対象:前畑美代子は16年前1歳と3歳の子供の育児放置の末1歳の子を殺害。依頼人:当時3歳だった生き残りの兄。 「形見」…調査対象:松原文彦は15年前女子大生を暴行し殺害。依頼人:姉。 「盲目」…調査対象:町村優子は男に貢ぐために4年前に勤務する信用金庫の金を横領。依頼人:優子の兄(?) 「慟哭」…調査対象:久保田篤史は12年前ナンパした女性を車内で暴行。依頼人:久保田の弁護士鈴木。 「帰郷」…キャバ嬢の冬美がゆかりの殺害犯寺田に暴行され入院。 「今際」…ゆかりの殺害主犯榎本和也の追跡調査。

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2016/01/11

出所した犯罪者のその後を、被害者やその遺族が探偵に依頼して、調べていく。探偵から報告を受けた依頼者はその後どうするのか。復讐するのか、許すのか、それとも、、、 報告を受けた被害者、遺族の行動がそれぞれ異なり、面白かった。 どうやっても犯罪者を許すことはできないかもしれない。 ど...

出所した犯罪者のその後を、被害者やその遺族が探偵に依頼して、調べていく。探偵から報告を受けた依頼者はその後どうするのか。復讐するのか、許すのか、それとも、、、 報告を受けた被害者、遺族の行動がそれぞれ異なり、面白かった。 どうやっても犯罪者を許すことはできないかもしれない。 どうやったら償えるのか。 犯罪者は幸せになってはいけないのか。 幼い兄弟を育児放棄して、弟は死亡。 兄がその後の母親のことを探偵に依頼する話が一番印象的だった。

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2015/10/12

初の薬丸岳。被害者家族が出所した加害者のその後を探る話。重く酷なテーマなのに、文体があっさりしていて、一気に読み上げた。償いとは何か、許しとは何か、考えさせられる本。

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2015/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『天使のナイフ』が面白かったので、連続読み。 こちらも少年法のお話。 『天使のナイフ』はただただ復讐の焔を押し出すストーリーだけど、こちら『悪党』の方は感動場面(お父さんとの場面)もあり、お話の展開も好きな作品。 重いテーマの少年法を、見事に書ききった作者は素晴らしい。次は『虚夢』を読む。

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2015/06/19

犯罪被害者の家族の心の傷、決して元には戻らない暮らし、何より失われた命は二度と戻らない。でわ、どうすれば救われるのか? 犯人の死をもって?復讐? 憎しみを糧に生きることの虚しさとか、つらかった。最後はあっけなく終わり、消化不良な感じだったけど、答えの出ないテーマだけに仕方ないかな...

犯罪被害者の家族の心の傷、決して元には戻らない暮らし、何より失われた命は二度と戻らない。でわ、どうすれば救われるのか? 犯人の死をもって?復讐? 憎しみを糧に生きることの虚しさとか、つらかった。最後はあっけなく終わり、消化不良な感じだったけど、答えの出ないテーマだけに仕方ないかな。小説としては、明るい兆しで終わりよかった。

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2013/12/10

柚月裕子さんの『最後の証人』になんとなく雰囲気が似ていると感じました。素敵です。最後ちょっと尻すぼみですが。。。

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2013/11/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「友罪」を読み、薬丸さんの本を読んでみようということでその4。 あることがきっかけで警察を辞めた主人公が探偵として いくつもの依頼にかかわっていく中で、 自分の姉を殺した犯人を捜し、最終的に会い、どうするのか…という話でした。 途中で出会った女性と最後には上手くいくのでは…という希望のもてる終わり方で、最後はほっとしました…。

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2013/09/11

最期の対面シーンがちょっと物足りない感じがしましたが、一気に読みました。エピローグで救われました。でも、罪なき人が「いつでも笑っていいんだぞ。いや、笑えるようにならなきゃいけないんだぞ。おれたちは絶対に不幸になっちゃいけないんだ」という想いを持って人生を過ごしていかなくてはならな...

最期の対面シーンがちょっと物足りない感じがしましたが、一気に読みました。エピローグで救われました。でも、罪なき人が「いつでも笑っていいんだぞ。いや、笑えるようにならなきゃいけないんだぞ。おれたちは絶対に不幸になっちゃいけないんだ」という想いを持って人生を過ごしていかなくてはならないのは、とても理不尽で納得がいきません。

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