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身もフタもない日本文学史 の商品レビュー

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20件のお客様レビュー

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2024/09/03

 小説家清水義範による日本文学史。講談社文庫の「理科」「社会」「国語」「数学」といった学び直しの教養エッセイのカテゴリーの一冊。  源氏物語から始まって、枕草子、平家物語、徒然草、奥の細道などの古典や夏目漱石、森鴎外などの近代文学など日本文学史の大きな海の中に浮かんでいる島々を取...

 小説家清水義範による日本文学史。講談社文庫の「理科」「社会」「国語」「数学」といった学び直しの教養エッセイのカテゴリーの一冊。  源氏物語から始まって、枕草子、平家物語、徒然草、奥の細道などの古典や夏目漱石、森鴎外などの近代文学など日本文学史の大きな海の中に浮かんでいる島々を取り上げているような感じ。作者も言っているが、日本文学史をこの本で全体が描けているわけではない。とはいえ、少なくともこれぐらいの作家の作品は知っておいてねというものだろう。教養としての日本文学の本当の最低ラインを示しているというイメージかな。  最近、NHKの大河ドラマ「光る君へ」を見ていると本当に教養というのは大切だし、素敵なコミュニケーションツールなんだと実感。これらの古典を知っているだけでどれほど楽しく見れるか。高校や大学の教養課程レベルでしか文学を習っていないが、それでも知っているということは、どれほど人生を豊かに送れるか、身に染みた、ここ最近である。  古典や文学など一文にもならない、不要であるというバカげた議論があるが、むしろ一文にもならないことの大切さを知っていることが教養なのだと思う。  最近、思うのだが、源氏物語に代表されるような、日本の文化の中枢を担ってきたものの復権がこれからの日本を救うのかもしれないよ。国際化、国際化というけどもその中で独自性を打ち出せるものは1000年以上も続く、こういった教養、文化であるような気がする。  まあ、ここに取り上げられている作品を少なくとも何が書かれているのかぐらいは知っておくことが大切なことではないだろうか。  とはいいつつも、僕自身は、三島由紀夫と谷崎潤一郎が、食わず嫌いではある。(三島由紀夫は「金閣寺」読んでいるわ。)どっちも絢爛豪華な芸術至上主義のような作家だからかな。  最後に、世界文学全集を作るなら、夏目漱石を入れるべきというのは同意。夏目漱石の凄いところは、現代でも普通に読める所である。森鴎外と比較すると、どうも文体等も古臭くて、とっつきにくいところがあり、夏目漱石のように読むことができない。  この本を読んでみて、久しぶりに読んでみたいなあという気持ちにもなった。作者の思うところなんだろう。さあ、何から読んでみようか?  

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2021/02/27

図書館の返却期限の関係で、後半駆け足で読むことになりとてももったいない。 また時期を見て借りたいと思う作品だった。 源氏物語から見る日本人の価値観、方丈記や徒然草に見る味わいを感じる感性、 谷崎や森鴎外を読み直したいと思うきっかけになる本だった。 清水氏いわく、日本文...

図書館の返却期限の関係で、後半駆け足で読むことになりとてももったいない。 また時期を見て借りたいと思う作品だった。 源氏物語から見る日本人の価値観、方丈記や徒然草に見る味わいを感じる感性、 谷崎や森鴎外を読み直したいと思うきっかけになる本だった。 清水氏いわく、日本文学で世界文学全集に推したいのは、紫式部、夏目漱石、井原西鶴、谷崎、大江らしい。 私は遠藤周作をその枠に推したい。 あと和泉式部も!!

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2019/03/20

『源氏物語』から現代のエンタメ作家までとてもわかりやすく、清水流にひもといてくれた。好作品である。世界の宝である『源氏物語』を持つ我が国の文化に誇りがもてる。『源氏物語』は苦労して読んだだけに、素直にうれしかった。余談もおもしろい。著者も世界文学全集持っていて、3割しか読んでない...

『源氏物語』から現代のエンタメ作家までとてもわかりやすく、清水流にひもといてくれた。好作品である。世界の宝である『源氏物語』を持つ我が国の文化に誇りがもてる。『源氏物語』は苦労して読んだだけに、素直にうれしかった。余談もおもしろい。著者も世界文学全集持っていて、3割しか読んでないそうだが、私は6割は読んでいて、著者の知らない世界も知っていることになるので少し誇りに思った。『戦争と平和』は読む価値大いにある。

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2019/02/17

源氏物語からSFまで、日本文学を大雑把に、わかりやすく、身もフタもなく決めつけて紹介している。 源氏物語は奇跡だ とか 平安時代の短歌のやり取りは現代のメールと同じだ とか 文学界の重鎮たちは、自分にしか興味がない とか けちょんけちょんに文豪たちをけなしていると思えば、夏目漱...

源氏物語からSFまで、日本文学を大雑把に、わかりやすく、身もフタもなく決めつけて紹介している。 源氏物語は奇跡だ とか 平安時代の短歌のやり取りは現代のメールと同じだ とか 文学界の重鎮たちは、自分にしか興味がない とか けちょんけちょんに文豪たちをけなしていると思えば、夏目漱石のことは大絶賛 とか あまのじゃくだから、けちょんけちょんにけなされていた文豪さんたちの作品も読んでみたいなぁ。

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2018/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 ざっくりと文学史について学べる一冊。学校で学ぶ文学史や古典はマクロすぎて苦手意識があったけれど、俯瞰してみることができれば面白いのかも。源氏物語は受験勉強時に漫画で読んだけど(付け焼刃)、原典も一読の価値がありそう。

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2018/07/01

雑談1 「源氏物語」のどこが奇跡か 雑談2 短歌のやりとりはメールである 雑談3 エッセイは自慢話だ 雑談4 「平家物語」と「太平記」 雑談5 紀行文学は悪口文学 雑談6 西鶴と近松―大衆文学の誕生 雑談7 「浮世風呂」はケータイ小説? 雑談8 漱石の文章は英語力のたまもの 雑...

雑談1 「源氏物語」のどこが奇跡か 雑談2 短歌のやりとりはメールである 雑談3 エッセイは自慢話だ 雑談4 「平家物語」と「太平記」 雑談5 紀行文学は悪口文学 雑談6 西鶴と近松―大衆文学の誕生 雑談7 「浮世風呂」はケータイ小説? 雑談8 漱石の文章は英語力のたまもの 雑談9 みんな自分にしか興味がない 雑談10 エンターテインメイントの文学の華 ざっくり文学史。これくらいなら苦手意識なく読める。 雑談8以降は著者の好みに偏りあり。

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2017/10/28

20171024読了 2009年発行。文学史をひととおり俯瞰できる。源氏物語がそんなにすごいものだったとは。そこに疎い自分にも驚く。丸暗記するのが大変だった作家と作品名がずらずらと出てきて、特に近代、こういう概論的な本なら頭に入りやすいかもと思った(著者の嗜好が多分に含まれている...

20171024読了 2009年発行。文学史をひととおり俯瞰できる。源氏物語がそんなにすごいものだったとは。そこに疎い自分にも驚く。丸暗記するのが大変だった作家と作品名がずらずらと出てきて、特に近代、こういう概論的な本なら頭に入りやすいかもと思った(著者の嗜好が多分に含まれているのを前提として)。

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2016/04/03

現代のところはちょっと端折りすぎだろ!と思ってしまうが、近代以前の紹介はわかりやすく、なんといっても面白い。この著者の視点って、いつも斬新で感心してしまう。

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2014/10/18

読まねば本リストがまたいっぱい増えてしまった。わかりやすく、かつユーモアたっぷりの文章で一気に読んでしまいました。源氏物語はやはりすごいですよね。学校の国語の授業がこういうふうだったら、良かったのになあと思いました。

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2013/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

清水義範の本を読むのはいつ以来だろうか?学生以来だから10年ぶりくらい? 久しぶりに読んでも相変わらずおもしろくて、どんどん読んでしまった。 古典の授業でやる作品をほめてるなあと思ったら、近代の文豪はけっこう特徴をズバズバあげて切って行ったりとか。 「へー、そういう風な人物・作風なんだ」と感心しつつ読んだ。 またなんか文学小説なりを読みたいなと思わせる本だった。

Posted byブクログ