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レインツリーの国 の商品レビュー

3.8

1755件のお客様レビュー

  1. 5つ

    385

  2. 4つ

    651

  3. 3つ

    460

  4. 2つ

    78

  5. 1つ

    22

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2024/09/16

短い作品なので数時間でサクッと。 伸の当たりが強いなぁ〜と思いながら読んだんだけど、「難聴者であるひとみに対しては普通より気遣って寛容になるべき」って感覚が自分にあることにも気づいた。何処かに可哀想がってしまう部分があったのかも。 伸はあくまで対等に向き合いたいからこそしっかり...

短い作品なので数時間でサクッと。 伸の当たりが強いなぁ〜と思いながら読んだんだけど、「難聴者であるひとみに対しては普通より気遣って寛容になるべき」って感覚が自分にあることにも気づいた。何処かに可哀想がってしまう部分があったのかも。 伸はあくまで対等に向き合いたいからこそしっかり指摘したんだな。今後も一緒に過ごしたいから、自分たちのためにも擦り合わせていこうとしたんだなと。付き合う前からそれやるってのは中々の行動力だけど。 でもそれを踏まえても伸の上から目線で説教くさくて「自分〇〇なんやろ?それはこうやで。そんなんされたらこうやわ。」って自分の正論を一方的に突きつけてくる感じは正直苦手だった。すぐにヒスって言うとこもちょっと。ひとみが言葉を大事にしているところが好きならば、自分の言葉選びにももうちょい気をつけられないんか?て思った。でもまだ20代半ばの若者だし、この感想を持った自分だって完璧な人間ではないし、反省しながら少しずつ修正していくしかないよね。 ひとみも面倒くさい部分はあったと思う。でもやっぱり仕方なかったんじゃないかなーって思っちゃった。これは前述の通り「ハンデがある人は多少ワガママでもいい」意識が自分にあるのかも。伸のこと神格化しすぎじゃ?とも思ったけど、正面からぶつかってきた人が貴重で有難いのは理解できる。 大阪に5年近く住んでて関西弁ネイティブの友達もたくさんいたけど、考えたら関西弁で怒られたり責められたことないなぁ。文面だけでも圧を感じだから、直で言われれると怖そう。

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2024/09/13

短めで読みやすい。障害を盾にしてしまったり、同じ障害なのに分かり合えなかったり、障害のない人になんて分からないと決めつけたり。相手を試してしまったり、誰にでもある人間らしさみたいなのが見えて考えさせられる。

Posted byブクログ

2024/08/31

この本をはじめて手に とったのは十八年前。 トリノで荒川静香さん が金メダルをとった年。 そうそう思い出した♪ 中学生のときにおなじ ラノベを読んでた二人 が、 ブログで出逢いメール でやりとりするんだ。 そうそう女の子は聴覚 に障害があるんだった。 そうね、同情で優...

この本をはじめて手に とったのは十八年前。 トリノで荒川静香さん が金メダルをとった年。 そうそう思い出した♪ 中学生のときにおなじ ラノベを読んでた二人 が、 ブログで出逢いメール でやりとりするんだ。 そうそう女の子は聴覚 に障害があるんだった。 そうね、同情で優しく されたくないよね。 普通の女の子でいたい よね。。 いやいや私はまだまだ わかってない。 そう、聞こえないって どういうことか。 初対面の方に話しかけ られて、 なにがなんだかだけど ニッと愛想笑いする私。 怪訝な表情で去ってく 彼や彼女たち。 そんな場面を想像して どんな気持ちかしら? と考えてる自分がイヤ。 私が彼女だったら私の 前に立入禁止の黄色い ロープを張る。 同情で優しくされたく ないよね、 普通の女の子でいたい よねってさっき自分で 言ってたよね?って。 服が可愛いとか彼氏は いるのかな?とか、 まず、そういうことを 思ってほしい。 普通の女の子に接する ってそういうことじゃ ないの?って。 でもね、男の子の方が けっこう押しが強くて、 そんな女の子の思いを いい意味で無視するの。 黄色いロープもなんの その。 あたしなんかどうせと うつむく女の子の腕を、 ほとんど乱暴と言って いい感じに掴んで強引 に引っぱってくタイプ。 まあこれはこれで相性 ◎なカップルかと♪ それにしてもあれから 十八年も経つんですね ・・・( ゚ー゚)・・・

Posted byブクログ

2024/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【あらすじ】 10年前に読んだライトノベルの感想を共有することで始まる恋。 ヒロインひとみが開いていたブログ『レインツリーの国』に載っていたライトノベル『フェアリーゲーム』の感想を見た主人公の伸は、感想を語り合う相手が欲しいと思わず立ってもいられずメールする。それがきっかけで始まったメールのラリー。2人の距離は本音をぶつけ合うごとに縮まっていく。ついに会うことになった2人はひとみの聴覚障害をきっかけにすれ違う。健聴者の貴方に私の障害を理解できるわけないと突き放すものの、どうしてわかってくれないのという自分の甘えや嫉妬に戸惑う不器用なひとみ。それに対して真摯にひとみと向き合い、貴女を理解したいと歩み寄る伸。2人の本音のぶつかり合い、青春菌全開な言葉のラリーに感銘を受ける。 【感想】 ・自分の言葉で何かの魅力を語れる人って美しい 伸がひとみに惚れた要因がそうであったように、自分なりに物語を解釈して、分析して、感想を自分の言葉で語れるひとみはすごくカッコよかった。見た目といったわかりやすい魅力ではないのかもしれないけど、自分の意見を持っていて、それを言葉にできる力って美しいと思った。私も読書記録を通じて鍛えていきたい。 ・ひとみが羨ましい!伸みたいな人に愛されたことが笑 何度も自分の障害を理由に伸を突き放して、傷つける意図のメールを出したり、デートの途中で伸を残して帰ったりしたのに、それでも真摯に向き合ってくれる人と出会えたことが!笑 2人が結ばれた後も、きっと小さなすれ違いはあっても、2人はうまくやると思う。普通は付き合ってからすれ違うものに、彼女たちは付き合う前にとことんすれ違って本音をぶつけ合ったもん。きっと大丈夫。 ・フェアリーゲームの感想について、私もひとみみたいに自分のことを僻んで捉えて2人の話を1人で無理やり完結させちゃおうとするだろうなと思った。それでも、伸の2人の問題を1人で突き放されるのは悔しいって言ってくれてた言葉に「自分はいい選択できてないんだ」って気づきを得たし、もしそんな場面に陥ることがあるなら、2人で話し合って乗り越えるために本音をぶつけ合いたい。伸、教えてくれてありがとう。

Posted byブクログ

2024/07/15

この本はもしかすると、聴覚を失った方々にとって、それこそ伸のような存在になれるのではないだろうか。ひとみのような人に真っ向から向き合って勝負する、かけがえのない存在。◆この本を通して、今まで知らなかったことをたくさん知ることができた。それでも、自分は差別を完全になくすことなどでき...

この本はもしかすると、聴覚を失った方々にとって、それこそ伸のような存在になれるのではないだろうか。ひとみのような人に真っ向から向き合って勝負する、かけがえのない存在。◆この本を通して、今まで知らなかったことをたくさん知ることができた。それでも、自分は差別を完全になくすことなどできないだろう。有川さんもそうだったように。でも、最大級の努力は尽くせるような人間でいたいなと、心から思った。

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2024/06/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

インターネットで出会った男女の物語。主人公の「僕」とネットで知り合った女性が、読書という共通の趣味を通じて急速に仲良くなります。しかし、女性は実際に会うことを拒み続け、その理由には彼女の深刻な事情がありました。 この物語の魅力は、ネット上でのコミュニケーションがリアルに描かれていることです。本について熱く話し合うシーンでは、文字だけのやり取りでも、二人の情熱が伝わってきます。しかし、テキストだけのやり取りが誤解を生むことや、現実との違いも描かれていて、ネットの良い点と悪い点が上手に表現されています。 読んでいて、人とのつながりの大切さを感じさせられます。主人公と女性は、お互いの心を開いて話し合い、深い絆を作ります。しかし、その関係はいつも不安定で、現実の世界とは違う脆さがあります。例えば、女性が急に連絡を取らなくなる場面では、ネットの関係の儚さが強く感じられます。それでも二人は関係を続けようと努力します。 物語のクライマックスでは、女性がとある障害を持っていることが明らかになります。それが、彼女が会うことを拒んでいた理由でした。この展開は驚きですが、二人の関係に新しい深さを加えます。障害があっても、二人の絆は揺るがないのです。むしろ、本当に大切な部分で理解し合っていることがはっきりとわかります。 最後に、この本は現代社会での人間関係について深く考えさせてくれます。ネットが進化して、人々は簡単に繋がれるようになりました。でも、本当の意味で理解し合うことや、絆を作ることの難しさも見えてきます。主人公と女性は、そんな困難を乗り越えて、本当の絆を作ろうとします。 本書は、技術が進んでも変わらない人間の本質や、理解し合うことの価値を再確認させてくれる素晴らしい本です。ぜひ読んでみてください。

Posted byブクログ

2024/06/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

レインツリーの国 World of delight 「図書館内乱」に登場する小説を同じ作者が書き下ろしたものです。 聴覚障害の女性との恋いのお話です。 この小説を読みながら、常に頭に残っていたのが最近見た「ジョゼと虎と魚たち」です。 健常者と障害者の恋。すごく重い話ですが、そういったシチュエーションに陥らなければ。。。そういったことに興味がなければ、素通りして一般論で済ませてしまう話なのかもしれません。 残念ながら?竹蔵はそういったシチュエーションにはないのですが、結構いろいろと考えてしまいました。 恋自体が個人の話して千差万別な物語があるし、プロセスも結末もあると思いますが、そこには”恋するって何”とか”生きてるって何”とかいう問いがあると思います。 でも、「ジョゼと虎と魚たち」の終わりが頭をかすめてしまい、主人公の言葉とは裏腹に、先を想像して、主人公たちの幸を祈ってしまう竹蔵でした。 竹蔵

Posted byブクログ

2024/06/02

伸の真っ直ぐさと言葉の強さにちょっとヒヤヒヤするところもあったけれど(私なら無理だ…)、全体的に甘酸っぱくほっこりとした恋愛物語だった。 ひとみさんの気持ち、めんどくさい部分にすごく共感した。 有川浩さんもやっぱりいいなぁ、と思った一冊だった。

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2024/05/31

よい、凄くよい! コンフレックス、障害、そういった「欠け」って誰にでもあって、そこが弱点で、隠そうとしたり、他で補強したりしようと努力する事で成長する事ももちろんあるんだけど、そこを認めて受け入れて、本当は人って強くなるんだよたな。

Posted byブクログ

2024/05/15

健常者の彼と中途失聴者の彼女の交流の中で 障害者の社会的環境、その中で生活していく心情を 現実的に描かれます 有川さんの「図書館戦争」の『図書館内乱』と内容がリンクされた作品とのこと。 その中で難聴という障害を抱えた人達の純粋な恋愛小説となっています。 出会いが素敵です。 中学...

健常者の彼と中途失聴者の彼女の交流の中で 障害者の社会的環境、その中で生活していく心情を 現実的に描かれます 有川さんの「図書館戦争」の『図書館内乱』と内容がリンクされた作品とのこと。 その中で難聴という障害を抱えた人達の純粋な恋愛小説となっています。 出会いが素敵です。 中学生の頃読んだライトノベルが忘れられず、ネットで書き込みを探す。同じような感想を持つ同じ年頃の人を見つける。 この時点で本好きなら共鳴してしまいます。 障害を持っている方の気持ちを踏み込んで そしてそれにきちんと向かいあっていく素敵な二人に成長していきます。

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