おいしい人妻 の商品レビュー
意外にハードな過去を持つ主人公のホロ苦い結末
出だしの印象は「ちょっと意外」。山の手の高級スーパーが舞台なのだが、その制服を纏った表紙の女性がメインヒロインかと思いきや、読み進めるとちょっと違うことに気付く。前半は20歳の学生バイト主人公と3人の熟女とのカラミがメイン。美貌のパート妻(29歳、第1章)、女性警備員(26歳、第...
出だしの印象は「ちょっと意外」。山の手の高級スーパーが舞台なのだが、その制服を纏った表紙の女性がメインヒロインかと思いきや、読み進めるとちょっと違うことに気付く。前半は20歳の学生バイト主人公と3人の熟女とのカラミがメイン。美貌のパート妻(29歳、第1章)、女性警備員(26歳、第2章)、客からパートに転じたセレブ熟女(30代後半、第3章)と、各章1人ずつを基本に、楽しげな展開と淫蕩な情交が描かれていく。ヘタレな主人公に対し、年上の優位で迫るパート妻、男勝りで気丈な振る舞いから甘えんぼさんへの変化が可愛い警備員、しっかりMで「お尻ペンペン」を希望するセレブ妻と、タイプの異なるヒロインに見合った情交が官能成分たっぷりでいやらしい。警備員室にスーパーのフロアといったシチュエーションも華を添えている。しかし、このまま和気あいあいと進むかと思ったところで急展開を迎えるのが本作の“もう1つの顔”。前半から所々でチラ見せしていた、主人公の本命とも言える叔母(叔父の妻)が登場してくるのである。この叔母との悶々とした関係を背景に進む後半は意外にハードで、叔父と叔母に隠された背徳の秘密や、叔母夫婦の「その後」、かつての主人公と叔母とのホロ苦いハプニングといった過去の経緯が赤裸々に綴られており、前半とはかなり毛色が変わってくる。そして、熟女3人の協力を得ながら主人公積年の想いと叔母の「癒し」を同時解決しようとする展開へと発展していくのだが、これが一筋縄でいかないところに本作のさらなる深みを感じた。3年の時を経て叔母と再会した主人公には、肉欲だけに留まらない、もっと愛情豊かな心と体の交流を果たしてほしかったなという同情と憐憫も湧くが、カラオケ店で派手な4Pを繰り広げた熟女達に囲まれてるから大丈夫だよな、という気持ちにもなった。
DSK
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