法然と親鸞の信仰(上) の商品レビュー
序◆はしがき◆内容一般◆法然の生涯◆一枚起請文講評 著者:倉田百三、1891庄原市-1943、劇作家・評論家、旧制第一高校中退
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この本の序に、「一枚起請文と歎異鈔とは、人間の魂の中に灯をともすような書き物だ。深い深い魂の海の底に錨をおろすような文章だ。これを読むと我々はいつの間にか、佛智の不思議と、見えない手とが人間の生活を支えているのを感じるようになる。歎異鈔よりも求心的な書物はおそらく世界にあるまい。...
この本の序に、「一枚起請文と歎異鈔とは、人間の魂の中に灯をともすような書き物だ。深い深い魂の海の底に錨をおろすような文章だ。これを読むと我々はいつの間にか、佛智の不思議と、見えない手とが人間の生活を支えているのを感じるようになる。歎異鈔よりも求心的な書物はおそらく世界にあるまい。 この書には、また、物柔らかな調子ではあるが、恐ろしい、大胆な、真剣な思想が盛ってある。見方では毒薬とも、阿片とも、利刃ともとれる。がそれは宗教の蜜意を取り扱ってあるからだ。そして、どこまでも敬虔な、謙虚な、しかし真理のためには何者をも恐れない態度で書かれているのである。文章も日本文として実に名文だ。国宝と言ってもいい」と書いています。私が、変に注釈をつけると、この本を汚す思いがするので遠慮しますが、もし、機会があればぜひ一度お読みになることをお勧めいたします。
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