狼の民俗学 の商品レビュー
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日本狼と人間との交渉史を書く。 「子供狼が生まれると、赤飯あるいは豆の御飯を炊いて捧げる」と言う儀礼は、「狼よけ」であった可能性を示唆する。 一概に よく言われる「人間は狼的に保護獣で、食べる際には大変複雑な手続きを要する」と言った、人を食べないもの以外としてのニホンオオカミの顔がのぞく。
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内容紹介 日本の森林に君臨していたニホンオオカミ――かつて「神」とあがめられたかれらが姿を消してから,すでに100年が過ぎ去り,人々の記憶からも静かに消えゆこうとしている.日本各地に残された伝承や図像を丹念に読み解き,ニホンオオカミと人間の関係史を鮮やかに描き上げた意欲作! 主...
内容紹介 日本の森林に君臨していたニホンオオカミ――かつて「神」とあがめられたかれらが姿を消してから,すでに100年が過ぎ去り,人々の記憶からも静かに消えゆこうとしている.日本各地に残された伝承や図像を丹念に読み解き,ニホンオオカミと人間の関係史を鮮やかに描き上げた意欲作! 主要目次 序 章 人と獣の交渉史 第1章 虎と狼――二つの民俗の位相 1 室町物語「熊野の本地」の動物諸相 2 虎から狼へ――「鍛冶屋の婆」の変遷 3 虎の民俗、狼の民俗 第2章 民間説話の中の狼 1 狼報恩譚――人々の解釈と話のゆくえ 2 「送り狼」――口伝される生活の知恵 3 塩を求める狼――伝承と俗信から 4 「狼の眉毛」――授けられる富 第3章 狼の表象史 1 名称から辿る狼観 2 狼表現の系譜 第4章 狼と民俗信仰 1 東北地方における狼の民俗儀礼 2 狼の産見舞
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