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少女七竃と七人の可愛そうな大人 の商品レビュー

3.8

302件のお客様レビュー

  1. 5つ

    61

  2. 4つ

    94

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2018/10/09

独特な文章で、読んでいると不思議な気持ちになる。 言い回しが独特だからか、少し読むのに時間が掛かる。 でもなんか好き。そんな本。

Posted byブクログ

2018/02/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

美しさは田舎では特異でも 都会ではそこまで特異ではなくなる。 美しさは消費される。 若さは特別。老いると格が下がるだけ。 お互い好きだったのに憎むべき母親と父親のせいで一緒にはいられなくなってしまった美しい少年と少女の話 ゴージャスもとても良かった

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2018/02/19

この作家は、描写がいやに官能的です。 ただただ美しく、しかし独特な臭気があり、刹那的で、ほんの少し非凡で、まとわりついてくる感じがします。 時々は、それがいいんですけどね。

Posted byブクログ

2023/10/27

「少女七竃と七人の可愛そうな大人」 桜庭一樹 ★★☆☆☆ 感想がかけない。正直、面白くなかった。 とくに何かが起きるわけでもなく、心に染み入るでもなく。旭川の冬のように淡々と白々した感じです。

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2017/11/16

“辻斬りのように男遊びをしたいな、と思った。(p6)”という初めの一文に惹かれ、“わたし、川村七竈十七歳はたいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった。(p25)”という一話の初めの一文でさらに惹かれました。その文だけで、頭の中で色々な想像が広がりました。魅力的な文が多い作品でした...

“辻斬りのように男遊びをしたいな、と思った。(p6)”という初めの一文に惹かれ、“わたし、川村七竈十七歳はたいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった。(p25)”という一話の初めの一文でさらに惹かれました。その文だけで、頭の中で色々な想像が広がりました。魅力的な文が多い作品でした。 いんらんな母から生まれた少女七竈は、男たちから眺めまわされるほど美しく、親友はただひとり、同じく美しい少年雪風だけでした。 もちろん私は平凡な女で、七竈のようなとくべつな少女ではなく、年を取ってかつて美しかったものになることを思いうきうきする気持ちなどはわからないのですが、共感できる気持ちもありました。自分自身とむきあって、自分の人生をなんとかしようとするところや、母をゆるす、ゆるさないで悩むところは、とくべつでなくても、とくべつすぎても、みんな変わらないのだと思いました。 七竈と雪風のかんばせの美しさだけでなく、二人でいるときの哀しくも美しい雰囲気も伝わってきて、切なくなりました。

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2017/10/20

感想が難しい話だった。急に、辻斬りのように男と寝てみたいと思った母雪奈が七人の男と寝た結果産まれたのが七竃。七竃の木は、七回竃にくべても燃えきらないくらい燃えにくいから七竃というらしい。

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2017/10/12

2019年、32冊目は、桜庭一樹。 「君がそんな顔に生まれてしまったのは、君の母がいんらんだからだ。母がいんらんなときに身ごもると、娘は美しくなってしまうんだ」美しいかんばせを持つ川村七竈。彼女はやはり美しいかんばせを持つ、幼馴染みの桂雪風だけを友とし、高校生活を送っていた。 ...

2019年、32冊目は、桜庭一樹。 「君がそんな顔に生まれてしまったのは、君の母がいんらんだからだ。母がいんらんなときに身ごもると、娘は美しくなってしまうんだ」美しいかんばせを持つ川村七竈。彼女はやはり美しいかんばせを持つ、幼馴染みの桂雪風だけを友とし、高校生活を送っていた。 ハードカバーが出た時から、気になっていた一冊。予想していた内容とは異なるが、何だか、じわっと沁みる一冊だった。 質感は、赤と白が異様に浮き立った、透明絵の具で描かれた水彩画のよう。物語に流れる時間は、手巻きの腕時計で刻まれるよう。そぅ、アナログな感覚の一冊。 オッサンが忘れてしまった、青春の分岐点での甘酸っぱさ、やるせなさを想い出させられた。 このレヴュー、表現が抽象的だが、そんな質感。こんなのばかりだと、あっという間に胸焼けおこしそぅだが、たまには、そんな頃を振りかえるのもイイだろう。

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2017/04/05

かんばせ。かんばせ。呪いのように何度も出てくるこの言葉。ひらがなで読んだときはピンとこなかったけれど、『顔』と書くそう。そんな、桜庭一樹の言葉選びが良い。 平凡な家族の元に生まれ、平凡な街で平凡に育った優菜はある日突然、男と寝たい、と思い立つ。七回竃に入れないと燃えない七竈のよ...

かんばせ。かんばせ。呪いのように何度も出てくるこの言葉。ひらがなで読んだときはピンとこなかったけれど、『顔』と書くそう。そんな、桜庭一樹の言葉選びが良い。 平凡な家族の元に生まれ、平凡な街で平凡に育った優菜はある日突然、男と寝たい、と思い立つ。七回竃に入れないと燃えない七竈のように、七人の男と寝て、立派な炭になるのだと。 そうして誰の子かわからぬまま生まれた美しい女の子は七竈と名付けられ、いんらんな母親を嫌いながら育った。 自分の美しすぎるかんばせ。 幼馴染の美しいかんばせの少年。 すぐ旅に出てしまういんらんな母親。 たくさんの葛藤の中、七竈は自分の存在理由を模索していく。 一方で、七回竃で燃やした母親の心には、悲しくも美しい理由があった。 物語を滅多に読み返すことはないのに、この本は半年に1度読み返してしまう。読み返すたびに、ファンタジーでもサスペンスでもないのに、その独特な世界観に恍惚としてしまう。 本当の七人のかわいそうな大人は誰か、探しながら読んでほしい。

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2016/12/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

作者の本が読んでみたくて探していた時に たまたま旅行予定の旭川が舞台の小説をみつけて 読み始めた1冊 初めての桜庭作品だったが とてもスラスラと読めた。 だが、ビショップがむくむくと呼んでいるモノを 子犬だと騙され続けて後で、あぁ・・・と納得したり 途中で七竈に会いに来た東堂さんはナニモノなんだろう? ・・・結局ナニモノだったんだろう? と読み手が翻弄される1冊でもあった(笑) 今まで好んで読んでいた小説とは違った1冊で また読んでみたら楽しいカモ、と思った

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2016/09/08

「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竃は、群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として孤高の青春を送っていた。だが、可愛そうな大人たちは彼女を放っておいてくれない。実父を名乗る東堂、芸能マネージャーの梅木、そして出奔を繰り返す母の優奈―誰もが七竃に、...

「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竃は、群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として孤高の青春を送っていた。だが、可愛そうな大人たちは彼女を放っておいてくれない。実父を名乗る東堂、芸能マネージャーの梅木、そして出奔を繰り返す母の優奈―誰もが七竃に、抱えきれない何かを置いてゆく。そんな中、雪風と七竃の間柄にも変化が―雪の街旭川を舞台に繰り広げられる、痛切でやさしい愛の物語。

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