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ものつくり敗戦 の商品レビュー

3.4

22件のお客様レビュー

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2012/03/07

「日本=ものづくり」を盲目的に信じている楽観論を否定した内容。 一度読んでみてください。 製造業にかかわっている人は、読んでみると考えさせられるところはあるはず。

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2015/12/08

主張は分かるが、納得するまではいかない。 システム=プロセスアプローチ的 ものつくり 日本→機関車型 欧米→新幹線型

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2011/11/03

正直言って理系の内容全開なところは分からなかった。 ざっくりと思い浮かんだのは、前に読んでやっぱり内容よくわからなかった『無駄学』みたいな領域の学問だろうかってことくらい。あー薄っぺらい。 それでも問題意識は、実際働いてる中でいま感じているものと近い。 日本経済の原動...

正直言って理系の内容全開なところは分からなかった。 ざっくりと思い浮かんだのは、前に読んでやっぱり内容よくわからなかった『無駄学』みたいな領域の学問だろうかってことくらい。あー薄っぺらい。 それでも問題意識は、実際働いてる中でいま感じているものと近い。 日本経済の原動力となった「ものつくり」の原点は、「匠」や「技」に代表される労働集約型技術であるが、もはやそれだけでは、「理論」、「システム」、「ソフトウェア」に代表される資本集約型の現代の技術には太刀打ちできなくなっている。 やっぱりそうなのかねー。 『計算機産業の育成には、様々なレベルで通産省が関わった。(中略)通産省は口を出したし金も出したが、その影響力は結局たいしたものではなかった。』 あー切ない。。。。

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2011/07/09

最近、「ものつくり神話」というか、日本の生きる道は「ものつくり」にしかないという議論の危うさについて問題意識を持つようになっていたのだが、その辺にうまく切り込んでいて納得させられることが多かった。 太平洋戦争の敗因は兵器の量ではなく質だった。心理的に受け入れがたいかもしれないが...

最近、「ものつくり神話」というか、日本の生きる道は「ものつくり」にしかないという議論の危うさについて問題意識を持つようになっていたのだが、その辺にうまく切り込んでいて納得させられることが多かった。 太平洋戦争の敗因は兵器の量ではなく質だった。心理的に受け入れがたいかもしれないがそれが事実であったのだろう。『日本「半導体」敗戦』で日本の半導体産業が落ちいたイノベーションのジレンマと同じ理屈だ。局所最適に陥り、技術のメガトレンドに取り残されてしまった。大艦巨砲という攻撃力のスペック重視で、空母と協調作戦が困難だった戦艦大和、名人芸によりギリギリのバランスで作られたため、拡張性に乏しかったゼロ戦。。。 「戦争を始めた責任」と「戦争に負けた責任」の分離、特に後者に関する議論は目新しかった。後者にはアカデミアの責任もあるはずだ。欧米ではうまくいった総力戦への科学動員がなぜ日本ではうまくいかなかったのか。例えば、(ドイツでは一定の成果を上げていた)人口石油の開発にどれほどのエネルギーを費やし、失敗したか。 そんなことを考えると、単純にアメリカはDARPAなどの資金提供が豊富でうらやましいよねと言ってられないのではないか? しかし、いつまで経っても明るい兆しが見えない日本の情勢のせいか知らないが、最近、現状を第二次世界大戦の敗戦と比較するような言論をよく目にするなぁ。

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2010/08/25

(S)  国ごとの「技術」のとらえ方を、科学と技術の関係や第二次世界大戦での戦略などから読み解いた本。  なかなか一言では書けない内容が書かれていて、読み応えがある。  科学技術、という言葉をなんの気なしに使っていたが、この本を読んでその浅はかさに気付かされた。科学と技術は、全然...

(S)  国ごとの「技術」のとらえ方を、科学と技術の関係や第二次世界大戦での戦略などから読み解いた本。  なかなか一言では書けない内容が書かれていて、読み応えがある。  科学技術、という言葉をなんの気なしに使っていたが、この本を読んでその浅はかさに気付かされた。科学と技術は、全然別のものだし、科学技術という物事の捉え方には日本人らしさが出ている。  本書では”科学と技術が「結婚」した”という表現が出てくるが、それが個人的にはツボにはまった。  技術で飯を食べている技術者は、こういった本を絶対に読んだほうが良い。

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2010/08/01

産業の中心は道具から機械へ、そして機械から人間も含めたシステムへと移ってきたという。その過程で職人芸やその上にたった人間関係を重んじる日本の「ものつくり神話」は限界にきているという。 著者は従来の「ものつくり」を脱却して日本が弱点とする「理論」、「システム」、「ソフトウェア」を強...

産業の中心は道具から機械へ、そして機械から人間も含めたシステムへと移ってきたという。その過程で職人芸やその上にたった人間関係を重んじる日本の「ものつくり神話」は限界にきているという。 著者は従来の「ものつくり」を脱却して日本が弱点とする「理論」、「システム」、「ソフトウェア」を強化した「知の統合」が急務であると主張しています。ただし、それが本当かどうかは私にはわかりません。

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2010/07/17

日本の製造業の駄目なところを突くために書かれた本なのかな?その辺はイマイチ定かではないが、科学と技術の生い立ち、日本の関わり方、日本は当初から労働集約型であったこと、故にシステム思考が根付かないといった部分は納得。但し、だからこれから日本の製造業は駄目になる、という後半の部分は批...

日本の製造業の駄目なところを突くために書かれた本なのかな?その辺はイマイチ定かではないが、科学と技術の生い立ち、日本の関わり方、日本は当初から労働集約型であったこと、故にシステム思考が根付かないといった部分は納得。但し、だからこれから日本の製造業は駄目になる、という後半の部分は批判が抽象的なものにすぎず、ぴんと来ない。第二次大戦の日本軍のアナロジーを戦後の民間産業(ベタでいうと自動車とか)にそのまま当てはめてしまっていいのか、という疑問も残る。 モノ作りマンセーは駄目だよ、という批判は正しく、批判本も雨後の竹の子のようにあるのだが、本書もそうだが、批判のための批判になっているケースも多くその場合実証性には乏しい。 自分の専門の話だからか、3DCADに関する記述も疑問に思った。筆者は「各ユーザーが自前主義をとり、CADのベースとなる基盤ソフトウェアを共同で開発する努力をしなかったことである」と断じているが、元々日本のCADは金型業界向けのCAM/CADでありあちらのような統合的なプラットフォームはなかった。DassaaultやAuto Deskとはそもそも生い立ちが違う。それにあちらでも共同開発なんてうまくいった試しがないし、プラットフォームは以前として各社各様、ばらばらである。 細かい話だがこういうディテールがいい加減だと、他の論旨もどうにも信用できなくなってしまう。少なくとも割り引いて読んだほうがいいと判断してしまう。

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2010/07/07

入試に数学の無い大学があるのは日本くらいだというのは前にどこかで読んでいたのですが、数学科のある大学が75しかないという話は驚きました。文系支配の国だけのことはあります。アメリカでは総合大学に工学部がないというのも出てきたので、数学科の無い大学についての総称を新たに考案すればよい...

入試に数学の無い大学があるのは日本くらいだというのは前にどこかで読んでいたのですが、数学科のある大学が75しかないという話は驚きました。文系支配の国だけのことはあります。アメリカでは総合大学に工学部がないというのも出てきたので、数学科の無い大学についての総称を新たに考案すればよい気がします。 システム科学は昔、ニューサイエンスブームの頃の本の中身の1つだったはずなので、そういう分野が、極端に遅れているとも限らないと思うのですが、軽視されているというのはあるのでしょう。なぜ、軽視されているのか? についての理由についての分析が当事者ということもあってか、弱い気がします。メディアなのか官僚なのか、そのあたりには違いないのでしょうが、残念ながら、ごまめの歯軋り状態と区別がつきません。 しかし、長期的に見れば、対策は明らかな気がします。文系を含めて大学入試で数学を必須にするだけで十分な気がします。

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2010/02/07

日本の製造業の技術=労働集約型=暗黙知(匠の技)に頼る「日本型ものづくり」への警鐘には共感できるものの、対策として普遍性の追求=システム化とのロジックが展開されるが、それでものづくりの競争力が確保できるのか不明。 解決(脱却)策が、著者所属団体の方向性を肯定している?自論はなに?...

日本の製造業の技術=労働集約型=暗黙知(匠の技)に頼る「日本型ものづくり」への警鐘には共感できるものの、対策として普遍性の追求=システム化とのロジックが展開されるが、それでものづくりの競争力が確保できるのか不明。 解決(脱却)策が、著者所属団体の方向性を肯定している?自論はなに?さっぱりしなかった。

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2010/01/04

・理論が重視されない日本の工学研究  →現在は理論も重視されているのでは?しかし,自分に対して当てはめてみた場合それが出来ているか疑問. ・日本技術の原型は労働集約型 →労働集約型技術はもはや成立しない ・第3の科学革命  -機械からシステムへのシフト  -技術の対象は見えるもの...

・理論が重視されない日本の工学研究  →現在は理論も重視されているのでは?しかし,自分に対して当てはめてみた場合それが出来ているか疑問. ・日本技術の原型は労働集約型 →労働集約型技術はもはや成立しない ・第3の科学革命  -機械からシステムへのシフト  -技術の対象は見えるものから見えないものへ移る ・普遍性への感度が低い  -行ったことの過程等の見えないものの見える化が必要 ・技術は未知を内部に取り込みつつ発展する.未知(不確かさ)が無害になったときそれが技術として成り立つ

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